nodatchのブログ

鉄道が好きな旅行作家が、取材や出版などの個人的な話を書いていきます

プレスツアーの最後は呉線の旅

2012-04-26 20:39:00 | 国内の鉄道
松山・瀬戸内キャンペーンのプレスツアーの最後は、呉からJR呉線で広島へ向かいました。呉線と言えば、かつてはC59やC62といった大型蒸機が活躍した名門路線です。今回が初めての乗車なのですが、そんな栄光の路線をたどると思うと期待が一杯です。

呉駅は、呉港から高架の遊歩道を歩いて10分ほどのところにありました。列車の時間が迫っていましたから、途中で寄り道をしたりする暇はありませんでした。

ホームにあった呉駅の駅名標は、戦艦大和のイラスト付き。隣の駅名が書いてないのは、日本では珍しいですね。

隣の線路には、三原方面へ向かうセミクロスシートの115系が停まっていましたから、広島行きもてっきり115系だと思っていたのですが、やってきたのは通勤型103系でした。

これは、がっかりです。一応、快速「安芸路ライナー」と名乗っているのですから、もう少しまともな車両かと想像していたのに・・・。「呉線の電車を何とかして『くれ』」と叫んでみたくなります(笑)

不幸中の幸いでしょうか。それほど混んでいなかったので、ロングシートに斜め座りして、一応、車窓を楽しみました。

瀬戸内海は見えるのですが、写真に撮るようなすっきりした情景ではありません。かるが浜駅では単線のため、対向列車とすれ違い。向こうは115系でしたから、この日は運が悪かったのでしょうか?

水尻~坂の間でようやく瀬戸内海がすっきり見えました。もっとも並行する道路がちょっと邪魔なのと、工場なども多く、決して美しい車窓ではありませんでした。

広島に近づくにつれ、車内は混んできました。斜め座りはできなくなり、あとは大人しくしていました。海田市から山陽本線に乗り入れ、あっけなく広島に到着。広島風お好み焼きの昼食を食べてツアーは終わりました。

↑広島駅に到着すると、電車は折り返し広行きになる

そのあとは帰宅後の予定も詰まっていたので、今回は「ついで旅」はなし。大人しく「のぞみ」で戻りました。でも、サンライズ瀬戸、特急いしづち、などなど、大いに楽しめた旅でした。


松山から呉へ~瀬戸内海道1号線

2012-04-23 20:18:00 | 国内旅行
盛り沢山の松山観光の翌日、船で瀬戸内海を横切って広島県の呉に向かいました。鉄道は使わないけれど、なかなか魅力的な旅となりました。

ツアーなので、道後温泉にあるホテルからマイクロバスで松山観光港へ向かいました。個人なら、せめてここだけでも伊予鉄道を使うところです。ただ、伊予鉄道の電車は直接には観光港に向かわないで、高浜駅から港まで歩いて10分とのこと。もし、次に個人で来る時には、実践しなくては・・・・。

出航時刻がやってきて、いよいよ乗船です。


船上では、前日の路面電車内と同様、地元のボランティアガイドさん2人が、船から見える瀬戸内海の島々の話を丁寧にしてくださいました。パンフレットの地図と照らし合わせながら見ていると、よくわかります。でも、ずっとデッキに出ているとちょっと寒かったですね。いつもよりは気温が低かったようです。時々は、船室内にこもって体を温めて、また外へという感じでした。もっとも、出航後1時間もすると、島の姿が遠ざかり、しばし休憩となりましたが・・・。


約2時間の船旅が終わりの近付くと、有名な「音戸の瀬戸」を通ります。これは船内の放送もありますから、誰もが注目します。再び外へでて、赤い「音戸大橋」の写真を何枚も撮りました。

