nodatchのブログ

鉄道が好きな旅行作家が、取材や出版などの個人的な話を書いていきます

JR水郡線『SL奥久慈清流ライン号』試運転列車~常陸津田編

2012-11-29 14:06:00 | 国内の鉄道
14年振りにJR水郡線を走る蒸気機関車。25日の日曜日に「SL奥久慈清流ライン号」試運転列車の撮影に出かけたのですが、走行写真ワンショットだけでは物足りなく思い、再度出陣することにしました。

またまた同じような情景ではマンネリですので、今回は、勾配を上る煙モクモクといった写真を撮りたいと思いました。あれこれネットで情報を収集し、選んだ場所が、水戸から二駅目の常陸津田駅周辺。快晴なら逆光になってしまいますが、天が味方したのか、28日は曇りがちの予報。期待して出かけました。

通過時刻の1時間以上前に現地入りしてみると、曇りどころか小雨がパラパラ。いったいどうなっているんだ、と天を仰ぎます。しかも、陽が射してくるではありませんか。そうなったら、サイドからも撮れるようにと立ち位置を考えながら、何本もディーゼルカーを撮っているうちに、汽笛が聞こえてきました。この頃には、雨はやみ、太陽は姿を隠し、曇り空。ちょっと暗めの空模様です。で、撮れた写真はこんな感じです。

↑水郡線、常陸青柳~常陸津田。鉄塔の林立を鬱陶しいと思うか、面白い情景と考えるかは、好みの問題でしょうね。






「奥久慈」や「清流」とは無縁ですが、都市近郊を走る汽車は、1970年以前には、あちこちで見られた懐かしい情景ではあります。汽車が去って、煙と石炭の匂いが漂う。あっという間の出来事ですが、汽車を追いかけるのはやめられませんね(笑)

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なお、イベントSL列車については、拙著『旅が10倍面白くなる観光列車』(平凡社新書)をご覧ください
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JR水郡線『SL奥久慈清流ライン号』試運転列車~常陸大子編

2012-11-27 13:33:00 | 国内の鉄道
水郡線を走る『SL奥久慈清流ライン号』の試運転列車を下小川付近で撮影したあと、列車で常陸大子へ向かいました。常陸大子は今回のSL列車の終点で、小さいながらも車両基地のある駅です。到着後の蒸気機関車の様子を見てみましょう。

しばし、ホームで休んだ後、蒸気機関車C11だけが切り離され、車両基地へ向かいます。



そして、車庫の前で西日を浴びながら整備を受けます。カメラマンや地元の人たちが大勢やってきて、線路際はかなりの人でした。

近くの踏切を渡って別の角度からの撮影。踏切には警備の人がいて、踏切途中で立ち止まっての撮影も大目に見てくれています。クルマが横断するときだけは、注意が必要です。

踏切の先にある久慈川支流の土手に沿って進むと駅の裏側に出ます。そこから蒸気機関車から切り離された旧型客車編成が見えます。すでにディーゼル機関車につながれて、明日の運転に備えて休んでいるようです。

駅に戻って、ホームからの撮影。水戸行き列車の到着時間が迫っていたので郡山方面ホームに行けなかったのが残念。しかし、こうしてみると、一昔前の駅の雰囲気ですね。

古き良き時代の鉄道情景に堪能し、大いに満足して帰路につきました。

JR水郡線『SL奥久慈清流ライン号』試運転列車

2012-11-26 17:57:00 | 国内の鉄道
11月30日から12月2日までの3日間、JR水郡線の水戸(茨城県)と常陸大子(ひたちだいご=茨城県)の間に「SL奥久慈清流ライン号」という蒸気機関車牽引のイベント列車が走ります。それに先だって走っている試運転列車を取材してきました。

