nodatchのブログ

鉄道が好きな旅行作家が、取材や出版などの個人的な話を書いていきます

湯河原の西村京太郎記念館を訪ねて

2012-03-31 12:16:00 | 国内の鉄道
数日前に、ふらりと青春18きっぷを使って湯河原まで行ってきました。といっても温泉ではなく推理作家の西村京太郎記念館訪問が目的でした。これくらいの距離を往復するのが、18きっぷ利用では楽でいいですね。

ようやく春らしくなった日で、湯河原駅に降り立つとホームの脇は桜が早くも満開でした。

記念館は駅から歩いて15分くらい。東海道新幹線の高架下をくぐって、千歳川沿いに数分歩いたところにありました。

↑来た道を振りかえって撮ったスナップ。左手が記念館、遠くに通過する新幹線が見えます

記念館は近代的なビルで、入るとすぐにフロアの殺人事件現場風イラストが目に入ります。さすがミステリー作家の記念館ですね(笑)

展示フロアーは2階です。壁際に並んだ全著作が壮観です。最近何と500冊目の新作が出たとか。ちなみに私の著書は、5月に出る新刊を含めても15冊。足元にも及びません(笑)

それほど広くはない館内ですが、愉快なロボット「エノン君」がぐるりと案内してくれます。

著書や写真、記念品のみならず鉄道模型関係の展示も豊富で、部屋の真ん中にはNゲージの鉄道模型レイアウト(通称「ジオラマ」)があり、ボタンを押せば、新幹線やサンライズなどの列車が走りだします。

ユニークなのは、線路際の何箇所かにパトカーが停まって、人だかりがしているところがあること。殺人現場なのです。さすがトラベル・ミステリーの作家の記念館です。

あとは、西村さんのドキュメント・ビデオの上映、ロボット君による西村京太郎検定クイズなどが楽しめました。

ひととおり見終わって、最後は1階の喫茶室「にしむら」へ。入館料800円はドリンク付きなので、一休みです。

最後に2階の売店で著者のサイン入り新刊を買って、記念館を後にしました。しばらくミステリーを読んでいなかったので、楽しみです。

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武蔵野線の新駅・吉川美南と「夢空間」

2012-03-24 11:05:00 | 国内の鉄道
消えゆくものばかり追いかけていると虚しくなってきたので、気分を変えて、3月17日に開業したばかりの新駅、JR武蔵野線の吉川美南(よしかわみなみ)駅を訪ねてみました。

JR京浜東北線の南浦和で武蔵野線の西船橋方面へ向かう電車に乗り換えて20分。吉川と新三郷の間にできた新駅が吉川美南です。

かつて、巨大な武蔵野操車場があった跡地を再開発するためにできた駅のひとつです。開業とはいっても、周囲はまだ造成中。西口の広大な空き地には、ぽつんとひとつだけケーズデンキが建っていました。


実は、吉川美南駅のためだけに遠出したのではありません。本当のお目当ては、お隣の新三郷駅前。先日の「珍ルートの旅」で久々に武蔵野線東半分区間を走破したのですが、そのとき車窓から見逃したあるものを探すためでした。

新三郷駅前も、前記の武蔵野操車場跡地を再開発して「ららぽーと」という商業施設ができています。その一角、駅から続く歩道橋から、探しているものはすぐに見つかりました。

かつて豪華寝台列車として3両3種類の客車だけが製作された「夢空間」の1両ラウンジカーです。
3両とも塗装が異なり、通常のブルートレインに連結されて「夢空間北斗星」などとして不定期列車として走っていたものです。

車内は公開されて、休憩室のような使われ方をしていました。

絶好の昼寝場所のようでしたが、これでは客車がちょっと可哀想。料金をとって喫茶店にでもした方がいいのでは?と思いました。

「ららぽーと」の裏手には、もう1両、夢空間のダイニングカー(食堂車)が置いてありました。

階段が設置されていて車内に入れるようになっているのですが、目下閉鎖中。レストランとして使うつもりはあるのでしょうか?
中へ入れないので、あきらめて「ららぽーと」の中で遅いお昼を食べる場所を探しました。

