「ひとたびはポプラに臥す」の最終巻を前巻に時間を置いて読んだせいだろうか、深く心にひっかかった。
もっとも40日間の苦行のような旅を続けた著者こそは、北日本新聞に掲載している4年間というものは旅は終わっていなかったようだから。
苦しい旅で何をえられたのであろうか・・・・・たぶん自分自身を見つめるたびではなかったか・・・・結局結論なんかすぐにでてくるものではない・・・・長く心の中で留めてこねまわして・・・少しずつ昇華していくものではなかろうか。
この旅で鳩摩羅什のことがどの程度わかったかと言えば、何もわからなかった・・・そう何も残っていなかったのである。ただ鳩摩羅什の歩いただろう道を歩いてみた。ということに凝縮される。
旅とは本来こんなに苦行なものなのだろうか?
そう問わずにはおられない私がいる。私の旅は旅といえるだろうか。
今だって、それらの地を点で訪ねるならば、それはそれなりに私の旅にはなるだろう。
最後のページ近くに同行した19歳の次男についての短い文章が印象に残ったのだった。
「ダイの横顔を見つめた。頬はこけて無精髭は伸び放題で、憔悴しきっているが、目には意思的な光が生まれている。」
ダイとは息子のこと。
旅の初め・・・父子共々一緒に旅にでたことを後悔するのであったが、この最後で「可愛い子には旅をさせろか」と氏ようやく感想をもらした。
単なる旅物語ではない、深く深く沈考(こんな言葉あったかしら)させられるのだった。それは氏の何百分の1かもしれないけれど、私はこの本を読みながら、心の旅をしたのかもしれない。
依田美恵子
軽井沢・佐久で建てる外断熱・省エネ住宅 中島木材の家
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もっとも40日間の苦行のような旅を続けた著者こそは、北日本新聞に掲載している4年間というものは旅は終わっていなかったようだから。
苦しい旅で何をえられたのであろうか・・・・・たぶん自分自身を見つめるたびではなかったか・・・・結局結論なんかすぐにでてくるものではない・・・・長く心の中で留めてこねまわして・・・少しずつ昇華していくものではなかろうか。
この旅で鳩摩羅什のことがどの程度わかったかと言えば、何もわからなかった・・・そう何も残っていなかったのである。ただ鳩摩羅什の歩いただろう道を歩いてみた。ということに凝縮される。
旅とは本来こんなに苦行なものなのだろうか?
そう問わずにはおられない私がいる。私の旅は旅といえるだろうか。
今だって、それらの地を点で訪ねるならば、それはそれなりに私の旅にはなるだろう。
最後のページ近くに同行した19歳の次男についての短い文章が印象に残ったのだった。
「ダイの横顔を見つめた。頬はこけて無精髭は伸び放題で、憔悴しきっているが、目には意思的な光が生まれている。」
ダイとは息子のこと。
旅の初め・・・父子共々一緒に旅にでたことを後悔するのであったが、この最後で「可愛い子には旅をさせろか」と氏ようやく感想をもらした。
単なる旅物語ではない、深く深く沈考(こんな言葉あったかしら)させられるのだった。それは氏の何百分の1かもしれないけれど、私はこの本を読みながら、心の旅をしたのかもしれない。
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