水郡線では、1970年の蒸気機関車廃止後も、イベント運転が過去3回行われました。1985年のつくば万博記念(C56牽引)、1990年(D51-498)、1998年(C58)で、D51は重量の関係で下小川まで、C56とC58は今回と同じ常陸大子まで走っています。D51のとき以外は撮影に出かけていますので、今回は3回目。久々の水郡線SL撮影行となりました。ただ、従来は常陸大子に現存するターンテーブルで機関車の向きを変えていたのですが、今回は片道だけ。朝、常陸大子をディーゼル機関車(DL)でけん引されて水戸にやってきて、水戸から常陸大子へ向かう列車だけが蒸気機関車牽引なのです。まずは、DL牽引の模様を、水戸駅で撮影しました。

実は、これを撮影した3番線ホームからは、常磐線のいわき行き電車がDL列車到着と同時刻の10時33分に発車するのです。ですから最悪かぶってしまうのですが、到着が若干遅れたようで、運よく撮影できました。この列車の最後尾に蒸気機関車がぶらさがるようにして水戸へやってくるのですが、C11形325号機。普段は真岡鉄道を走っているのですが、先日、飯山線のイベントで会ったばかり。いってみれば「追っかけ」ですね(笑)

10分ほど停車したのち、列車は一旦、車両基地へ引き揚げて、12時発の本番に備えます。


さて、C11牽引の「SL奥久慈清流ライン号」試運転列車撮影のため、水戸から各駅停車で1時間ほどのところにある水郡線の下小川駅へディーゼルカーで向かいます。1985年のC56撮影時に訪れて以来、27年振りの再訪です。当時の写真を探そうと思ったのですが、見つからず。ネガフィルムで撮影したはずです。

ちょっと面白いデザインの下小川駅を後に、歩いて10分少々のところにある久慈川に架かる鉄橋を目指します。鉄橋と並行して道路橋があり、線路側に幅2mほどの歩道があるのです。まさに撮ってくださいと言わんばかりの場所です。北へ向かう水郡線は晴れていれば逆光になる撮影地が多いのですが、ここはカーブの関係で、ほぼ北東に向かっていますし、上り勾配なので煙も出ます。「奥久慈清流ライン」という名称にふさわしいロケーションでもあり、先客多数。それでも、場所が広いので、橋の歩道の半分も埋まっておらず、あぶれることはありませんでした。寒さ対策でコートにマフラーでやってきましたが、暖かかったので、しばし脱いでいました。

現地到着は、汽車通過の1時間以上前。まずは、上り列車(ディーゼルカー)で試し撮りです。

これなら、C11プラス旧型客車3両がきれいに画面に収まりそうです。このあとは、いよいよ本番かなと思っていたら、甲高い汽笛が鳴るので、おやっと思ったら、水戸駅までSL列車を引っぱてきたディーゼル機関車(DE10)が単機で常陸大子へ帰っていくところでした。

そして、定刻より遅れて汽車がやってきました。ずいぶん頻繁に汽笛を鳴らしながら(時折怒ったような汽笛も鳴らして・・・、線路に近づきすぎた人でもいたのかな?)、轟音とともに鉄橋を渡って行きました。



行ってしまえば、あっけないものの、汽車を撮影するのは楽しいですね。さて、列車が遅れたせいで、常陸大子行きのディーゼルカーの時間まで20分を切っています。急がねば。つづく

最近の活動から~時刻表・放送出演

2012-11-21 09:16:00 | 作家活動
20日に発売となった交通新聞社発行の小型全国時刻表12月号。巻頭のカラーページに見開きで「いとしの路線」というエッセイが毎号連載されています。今回は、私に出番が回ってきて、JR山口線を紹介することになりました。山口線といえば、SLやまぐち号というわけで、先日訪問したときの写真も取り入れて書いてみました。

小型全国時刻表は、ハンディサイズなので、出張などで出かけるときに便利です。ただし、小さな駅は省略されていますので、目的に応じて大判やネット情報と使い分けるのがいいでしょうね。

