亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

金曜日のNFPもパッとしないかも

2019年10月03日 20時42分07秒 | 金市場
注目のADP全米民間雇用報告は、雇用者数が13万5000人増と市場予想の14万人増をやや下回る程度で内容的にはそう悪くはなかった。しかし、8月の数字が当初の19万5000人増から15万7000人増に下方修正となったことが警戒感を高めた。もともとこの手の統計は数字の振れが大きいことで知られるが、タイミングがよろしくない。9月の結果と8月の下方修正で7-9月期の3カ月は月間平均で14万5000人増となるが、前年同期は21万4000人増だった。雇用の伸びのピークアウト感は否めずというのは事実だろう。

もともと前日のISM製造業景況指数が47.8と、2009年6月以来10年ぶりの低水準となり警戒感が高まったことが伏線となり、ADPへの反応が予想外に大きくなったと思われる。そもそもISM製造業景況指数の中の雇用指数は、8月の47.4から9月は46.3と2カ月連続で50割れの低下で、2016年1月以来の低水準となり雇用の減速を示唆していたといえる。足元の米国経済で不思議なくらい好調に推移しているのは、労働市場であり低失業率、雇用の安定的な増加が、年率3.2%の安定的な給与の上昇につながり、経済の要、個人消費を支えている。

雇用のピークアウト、スローダウンはこの構図がひび割れつつあるということになり、株式市場を中心に“びびる” のもやむなしということだろう。元々、今月後半に企業の決算発表が本格化した後に株価が調整色を強めるという展開も考慮した上で、「NY金は押し目買い」と今週初めの急落を受けて、ここに書いた。それとは別に中長期的な視点からも押し目買いと思っている。

2日の市場でオヤッと思ったのは米2年債利回りが目立って下げたことだった。債券市場は空かさずFRBの次の利下げを織り込みに掛かっている。

今夜は言うまでもなくISM非製造業景況指数が注目指標だが、55ポイント程度を維持する予想となっている。仮に下振れると製造業からサービス産業に減速の影が広がっていることを意味し、さらに警戒感は高まることになりそうだ。

2日のNY株の下げ見て思うのは、金曜日の労働省発表のNFP(非農業部門雇用者)増加数の10万人割れとか予知しているのかもということ。まぁ、どうなるかワカリマセンが。

話は変わって、阪神タイガースは今頃になって今シーズンのキャッチ「俺がやる!」が機能して今シーズン最長の6連勝でクライマックスに。先週は運よく甲子園で藤川球児と阿部慎之助の対戦も見られた。本日、10時から週末の横浜でのDeNA戦のチケット販売が始まったが、他にやることがあるし、横浜まで行くのもなんだか面倒でTV観戦でいいかと見送りました。

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