その後は、もう呉港です。造船所や工場が海沿いに立ち並び賑わっていました。そして、呉港に到着するときには、港の脇にある巨大な潜水艦の姿が目に入ります。これは、「てつのくじら館」という海上自衛隊のミュージアムで、本物の潜水艦「あきしお」を陸揚げして展示してあるもの。ちょっとびっくりの施設ですね。その隣には、戦艦大和のミュージアムもあるのですが、今回のツアーでは素通りでした。

陸に上がれば、今回のツアー最後の鉄道の旅が待っていました。

TBSラジオ『大沢悠里のゆうゆうワイド』に出演しました

2012-04-18 15:25:00 | 作家活動
プレスツアーのレポートは一休みして、16日(月)のTBSラジオ出演の報告です。番組名は「大沢悠里のゆうゆうワイド」。その中の、特別企画「ゆうゆう寺子屋」というコーナーで、この日は「鉄道」がテーマ。その指南役ということで、私がゲストに呼ばれた次第です。いつも朝はテレビばかり見ているのでよく知らなかったのですが、大変な人気番組なんですね。

ナマ放送ですから、遅刻したらまずいので、かなり早く東京・赤坂のTBSに着きました。

TBSには過去にもTVとラジオの出演のため何回か来たことがありましたが、いずれも午後から夜にかけてで、こんな早く来たのは初めてでした。いつもは賑わっているエントランス付近も閑散としていました。

担当者に案内されてスタジオのある階へ。エレベータを降りると、なんと大沢さんご本人が出迎えにいらっしゃいました。こんな有名な方がわざわざ私を出迎えに・・・。感激です。

番組は、予定の時間にはじまり、私の紹介、鉄道旅行の魅力、おススメの路線、列車、駅と話題は多岐に及びました。それにしても大沢さんの博識ぶりには脱帽です。鉄道もお好きなようで、私の出身大学、それも同じ学部卒業という大先輩なのですが、今の都電荒川線で通学されたとか。都電には特別の思い入れがおありのようでした。

番組は、関東地域のローカルということなので、東京中心の話題に偏りますが、午後から出かけられるローカル線ということで、千葉北部の流山線に話が及びました。


また、最近、四国へ行くときに乗った寝台特急「サンライズ瀬戸」(東京~高松)も話題になり、ゆったりと旅をしたいということでは意見が一致しました。


途中、CMや道路情報、天気予報などの中断もありましたが、1時間ほどのトークは、あっという間でした。最後に記念写真を撮影。大沢さん、それにパートナーの西村千江子アナウンサーとのツーショットです。


なお、番組では再三にわたり拙著の紹介もしていただき感謝です。
ご案内いただいた著書は
カラー版 一度は乗りたい絶景路線」(平凡社新書)
出張ついでのローカル線」(メディアファクトリー新書)
鉄ちゃんに学ぶ『テツ道』入門」(光文社・知恵の森文庫)~「テツはこう乗る」文庫版
以上、3冊でした。

最後になりましたが、大沢さんをはじめ、スタッフの皆様に大変お世話になり、ありがとうございました。

番組のブログにも紹介記事があります

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松山の路面電車と『坊っちゃん列車』

2012-04-17 19:39:00 | 国内の鉄道
特急「いしづち」で松山到着後、「坂の上の雲ミュージアム」見学、昼食を済ませ、待望の路面電車乗車となりました。

再びJR松山駅前へ。伊予鉄道の路面電車が行きかっていました。旧型の車両が多いですが、低床式の車両も目につきました。




今回は、「瀬戸内・松山キャンペーン」期間中の土曜日に行われている「道後温泉ガイドツアー」の体験。ボランティア・ガイドさんと路面電車に乗って道後温泉まで行き、周辺の名所を案内してもらうというものです。バスガイドは、どこにでもありますが、路面電車を使ってのガイドとは珍しいですね。デモンストレーションですから、貸切電車での移動です。

