トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

ウミネコ

2018-07-16 | 野鳥


船に乗ってお決まりのカモメに餌遣りが面白かった

カモメ類は日本では25種居るが 多くは北方系で冬鳥
日本で繁殖しているのはウミネコとオオセグロカモメくらい

ウミネコ:
北海道 本州 九州に集団繁殖地があり 蕪島など5か所の繁殖地は天然記念物に指定されている
繁殖期のこの時期には繁殖地で周辺で見られるが まだ繁殖能力のない若鳥は繁殖地に行かないので各地で見られる
食べ物は魚が主だが 雑食性で人が与えるパン類なども食べる 船でカッパエビセンを売っていた
海岸に近い淡水の池などでよく水浴びを行い塩分を落とすことをする

雌雄同色 成長は尾羽に黒帯が見られる カモメ類の幼鳥は尾羽に黒帯があるものが多いが成鳥では消える
大きさ47cm 翼開長120cmと大きく目の前に来ると迫力がある

オオホウライタケ

2018-07-15 | キノコ


春から秋にかけて各種林内の落ち葉が積み重なったところに群生又は束生して出るキノコ
大きさ5cm程で中型
幼時円錐形から開いて中高平らになる
傘の表面に放射状の長い溝線があるのが特徴
色は淡黄褐色で肉は白く革質で薄い

裏のヒダは幅広く疎で柄に離生する 色は淡黄褐色
柄は中心性で細長く強靭で中空 色は褐色 表面に縦の条線があり基部は白色菌糸で覆われる

アミスギタケ

2018-07-14 | キノコ


サルノコシカケ類の中にはサルノコシカケらしくない形のものもある
アミスギタケは見かけは違うが同じ仲間と知ると興味深い

通年発生しよく見かける
広葉樹の倒木や切り株上に発生する
幼時中央が窪む皿型から漏斗状になる 縁は永く内巻で淡黄褐色
表面には褐色のササクレ状鱗片が放射状に密布する
肉は白く強靭な革質

裏は管孔で 孔口は楕円形で大きく放射状に並びクリーム色
柄があり 中心性で上下同径 中実 色は傘と同じで表面に鱗片がある

オニタケ

2018-07-13 | キノコ


オニタケは夏から秋にかけてヒマラヤスギやサクラの樹下などで厚く積もった落ち葉から発生する

幼時半球型から開いて 丸山型さらに中高平らになる
色は黄褐色から明褐色で 表面は濃褐色の小さな刺状の鱗片に覆われる
鱗片は取れ易く取れると亀甲型の跡が残る
肉は白くて薄い

柄は中心性で上下ほぼ同径で時に基部が膨らみ中空
中程に白い綿状のツバがある

無味無臭 以前は食べられると言っていたが 消化器系の中毒を起こす

サトキマダラヒカゲ

2018-07-12 | 虫類


都心の公園で出会ったサトキマダラヒカゲ 日本固有種だ
以前は同一種とされていたヤマキマダラヒカゲというよく似た蝶が居て 識別点の特徴も例外が多く有ると言うことで苦労する

蛹で越冬して成虫は5~9月頃まで見られる
食草はマダケ クマザサなど各種のタケ ササ類
平地から丘陵地が分布の中心で都市公園でも見かける

クヌギやコナラなどの樹液に好んで集まりあまり花には来ない
路上で吸水や獣糞や果実にも集まる
夕方の日没時には特に活動が活発になる
大きさ6cm程の中型のチョウ

クマバチの盗蜜

2018-07-11 | 虫類


公園の花壇でクマバチが花に群がっていた
良く見るとクマバチは花の上にドンとまたがり 萼を押し分け花の根元から蜜を吸っている 盗蜜だ
花びらには黄色い蜜への目印(蜜標)までつけて誘っているのに 盗蜜されては花粉を運んで貰えず元も子もない
ハチの中では盗蜜犯NO1はクマバチだろう 筒状の花で盗蜜現場をよく見かける

古い巣内で成虫で越冬し4月から10月にかけて見られる
クマバチの巣は 枯れた木の枝に12mmの丸い穴をあけて 巣口から左右に分岐する30cmもの坑道を掘り 削り屑を使って区切られた育房室に花粉団子を貯めて産卵する
羽化後も母子は同居する

メスは顔全体が黒いが オスは目と目の間(頭楯)が黄色い
オスは針を持たず刺さないので この目印を頼りに手で掴んでみようと思っている

シロツメクサに居るオス


ニホンカワトンボ

2018-07-10 | 虫類


4月中から現れる春のトンボで7月頃まで見られる
オスの翅は無色型と橙色型があるちょっと変わったトンボ
地域や固体による変異が激しいトンボで翅色も無色透明 橙色 茶色 乳白色など様々で別種に分類されているものもある

細い流れやその周辺の林で見られ オスは流れの付近の小枝や葉上に止まり縄張りを作る
翅に明るい色彩を持つ個体ほど明るい場所を好んで縄張りを張ると言われている
羽化後未成熟な個体はメタリックな青緑色をしているが成熟すると青白い粉で覆われる
大きさは6cm程

リョウブの花

2018-07-09 | 樹木 草花


リョウブ(令法)の名は その昔この木を育て蓄えて救荒食として利用することを法で定めたことによる
又花序の形から「竜尾」が訛ったとする説もある

リョウブ科の落葉小高木 10m程になる リョウブ科はリョウブ属1属からなる小さな科
北米やアジアに60種ほどあるが 日本ではリョウブ1種が自生する

樹皮は不規則な薄片になって剥がれ落ちサルスベリやナツツバキに似ている
葉は互生で枝先の集まって付く
若葉は癖が無く生でも食べられるが味はしない
湯通ししたものを乾燥させてご飯などに混ぜて食べたりテンプラにする

