nodatchのブログ

鉄道が好きな旅行作家が、取材や出版などの個人的な話を書いていきます

2011年の仕事を振り返って

2011-12-31 10:30:00 | 作家活動
師走なので今年2011年の仕事を振り返ってみます。

まず著書ですが、2冊刊行。ほかに共著も2冊出しました。
1冊目は『旅が10倍面白くなる観光列車

すでに6冊出している平凡社新書からの新刊。1年近く取材と執筆に取り組んできた作品でした。自宅で校正をしているときに東日本大震災が起きました。5月発行だったので、予定通りのスケジュールで臨みましたが、巻頭に掲載予定の仙石線「マンガッタンライナー」は削除しました。何とか発行はできたものの、時期的に「観光」というムードではなかったためか、発行直後の売り上げは芳しくありませんでした。今なら、もう少し手にとってもらえるでしょうか? まだお読みになっていない方、これからぜひご購読ください。

2冊目は『出張ついでのローカル線

企画の話があったのが7月末。原稿締め切りが9月末でしたから、正味2か月の仕事でした。その間に編集者同行での九州と北海道取材。単身での関西、東北、新潟取材と大変ハードなスケジュール。正直大変でしたが、その甲斐あってか、おかげさまで朝日新聞での紹介、産経新聞のインタビューと続き、お台場でのイベントもあって、すぐに増刷となりました。
「出張ついで」というアイデアの勝利ですが、この企画を立ててくれた出版社と編集者に感謝です。

共著では、『はとバスの乗り方・楽しみ方

PHP文庫の1冊です。初めての「バスもの」です。一応、「旅行作家」ですから鉄道以外の旅物も依頼があれば書きます。とはいえ、専門外ですから、気楽な仕事ではないですね。「はとバス」の場合は、都内の取材で、結構楽しませてもらいました。僅か2章の執筆でしたが、勉強になったのは事実です。

もう1冊の共著は
ヨーロッパおもしろ鉄道文化

交通新聞社からの1冊。海外鉄道サロン編となっているので、気がつかなかったかたも多いかと思いますが、3分の1程度は私が執筆しました。奥付あたりに海外鉄道サロンのメンバーとして私も名前を連ねています。
もともとはヨーロッパ鉄道紀行から、この道に入っただけに、ヨーロッパの鉄道というのは思い入れのある分野なのですが、最近はあまり執筆するチャンスがありませんでした。それだけに、嬉しかったのですが、ネタはあまり最新のものではなく、そろそろヨーロッパ再訪といきたいところですね。できれば共著ではなく、著書として出したいところですが、取材のことを考えると難しいかもしれません。

放送出演もいくつかこなしましたが、最大のトピックは、NHKのBSアーカイブスへの5日間連続出演でしょう。
テーマは「SLの旅」。日本のSL,海外のSL、最後は「SLやまぐち号」に使われているC57形1号機の復活修理のドラマ。これは見ていて感動的でした。放映は初夏でしたが、秋には再放送(それぞれ朝と深夜)もあり、なかなか好評だったようです。お相手は、滝島雅子アナウンサー。


ネット関係では、メルマガの発刊とフェイスブックへの参加でしょうか。


メルマガは、まぐまぐの有料メルマガ。当初は月2回だったのですが、震災の影響もあって、今は月1回の配信です。未登録の方、ぜひ一度お試しください。
サンプルと登録は、こちら

今人気のFacebookにも登録しました。有名無名を問わず、色々な方との交流があり、情報交換として役にも立ち、また楽しみでもあります。
facebookについては、こちら

何かと大変だった2011年でしたが、もう大晦日です。私は、来年は「年男」です。いい年でありたいものです。では、みなさま良いお年をお迎えください。

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『SLもおか』の撮りテツ

2011-12-24 09:05:00 | 国内の鉄道
先日、生涯学習センターの講座で「SLもおか」に乗車したことは、このブログでもご紹介しました。それはそれで楽しかったのですが、やはりSL列車は、その勇壮な走りも堪能したいもの。近いうちに「撮りテツ」に挑戦したいものと考えていました。

ちょうど今は「青春18きっぷ」が使える時期です。普段なら、都心から真岡鉄道の起点・下館(茨城県)までJRで往復3240円(1620円)かかるのですが、それが2300円で行けるとあれば、この時期に行かない手はありません。というわけで、23日に早起きして「撮りテツ」に出かけた次第です。

下り「SLもおか」は、笹原田~天矢場あたりで撮ろうと考えました。このあたりが真岡鉄道のサミットだから煙が出ると思ったからです。SL列車の1本までのディーゼルカーに乗って笹原田で下車。意外にも列車は空いていて、この駅で降りたのは私一人だけ。「同業者」の後をつけることもできず、道もよくわからなかったので、平行する幹線道路をたどりながらポイントを探して行きました。

10分ほどうろうろしているうちに次の駅天矢場手前の交差点に到着。踏切があって、そこから線路を見渡すと中々の景色です。線路が林から出てくるあたりに一人先客がいましたから、その人影が入らない位置を立ち位置に決めて列車を待ちました。そのうちクルマでやってきた同業者が数名到着。ちょっと賑やかになりました。

やがて汽笛が響き、林の向こうに白煙が威勢よく出ているのが見えます。「さて、撮影」とシャッターを切り始めたら、SL列車は、煙を吐くのをやめて通過していきました。



煙に関しては、よい場所ではなかったようです。残念。

交差点付近に、茂木市内まで3kmとの表示がありました。風がなく日向は暖かだったので、茂木方向に歩いて行きました。この先は下り坂だし、前回の講座で昼を食べた「道の駅」までだったら、2kmほどだから歩いても20分かからないと思ったからです。

