nodatchのブログ

鉄道が好きな旅行作家が、取材や出版などの個人的な話を書いていきます

『出張ついでのローカル線』、鉄博で展示中

2017-07-28 13:24:00 | 作家活動
さいたま市の鉄道博物館がリニューアルしたというので、やや遅くなりましたが見学してきました。

2階には「鉄道文化ギャラリー」という新しい展示コーナーができていました。


鉄道にまつわるテーマの書籍、映画、音楽から駅弁まで幅広く展示されていました。入ってすぐ左に書籍コーナーがあり、鉄道が登場する文学作品、小説が並んでいます。

松本清張「点と線」、西村京太郎の鉄道ミステリーなど、古今の名作が並んでいました。

その次には、随筆コーナーがあり、名文の誉れ高い作品、椎名誠、関川夏央、嵐山光三郎といった錚々たる作家の作品が目に留まります。そして、鉄道紀行として定番とも言える宮脇俊三さんの「時刻表2万キロ」も。ここまでは納得のいくラインナップです。と、宮脇さんの名作の右側に見覚えのある表紙が・・・。

何と私の書いた「出張ついでのローカル線」が陳列してあるではないですか!




夢みたいな話ですが、現実です。ウソではありません。今をときめく錚々たる書き手の鉄道本は影も形もなく、なぜか拙著が1冊。大変、名誉なことです。ありがたいことです。陳列棚の下にはパネルがあり、本の表紙画像が並んでいます。「出張ついでのローカル線」の表紙をタッチすると、本の解説が現れます。的確にコメントしていただいて、これも嬉しいかぎり。鉄道博物館に行くことがあれば、ぜひ冷やかしてみてください。模様替えして他の本に変わらないことを祈りたいです。

あと、鉄道模型のレイアウト(ジオラマ)もリニューアル。JRの様々な列車に交じって、手前に近鉄の「しまかぜ」、東武の「スペーシア」が並んでいました。これも目新しいですね。


私は鉄道博物館の年間会員ですので、秋になったら再度見学に行こうと思います。楽しみが増えました。


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出張ついでのローカル線 Amazonのページ

伊豆急と京王の報道公開

2017-07-20 23:37:00 | 国内の鉄道
この1週間ほどの間に、伊豆急行と京王電鉄の報道公開に参加し、取材してきました。ホットな話題なので、すぐに記事を執筆し公開しました。いずれも、All About Newsです。

まずは、伊豆急行。こちらは水戸岡鋭治氏がデザインしたクルーズトレイン The Royal Expressです。
伊豆急行の新しい観光列車「The Royal Express」が21日デビュー


続いて、京王電鉄の新型車両5000系


京王電鉄の16年ぶり新型車両「5000系」デビューへ!導入の背景に迫る




タイトルをクリックすると、記事に飛べます。
お読みいただければ幸いです。

箱根のオリエント急行

2017-07-09 17:15:00 | ヨーロッパの鉄道
土曜日に妻と「箱根の休日」を楽しんできました。小田急ロマンスカーを箱根湯本で降りて、最初に向かったのは、仙石原にある箱根ラリック美術館。路線バスで25分かかりました。

ラリック美術館を訪問したのは、館内に本物の「オリエント急行の客車」が置いてあるからです。正確には、ヨーロッパの国際列車用寝台車を運営していたワゴン・リ社の車両でサロンカーとして使っていたもので、パリ~イスタンブール間の「オリエント急行」ではなく、もっぱらパリと南仏を結んでいた「コートダジュール急行」に用いられていた車両です。ただし、1988年にパリを出発してシベリア鉄道を駆け抜け、香港から航送されて来日した「オリエント急行」の編成に組み込まれていた由緒ある客車なので、俗に「オリエント急行」の車両と呼ばれているのです。豪華な車内の調度品をデザインしたのがガラス工芸作家ラリック氏だったので、引退後、この美術館に引き取られて公開されているというわけです。

この客車は、オリエント急行来日時に品川駅での展示イベントで見学していましたから、およそ30年ぶりの再会でした。長い編成の寝台車はすべて濃紺でしたから、1両だけクリームと青というツートンカラーの塗装は異彩を放っていました。今は1両だけの展示。ちょっと寂しいですが、本物との再会には感激しました。