花は6~8月に枝先から15cm程の総状花序を出し白い花を多数つける
花の少ない盛夏に涼し気に咲くので庭木としてよく植えられている
芳香があり密が豊富で甘く美味しい ハチやチョウが良く来ている

ボタンクサギの花

2018-07-08 | 樹木 草花


花全体が牡丹のような咲き方をして枝葉に臭気があることからボタンクサギと言う

クマツヅラ科の中国南部原産の低木で1m程度の高さになる 亜熱帯では常緑 暖帯では落葉する
枝葉は触れなければほとんど臭いはないが 傷つけたりすると匂う

枝先から10cm程の集散花序を出し小さな花が半球状に集まって咲く
遠くからだとアジサイのように見える
小花は長さ3cm程の高杯型で 先が5裂しやや反り気味の花びらになる
枝葉とは異なり良い香りがする

実は核果で中に種子が1個ある
地下茎を伸ばして増えもする

ネムノキの花と葉

2018-07-07 | 樹木 草花


今日は24節気の小暑
夏の暑さが始まる頃と言うが今年はもう十分に暑さに見舞われている

ネムノキはマメ科ネムノキ亜科の落葉高木 10m程になる
冬芽が葉痕の中にあり 隠れて見えず変わった場所にある

葉は互生し2回偶数羽状複葉で10対前後の羽片がほぼ対生する
羽片には小葉が20対ほど対生する
夜になるとゆっくりと葉を閉じ始め 1時間ほどもかけて完全に閉じる
就眠運動と言い植物が時を刻む生物時計を持っていると言われる
羽片や小葉の根元の膨れた部分に「葉枕」と呼ばれるものがあり これの働きで葉が閉じる
就眠運動について 夜に葉から水分が出て行くのを防いでいるなど色々言われているがよくは分かっていないようだ

花は6~7月 枝先に淡紅色の花が10個ほども頭状に集まって咲く
花弁は中ほどまで合着し長さ8mmの漏斗状
雄しべが多数あり花の外に突き出てよく目立つ
葉の就眠運動に逆らうように夕方開いて翌日にしぼむ

ミヤコグサ

2018-07-06 | 樹木 草花


京の都に多かったことからミヤコグサ(都草)と言う
又 花の形が烏帽子に似ているので 別名エボシグサとも言う

マメ科の道端や草地などに生える多年草
茎は地を這って広がり長さ30cmにもなる

葉腋から伸びた花柄の先に鮮やかな黄色の花を1~3個付ける
花は1.5cmの大きさで2個の竜骨弁は合着して筒状になりここに花粉が溜まる
虫が竜骨弁に止まると筒の先の穴から花粉があふれ出てくる
この時期の雌しべには受精能力が無く 花粉が出終わった後に筒の外に伸びて柱頭が虫にこすられると受精可能になる
雄しべ先熟の花だ

果実は豆果で3cm程の大きさ
熟すと2裂して果皮が捩じれて黒い種を弾き飛ばす

メボソムシクイ

2018-07-05 | 野鳥


メボソムシクイは亜高山帯のムシクイ類で 細い過眼線が目立つのでこの名になった

夏鳥 山地から高山の針葉樹林などに居る
枝上を動き回り昆虫類やクモ類などを採食する
繁殖地では縄張りを持ちその中を動きながら囀る
囀りは歯切れのよい声でジョリジョリ ジョリジョリなどと聞こえ「銭取り 銭取り」と聞きなされる

雌雄同色 下面の色がムシクイ類では黄色味が強い
大きさ13cm

オオヨシキリ

2018-07-04 | 野鳥


ヨシキリ類はヨシなどの茎を切って中の虫を食べることからの命名
大型種がオオヨシキリ

夏鳥 平地から山地の草原湿原などの主にアシ原に多く居る
あまり地上には下りず草の茂みの中を動き回り 昆虫類 クモ類 草木の実などを採食する
オスは数か所のソングポストでアシの茎に直立した姿勢で止まり ギョギョシギョギョシなどと囀る
鳴き声から俗に行行子とも言われ夏の季語でもある

雌雄同色 口の中が橙赤色で目立つ
大きさは18cm

行行子暮れねば顔の定まらず(加藤楸邨)

オオジシギ

2018-07-03 | 野鳥


草原に住む地上性のシギ「地鴫」類の中で大型のものでオオジシギ(大地鴫)

夏鳥 関東以南では主に旅鳥
本州では高原 北海道では牧場や草原などに居る
ミミズ類や甲殻類 軟体動物 昆虫類を地中に嘴を差し込んで捕らえる

繁殖期にはディスプレイ飛翔を行い 急降下の時にはズビャークズビャークと激しく鳴き 尾羽を扇状に開きザザザザと風を切って音を立てる
電柱など目立つところに良く止まっている
地上に簡単な巣を作って子育てをする
タシギ類の中では国内で繁殖する唯一のシギ

雌雄同色 タシギ類4種はよく似ていて野外識別は難しい
大きさは30cm

オオバギボウシ

2018-07-02 | 樹木 草花


ギボウシは若い蕾の集まりが橋の欄干に付ける擬宝珠に似ていることによる

ユリ科の山野の林内などに生える多年草
根茎は太く短く横に這う
葉は大きく長い柄がある 葉身は30cm程の卵状楕円形

花茎は1mにもなり白色の花を横向きに多数つける
花は5cm程の筒状鐘形 基部に緑白色の苞がある
花期は7~8月

若葉はぬめりがあって美味しい
葉の汁を服用すると腫れ物や吹き出物に効果がある
若芽はさっと茹でて汁の実 和え物 煮物 二杯酢などに
花はテンプラや甘酢漬けにすると美味しく食べられる