「道の駅」で名物の蕎麦を食べて、午後の上り列車に備えます。今度は、「道の駅」のはずれで待機。すでに三脚が立っていたので、その邪魔にならない場所に三脚を立てて場所を確保しました。待つ間に木と山の影が伸びてきてしまいました。風もちょっと出てきて寒いです。

定時に茂木発車の汽笛が鳴って、まもなく列車登場。峠を目指すので、盛大に煙を吐いて駆け抜けていきました。




走り去った後には、石炭の匂いがただよい暖かな空気が漂います。茂木駅へ向かって歩きだすと、遠くで汽笛がこだまし、余韻を楽しむことができました。下りは肩透かしだったけれど、上り列車には満足なので、まあ良しとしましょう。

なお、今走っている全国のSL列車に関しては、拙著『旅が10倍面白くなる観光列車』(平凡社新書)を、真岡鉄道のようなローカル線を手軽に楽しむ方法については、『出張ついでのローカル線』(メディアファクトリー新書)をご覧ください。
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都電花電車のクリスマス・デコレーション

2011-12-22 20:21:00 | 国内の鉄道
都電荒川線100周年を記念して10月に走った「花電車」。突然、荒川車庫でクリスマス・イベントのために再登場しました。といっても本線上を走ったのではなく、車庫での展示です。
22日と23日の2日間、いずれも16:00~18:00の2時間限定。都営交通のホームページで告知があったので、22日は平日の寒い日だったにもかかわらず、50人近く集まっていました。

車体は10月の時と同じですが、クリスマスの飾りつけヘッドマークと脇にクリスマスツリーを置いてクリスマス気分を盛り上げてくれます。
突然、都電の「ゆるキャラ」である「とあらん」登場。愛嬌をふりまいてくれます。


「花電車」は夜の方がムードがあります。日が沈み暗くなると電飾が輝いて見えますね。






いつのまにか8800形が脇に並びます。引き立て役ですが、都営交通100周年のヘッドマーク付き。荒川車庫の職員さんたちも中々演出してくれますね。

寒かったけれど、BGMにクリスマスソングも流れ、ムード満点。そういえば「花電車」はケーキをイメージしていたので、これはクリスマスケーキだったのですね(笑)

岳南鉄道の電車

2011-12-18 11:05:00 | 国内の鉄道
昨日は、岳南鉄道の電気機関車をご紹介しましたが、今日は電車の話題です。
電車は、すべて元井の頭線のお古。ただし、オレンジ色の車両は1両のみで走るため、運転台が前後にあるという、一見面白いスタイルに改造された車両です。

2両編成の電車も1編成だけ走っています。こちらはグリーンで、「がくちゃん、かぐや富士号」というヘッドマーク付き。何でも富士市が「かぐや姫伝説」ゆかりの地だから名付けた愛称のようです。


17日は「機関車・電車まつり」だったので、電気機関車のみならず電車のイベントも行われました。まずは「ミステリートレイン」。沿線の工場引き込み線に乗り入れるマニアックな列車です。残念ながらすでに満席で乗ることはできませんでした。

そのかわり、前回ご紹介した電気機関車三重連イベントが終わった後で受付が始まった「比奈駅遊覧電車」には乗ることができました。比奈駅構内だけと言っても、製紙工場への引き込み線やら貨物用の線路が複雑に敷かれていて、それをたどるだけでも興味深いのです。約20分の行程で500円。乗車券はパウチ加工された立派ものです。

「遊覧電車」は先ほどのミステリートレインに使われた7003号がヘッドマークを変えて登場。思わず笑ってしまう愉快なものでした。

工場への引き込み線を走るのはいいのですが、なわばりの関係か、工場手前でストップして引き返すのは残念です。それでも、普段は、貨物列車以外は絶対に走らない線路を電車内から眺めるのは貴重な体験でした。

最後の写真、左の工場へ続く線路を「遊覧電車」は走りました。真ん中が岳南鉄道本線、右の電気機関車が停まっているのは、別の側線です。

貨物列車が廃止になるようですが、いっそ工場引き込み線をたどるファン向けの「遊覧電車」を土休日に運転。内装は水戸岡さんにデザインしてもらうというのは、どうでしょうか。車窓から富士山も見えるし、バーやカフェコーナーでもつくると盛り上がるのでは? 岳南鉄道は富士急グループなので、「富士登山電車」の姉妹版を作るのもありなんじゃないかと、半分冗談ですが、夢想した次第です。

岳南鉄道の電気機関車

2011-12-17 23:43:00 | 国内の鉄道
静岡県富士市を走る岳南鉄道(吉原~岳南江尾)。製紙工場の貨物を輸送し、JRに引き渡して首都圏や関西に送り出しているのですが、貨物列車廃止が決まり、存続の危機に瀕しています。そんな中、12月17日に貨物の拠点駅・比奈で「機関車・電車まつり」というイベントが行われました。天気も良く、大勢のファンが集合。富士山をバックに走る電気機関車の撮影ができました。

まずは、3台の機関車の並びから。

機関車の運転台に乗れるイベントがあり、機関車が構内を行ったり来たりしていました。






午後1時前には、三台の電気機関車が連結され、構内を三重連で走行しました。めったに見られない光景だけに、皆必死でカメラのシャッターを切っていました。


貨車を牽引していないのは残念ですが、これはこれで見ごたえのあるものでした。他には電車のイベントもあったのですが、それは次回ご紹介します。