さよなら長野電鉄屋代線

2012-03-23 18:17:00 | 国内の鉄道
3月末で廃止になる長野電鉄屋代線。拙著「にっぽんローカル鉄道の旅」執筆の取材のために訪れたのが2004年でした。それ以来ご無沙汰でしたので、今回のお別れ訪問は8年振りということになります。

20日は、連休の谷間の平日ですが、JR東日本の「ウィークエンドパス」が使える特例日。このパスはJRのみならず、しなの鉄道と長野電鉄全線にも乗り放題なので、この日に訪問しました。幸い天気も良く、乗ったり撮ったりと堪能できました。

長野新幹線、しなの鉄道を乗り継いで屋代へ。ここから終点の須坂を目指すわけですが、ただ乗り通すだけではつまらないので、途中下車することにしました。しかし、電車の本数が1時間に1本もない過疎路線なので、順番に降りていくと間延びしすぎです。そこで、常套手段である行きつ戻りつを実行。時刻表をチェックして、屋代⇒(松代通過)⇒信濃川田⇒松代⇒(信濃川田通過)⇒須坂と移動することにしました。こうすれば、それぞれの駅の滞在時間が30~40分と短くできるのです。

2両編成の電車はお別れする鉄道ファンと地元の人々で混雑していました。屋代から23分乗って信濃川田着。創業以来変わることのなかった築90年の木造駅舎です。



小さな駅舎内は、外の空気の冷たさに比べれば、暖かくて心地よいためか、地元のお年寄りの格好の社交場になっていました。これも廃止になれば壊されてしまうのでしょうか?まわりには建物がないようなので、こうしたくつろげる場所がなくなってしまいそうです。どうしたらいいのでしょうね。

さて、駅舎の脇に、茶色い車両が並んでいました。長野電鉄でかつて使われた骨董的車両のようです。

↑電気機関車ED502、 ↓デハニ201電車


そういえば、これは以前、長野電鉄本線の小布施駅にあるミニ博物館で見かけたもの。ここに移転して駅舎とともに保存するつもりなのでしょうか?だとすれば、それはそれで結構な話。でも線路がつながっていないと訪問するのが大変ですね。

そうこうするうちに、さっき乗った電車が終点の須坂へ行って戻ってきました。これに乗って松代に向かい、途中下車したあと、須坂に向かってお別れの旅を終えました。


なお、屋代線のかつての紀行文は、拙著「にっぽんローカル鉄道の旅」(平凡社新書)をご覧ください。
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魅惑の珍ルートで行く鉄道博物館の旅

2012-03-20 19:16:00 | 国内の鉄道
「魅惑の珍ルートで行く鉄道博物館の旅」という面白いJRの「びゅうツアー」があるという話を知人から聞いたのは、1年前のことでした。さっそく一緒に申し込んだのでしたが、東日本大震災の影響で中止。1年後の20日(春分の日)にやっと催行され、念願かなって乗車できました。

「珍ルート」とは、新宿から南下し、大崎からりんかい線に入り、新木場では普段営業列車が走らない連絡線を経由して京葉線に直接乗り入れ。その後、西船橋から新松戸、武蔵浦和と武蔵野線を走って、最後は貨物線経由で大宮まで行くというものです。新宿から大宮までだったら、埼京線快速で30分ほどで行けるのに、大回りですから2時間半近くかかります。物好きな鉄道ファン向けの企画ですね。車両は、旧国鉄特急電車だった183系です。新宿駅は1番線から発車しました。発車案内には「団体」とだけ出ていました。

渋谷、恵比寿と停まって参加者を拾い、あとは大宮まで運転停車はあるものの、ドアは開きません。
まずは、大崎で運転停車。いよいよりんかい線に入るのですが、定期列車を先に行かせるため、しばし停車。ディズニー塗装の電車が出発していきました。

