サブカルチャーマシンガン

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君が選ぶ道 ボクガール 11巻(最終巻)/杉戸アキラ

2016-07-19 | 単行本感想









遂に最終巻が出ました。










本当に・・・
本当に瑞樹っていう主人公にはここ数年ずっと夢中になり続けて来たので
これで終わってしまうのが本当に寂しいですね
でも、葛藤の期間も
三角関係の長引かせ時も
ここらで幕引きなのは或る意味ベストなんじゃないかな。とも思います
これ以上悩み続けてたら瑞樹が流石に優柔不断過ぎますし、
逆に10巻分悩み続けて来たからこそ最後の涙にも説得力があったのだと感じてます
ここまで悩んで苦しみ抜いて来たんだから、伊達や酔狂ではない想いがあるのだから、
もう彼自身の本音に素直に生きる事も許されるんじゃないか・・・って思える
そんなキャラの悩み苦しむ気持ちを許す様な優しさ、慈しみも感じられるような最終巻に仕上がっていて
個人的には何一つ後腐れも蛇足巻もない盤石のハッピーエンドに相成っているんじゃないか、、、って素直に感じましたね。

この11巻は、兎角キャラが「選ぶ」巻だったと思います
藤原さんは猛への想いを完全には割り切れないまま引き摺っていて
猛は自分の気持ちを誤魔化し続けてここまで来た感があった
瑞樹は言わずもがな男も女も選べずにここまで来た。
だけど、みんな「選んだ」
藤原さんは振り切れなかった想いへの決別を
猛は、最高のタイミングで男らしい決断を
瑞樹は、それまでの三角関係を収束させる最高の選択を、、、したんですよね

そして、それはみんなの“成長”を描く事とイコールにも成っていました
藤原さんは、グジグジと過去の恋を引き摺らない、強くてイイ女になってましたし
猛は常識との狭間で悩み続けた分、そんな全ての葛藤を引きうけてそれでも、って言える強い男になった
瑞樹は、ようやく積年の想いを、目を背けて来た自身の本音を受け入れ、自分に素直になる事が出来た、、、と
誰もが誰もそれまでの燻っていた感情にケリをつけて一歩前に進む事が出来ているエンディングだからこそ
今こうやって素直に大手を振って「素晴らしい。」って類の感想を書けているのだと思います
ちゃんと三角関係にケリを付けて、他のサブキャラ達のその後も描いて、ロキちゃんと瑞樹の優しい別れも済まして。。と
個人的には、という注釈を付けた上で物凄くきれいにまとまっている漫画に仕上がったんじゃないか、って思いました
山田と大川さんがなんだかんだくっ付いてるのも、それはそれで収まるべきところに収まってる感じでとてもイイですね(笑
瑞樹が女の子女の子しててめちゃくちゃ可愛かったり、お姉さまになったり、
時にイケメンになったり、男の娘になったり(笑)、男の時に男に告られたり、、、と
色々と面白いトピックスが多々あって読者を飽きさせない作品でしたが
最後の最後は「みんながみんな素直になる」という
これ以上ないくらい潔い、引き延ばしでも短期でもない最高の塩梅で終わった作品だった。。といちファンとして思いますし
そしてそういう作品に仕上げた杉戸アキラさんの手さばきを誇りに思います。素敵な作品を、本当にありがとうございました。約3年間、お疲れ様でした!!



個人的な話になるんですけど、
「ボクガール」は自分に自信を植え付けてくれた作品でした
前のブログで自分の推している漫画がことごとく(人気的な意味合いで)上手く行かない中で
新ブログになってから始めに(ブログの軸として)「次の各話感想はこれだ!」と選んだのがボクガールでした
元々1巻から感想を書いていたのと(皆勤!!)
当時(連載中の漫画の中で)一番好きな漫画がボクガだったんで
満を持して、という形で感想を書き始めたんですけど、
まさかそこから約2年感想を書き続けられるとは思って無かったですし、
センターカラーでエンディングを迎えられるとも思って無かったです
メディアミックスもあり、
連載回数も100話を越えてしまって
更に、終わり際も美しく・・・と
何もかもが上手く行った印象で
一つの漫画の感想を意気揚々と(年数を越えて)書き続ける、という楽しさを初めてといっていいくらい、純に教えてくれたのがこの「ボクガール」でした
ここで得た自信が、応援が少しでも力になれたかな?って感覚があったからこそ
きっと今各話感想を書いている作品へ向かうパワーと躊躇の無さが得られたのだと思います
なんせ各話感想を書いている作品が10巻を越える、っていう経験自体なかったですから
凄く良い流れと運気を持って来てくれた作品であり、
ヤンジャンを毎週購読するようになったきっかけになってくれた作品でもある
そして、何より毎週瑞樹や藤原さんやロキちゃんにニヤニヤするのがこれ以上なく楽しすぎた(笑
正に自分の感想人生に於いて一つのターニングポイントになってくれた重要な作品である事は間違いないです
そんな「初めて」を沢山くれた杉戸アキラさんの次回作に期待しないわけがないので
また、良い頃合いに読切なり次回作の連載が届くようにと祈っています!

最終話付近の見開きの連発は、
ここまで読んで来た読者ならニヤニヤする事間違いなし!!
ってクオリティに仕上がってると思うので(笑
もう、何も考えず
シンプルにイイ女になった藤原さんと、イイ男になった猛と、主人公らしい答えを出した瑞樹の相様、誰よりも可愛くなった姿を楽しんで欲しいですね
キャラの心情にも丁寧に寄り添った内容に仕上がってるので、きっと誰もが納得出来るエンディング、、、だと思います
兎角、素晴らしくきれいに、それでいて「らしく」まとまった最高の最終巻であり
一つの性転換ラブコメの傑作として、もっと言えばいちラブコメとして傑作に仕上がったな、と感じました
瑞樹が選ぶ道を、猛が出す答えを、藤原さんが告げる想いを―――――
是非、味わってもらえれば。といちファンとして願ってます
改めて、ありがとうございました。














ところで、オマケ漫画が8ページも描き下ろされてるんですが、
これがまた瑞樹がお手製の弁当を猛に作って来る。。という堪らん内容になっているので
単行本ならではのスピード感、ドラマティック感の2割増しの感覚も含めて
是非雑誌で読んでた方も単行本もチェックして欲しいな。って思います
また、この時の瑞樹がめちゃくちゃ可愛くて・・・!
益々ガーリーな仕上がりになっているので
本誌で読んでた方もきっと新鮮な楽しみもある最終巻になっているんじゃないかな、って思いますね
固唾を呑んで見守る瑞樹もカワイイし、色々な意味で役得なオマケ漫画になってます

個人的には、既に雑誌で最後まで読んでいたので
久々に「最新の可愛すぎる瑞樹」に触れる事が出来て凄く嬉しかったです・・・!
杉戸センセには最後の最後まで感謝、ですね。大好きな漫画です。心から。