車内へ入る前に、外観をじっくり観察していきます。まず、ドアの楕円形の窓がユニークです。しかし、なんと優雅な形なのでしょう。

車体の中央に誇らしげに飾られているのは、ワゴン・リのエンブレム。「北斗星」にも似たようなものが飾られていましたが、もちろん本家はこちら。風格があります。

サボ(行き先表示板)は、ヨーロッパの国際列車らしく有名な都市の名前が列挙されていますが、よく読むと、最後には東京、札幌、大阪、神戸とあります。1988年のイベント走行時の区間を表しているのです。


では、車内へ。サロンカーらしく、テーブルとゆったりした椅子が組み合わされています。

テーブルの上にランプが置いてありますが、ラリック氏のデザインしたものを復刻したそうです。壁の飾りもラリック氏がデザインしたもの。クラシカルな落ち着いた雰囲気を醸し出しています。

週末限定1日20食の特製弁当(1200円)を購入すると車内のテーブル席で食べられるというので、2人分買って昼食にしたのですが、味はともかく雰囲気がちょっと場違いな感じ。やはり、フレンチのコース料理かケーキセットが似合うのですね。昔風の汽車弁当に付きものだったお茶まであって、???という感じでした。

とはいえ、ワゴン・リのサロンカーでくつろげたのは最高でした。いつか、ヨーロッパで動く「オリエント急行」に乗ってみたいものです。豪華列車が話題になっていますが、「ななつ星」でも「四季島」でも「瑞風」でもなく、「オリエント急行」が一番乗ってみたい列車です。

(追記)読者の方からコメントをいただきました。パリとイスタンブールを定期的に結んでいた「オリエント急行」は、とうの昔に廃止になっていますので、最後の乗ってみたい「オリエント急行」というのは、いわゆるクルーズトレインのVenice Simplon Orient Express(VSOE)のことで、運転区間もパリ~ヴェネツィア(ベニス)が中心となっています。詳しくは、こちら

指揮者カルロス・クライバーの想い出

2017-07-05 17:10:00 | ノンジャンル
2日ほど前、たまたまツイッターを見ていたら、こんな投稿が目に留まりました。
Carlos Kleiber was born today in 1930! In memory of this great artist, listen to his Complete Recordings on DG: https://DG.lnk.to/CompleteKleiber

そうか、私のお気に入りだった指揮者カルロス・クライバーの誕生日だったのです。生きていれば今年87歳。その歳で現役の指揮者も珍しくないのですが、カルロスは2004年、もう13年前に亡くなっていました。そういえば、亡くなったのは7月13日。もうすぐ命日です。

クライバーは本業なのに、指揮する回数が極端に少なく、「自宅の冷蔵庫が空にならないと仕事をしない」という冗談がありました。にもかかわらず、意外に何回も来日していて、私は、コンサート2回(1986年、バイエルン国立管弦楽団)、オペラ2演目(1988年のミラノ・スカラ座「ラ・ボエーム」、1994年のウィーン国立歌劇場「ばらの騎士」)と4回も生の演奏を体験できたのは、一生の思い出となっています。指揮姿が美しく、オペラの場合も、ついついオーケストラ・ピットの目が行ってしまいました。

幸いにも、いくつかのDVDが残っているのが嬉しいかぎりです。ウイーン・フィルのニューイヤーコンサートを2回振っていて、1992年の演目には「観光列車」というポルカがありました。途中で指揮棒を置いて、車掌のラッパを吹いていたのが楽しい演出でした。

そのときのことを、2年ほど前の中日新聞(東京新聞)の「テツ道のすゝめ」という連載記事(記事をまとめて単行本になっています。本稿の末尾参照)で話題にしたことがありましたので、ここで再度公開しておきます。


真偽のほどは不明ですが、かなり前にクライバーは自宅にこもって鉄道模型で遊んでいたらしいとの話を音楽雑誌で読んだ記憶があります。クルマは大好きだそうですが、ひょっとしたら、鉄道も好きなのかもしれませんね。

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