亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

軍事的プレゼンスをはじめ広範囲で攻勢に出ている米国

2019年05月08日 23時54分09秒 | 金市場
ライトハイザーUSTR代表、ムニューシン財務長官もそろって5月10日以降の中国製品に対する追加関税に言及。となれば、ますます米国側のプレッシャーは本物で、単なるブラフというわけではあるまいということに。こうなれば混乱に伴う多少の株価の下げも覚悟の上ということか。今朝のニュースに4月末にかけて行われたギャロップ社の世論調査にてトランプ大統領の支持率が46%と同社の調査では過去最高の数字が出たというものがあった。なるほど、これは攻勢をかけるのも不思議はない。株価について、(大統領選にからんで)有権者が関心を寄せるのは、今年よりも来年の5月以降の半年間というデータもあるとのことなので、強硬姿勢はこのまま貫くということか。共和党支持者の間での支持率は91%に上るというのであれば、むしろ中国叩きを躊躇するようでは、選挙戦で共和党保守派の票が離れる可能性も出てくる。

足元でイランの軍事面での封じ込めを狙い、ペルシャ湾に空母エイブラハム・リンカーンからなる空母打撃群を派遣を決めたとされるが、先行して南シナ海にて航行の自由作戦を活発化させていたので、周到に準備されたものということだろう。北極圏での軍事演習も計画されているとのことで、こちらも中国を念頭においてのこと。通商交渉にて対中圧力を増しているのは、局所的な話ではなく全般的な軍事プレゼンスの高まりと協調的な行動ということか。この分だと日米、日欧などの通商交渉も強硬姿勢を覚悟すべきだろう。

7日のNY株式の大幅下落は、楽観論に支配されていた市場関係者もさすがに警戒感を高めたということだが、それでもまだまだ足元の米国を中心に合意は近いとの見方は多いようだ。結局、政治マターは予測が難しくヘッジを先行するしかないというわけで、金市場にも資金が向き始めている。

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