23日の祝日(勤労感謝の日)の午後、FMヨコハマに出演します。今年で3回目となった「Tresen+」の「鉄道王選手権」。鉄道に関する難問・奇問にチャレンジしてチャンピオンを決めるイベントですが、前回までと同様、私が審査委員長(といっても審査員が複数いるわけではありません)を務めます。正解に関してコメントを加えたり、合間にDJとおしゃべりをしたりして、3時間の長丁場を乗り切ります。今年は午後4時半からのスタートで午後8時まで続きます。神奈川県が聴取エリアですが、東京都の一部でも聴けると思います。ゆっくり自宅でお過ごしの方、クルマで神奈川県方面を走行予定の方、84.7Mhzにチューニングしてお聞きいただければ幸いです。

12月ですが、10日(月)から14日(金)までの5日間、NHK-BSプレミアム「SLの旅」に出演します。昨年の再放送で、番組の最初と終わりに登場して、女性アナウンサーとの対談形式で内容の解説をします。前回お見逃しの方、ぜひご覧ください。朝9時から11時までのオンエアとなります。


わたらせ渓谷鉄道「トロッコわっしー号」で紅葉狩り

2012-11-16 10:50:00 | 国内の鉄道
わたらせ渓谷鉄道の「トロッコわっしー号」に乗って、渡良瀬渓谷の紅葉狩りを楽しんできました。

わたらせ渓谷鉄道のトロッコ列車は、2年ほど前に乗ったことがありました。ディーゼル機関車が引っ張る魅力的な列車なのですが、この春に新型トロッコ列車がデビューしました。観光列車の紹介記事を書く機会が多いので、新しい車両にも乗っておかなくては、とかねがね思っていたのですが、ようやく乗るチャンスが訪れたというわけです。秋の紅葉シーズンは、平日でも運転されるというので、ふらりでかけやすいという個人的事情もあります。

ともあれ、浅草発の東武特急「りょうもう」で相老(あいおい)まで行き、わたらせ渓谷鉄道の普通列車で桐生まで戻るという面倒なことをして、新型列車「トロッコわっしー号」に始発駅の桐生から乗ることになりました。

乗った列車は、平日の午後の下り便ということもあって、ほどほどの混み具合。当日券も販売していましたが、希望者全員に行きわたる前に完売となったもようです。それでも、乗ってみると、ぎっしり満員というわけではありませんでした。キャンセルでもでたのかどうか、詳細は不明です。乗る方としては、快適な車内です。


大間々を過ぎ、しばらくすると、右手に渡良瀬川が寄り添ってきます。上流に行けばいくほど、紅葉が見事になり、ガラスのない開放的な窓から、とことん堪能できました。ただ、空気が冷たいので、セーターや上着は必携です。

神戸(ごうど)で、かなりの乗客が降りてしまい(上記の車内写真は神戸を過ぎて撮ったものです)、長いトンネルに入ると、天井のイルミネーションが輝きだします。色合いが次々と変化し、歓声が上がりっぱなし。冷気で寒いですが、見とれてしまいました。

トンネルを抜けたところにある沢入(そうり)で下車。駅周辺は紅葉が盛りでした。

駅前にある渡良瀬川が見渡せる公園は、それほど人出がないのですが、鮮やかな紅葉で、独り占めといった感じ。穴場なのでしょうか。



沢入から乗った帰りの列車は、窓側の席が埋まっているくらいの混み方。しかし、神戸(ごうど)からは団体客が大挙乗ってきて、都会の満員電車並みの状況になり、車窓を楽しむどころではなくなりました。座れてよかったとホッとした次第です。そういえば、行きにすれ違ったディーゼル機関車牽引のトロッコ列車は満席のようでしたし、普通の列車も立っている乗客が大勢いました。この時期、わたらせ渓谷鉄道は賑わっているようです。赤字続きの鉄道にとっては、嬉しいことでしょうから、朗報なのでしょうが、のんびりローカル線の旅を楽しみたい鉄道ファンとしては複雑な気分ですね。

参考までに言いますと、団体客は大間々~神戸の利用が多いようです。これを考慮して、乗り降りする駅を決めれば、座れないという悲惨な状況は避けることができるのではないでしょうか。

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トロッコ列車などの観光列車に関しては、拙著『旅が10倍面白くなる観光列車』(平凡社新書)をご覧ください
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