りんかい線は地下区間が多いので景色は見えません。東京テレポート駅で運転停車。クロスシートの車内から撮影した証拠写真です(笑)

東雲(しののめ)で地上に出ます。ホームでは何人も「撮りテツ」が出迎えてくれました。そして、京葉線の高架が近づいてくると新木場到着です。



停車位置が悪かったのか、こんな証拠写真しか撮れませんでした。しばし停車後、この旅のハイライト、りんかい線から京葉線へ乗り入れる瞬間です。りんかい線から直上を走っている京葉線に合流するので、コンクリートに囲まれた中を上っていきます。運転台展望が見られたら最高なのですがね。


京葉線に入ってしまえば、あとは葛西臨海公園、東京ディズニーリゾートとおなじみの車窓です。この区間は房総特急も走っていますから、特に珍しい車窓ではありません。新浦安あたりは運送会社の倉庫が続きます。ここで発見した「尋常ならざるもの」がこれです。

西濃運輸の倉庫なのですが、提携先の運送事業主と思われるDB(デーベー=ドイツ鉄道)のロゴです。DBとは旧ドイツ国鉄、日本でいえばJRに相当します。ドイツではおなじみですが、まさかこのロゴを日本で見られるとは・・・。JRマークを外国で見つけたようなものですね(笑)

京葉線から武蔵野線に入って西船橋でまたしても運転停車。子供が驚いてこちらを見ていました。

武蔵野線の東半分を走破したのは、何年ぶりでしょうか?ずいぶん開けたものです。17日に開業したばかりの吉川美南駅は、宣伝のためかどうかわからないけれど徐行してくれました。他にも、もちろん見どころは多々ありましたけれど、省略して、最後に大宮到着後、ようやく撮影できた183系の写真を載せて終わりにします。

あっという間の2時間半でした。できれば183系ではなく、前面展望のきく「華」とか「スーパービュー踊り子」、伊豆急「リゾート21」などで企画してもらえたらなどと言うのは欲張りすぎでしょうね。

面白列車は他にも色々ありますが、詳しくは、
拙著「旅が10倍面白くなる観光列車」(平凡社新書)をご覧ください。
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とうきょうスカイツリー駅オープン

2012-03-17 13:53:00 | 国内の鉄道
東武伊勢崎線の業平橋駅が、3月17日のダイヤ改正を期に「とうきょうスカイツリー駅」と改称されました。17日は、朝7時過ぎに、広島のRCC放送のラジオ電話出演が10分ほどあったので、それが終わってから記念乗車券を買いに出かけました。

雨でもあったし、前回訪問の時に、押上⇒曳舟⇒業平橋(とうきょうスカイツリー)駅と乗車しても、押上とスカイツリー駅が同じ駅の扱いなので、東武線の運賃が加算されないルール(地下鉄半蔵門線の運賃のみでOK)を学習したので、上記ルートでとうきょうスカイツリー駅を目指しました。

まだ工事は続いていますが、入口だけは綺麗になりました。

さっそく、列の最後尾に並んで、記念乗車券とストラップを購入。家へ帰ってNHKのニュースを見ると、午前中で売り切れたそうです。






目的を達したので、ホームにでて、真新しい駅名標を撮影しました。あいにくの天気だったので、スカイツリーの上の方は見えません。駅名標とスカイツリーの組み合わせ写真は、天気の良い日にチャレンジしましょう。




小型の駅名標は、業平橋のプレートがはずされたままで、淋しそう。このまま使われなくなってしまうのでしょうか? 


業平橋の跡は、もう何もありませんでした。スカイツリーの開業は5月22日。東武伊勢崎線は、浅草~東武動物公園間の愛称が「東武スカイツリーライン」となり、今後、工事も進み、ますます盛り上がっていくのでしょうね。