ガイドさんは、地元の年配の男性。さすがに松山の街の生き字引です。

電車が動き出してしばらくすると、雨がやんだようです。窓を開けて、写真を撮りながら、市内を遊覧です。松山城の周り、お堀に沿って電車はのんびり走ります。このゆったり感がいいですね。お城や県庁などを車内から見て、交差点で一旦停止。変わった色の低床式電車がやってきたので、それを撮影。カメラを脇に置こうと思ったら、甲高い汽笛が聞こえてきました。松山名物の「坊っちゃん列車」登場です。



SLの形をしたディーゼル機関車ですが、愉快な列車であることには変わりありません。
再び出発。「ひめぎんホール」や道後公園を見ながら進みます。



ところで、ユニークといえば、電車内には「俳句ポスト」が設置されていました。正岡子規ゆかりの松山らしく、街の至る所に「俳句ポスト」が置いてあるのですが、電車の中までも・・・。

かくしておよそ20分で終点・道後温泉駅に到着。この駅だけは、線路が道路からはみ出て、普通の鉄道のように立派な駅舎もありました。一足先に到着していた、先ほど見かけたのとは別編成の「坊っちゃん列車」が本線を離れて展示用のスペースで休んでいました。



この日は、2編成走っている「坊っちゃん列車」のどちらにも出会えて満足でした。


「坊っちゃん列車」に関しては、拙著「にっぽん鉄道旅行の魅力」(平凡社新書)に詳しく出ています。
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特急「いしづち」で松山へ

2012-04-16 21:05:00 | 国内の鉄道
寝台特急「サンライズ瀬戸」で坂出に到着後、駅近くのお店で「さぬきうどん」の朝食をいただきました。

「釜たまうどん」というもので、さすが地元の味。まだ眠った状態の胃袋には十分すぎる量でした。ゆっくり味わいたかったのですが、松山行きの列車の時間が迫っているとかで、せかされ、タクシーの乗せられ駅へとんぼがえり。切符を受け取ってホームに上がると、ほどなく高松発の特急「いしづち5号」が到着しました。

たった2両(繁忙期には3両)の短い編成ですが、この先、宇多津で岡山発の特急「しおかぜ」(5両編成)と連結され、その先は松山まで7両編成となるのです。

高知方面へ向かう土讃線とのジャンクションである多度津駅にはSL時代からの古風な給水塔が線路際に立っていました。鉄道遺産ともいうべき貴重な建造物ですね。

多度津を出てしばらくすると、ようやく瀬戸内海が見えてきます。残念ながら雨が降り始め、すっきりしない車窓なのが残念です(写真に映っている島は亀笠島~きがさじま)。


予讃線は、瀬戸内海に沿って走りますが、意外に海に沿って走るところは少なく、平地の中や山間部も多い変化に富んだ車窓風景が展開します。

車内は、四国のメインルートだけあって混んでいました。時間帯のせいかビジネス客が多いようでした。

車内を見学すると、トイレ脇の洗面台のデザインが洒落ています。ちょっとした工夫が嬉しいですね。


川之江停車時に、同行したJR四国の人に促されて左を見ると、見慣れぬ車両が停まっていました。線路幅の異なる新幹線と在来線を直通できるよう試作されたフリーゲージ・トレインとのこと。何と今、予讃線で試験走行を行っているのです。

予讃線は大動脈ですが、意外にも多度津から先は単線です。伊予三島では、上り特急とすれ違いのためしばし停車しました。

伊予西条駅の脇には、四国鉄道文化館がありました。かつて活躍したDF50形の姿がちらりと見え、懐かしい思いがしました。途中下車できないのが残念です。

今治を出ると、雨が一段と激しくなってきました。しばらくすると再び瀬戸内海に沿って走ります。晴れていれば絶景が連続するのですが、残念です。

海から離れるところでは、桜と菜の花のカラフルな情景も見られます。春の景色はどこでも美しくて見とれてしまいますね。

かくして、坂出から約2時間10分。旅の目的地・松山に到着です。

駅舎に掲げられた「松山驛」という旧字体の表記が印象的でした。