おんぶは こりごり/アンソニー・ブラウン 作 藤川 朝見巳 訳/平凡社/2005年初版
ピゴットさん夫婦には、二人の子ども。
パパも子どもも家事には無頓着。起きた時も、家に帰ってからもご飯が出てくるのを待つだけ。
ママは朝ごはんのあとかたずけして、ベッドをなおし、どの部屋にも掃除機をかけ、それからやっと仕事に。夕ご飯をすませると、ママは、おさらをあらい、洗濯し、アイロンをかけて、朝ごはんの用意も。
あるひこどもたちが家にかえってみると、「ぶたさんたちの おせわは もうこりごり」という置手紙を残してママはいなくなります。
残されたパパと子どもたちは自分で料理しますが、ひどい味。次の朝も自分たちで朝ごはんをつ作りますが、用意するのが大変で、ひどい味。
自分たちでお皿を洗い、初めて洗濯もしますが、まもなく家はぶたごやのように。
ある日、料理の材料もなくなり、はいまわって、くいものをさがしていると、ちょうどそのときママがかえってきました。
それからは、パパはお皿をあらい、アイロンがけまでし、子どもはベッドを直すようになります。三人は台所を手伝い、料理するのが楽しいと思うようになります。
スト-リーだけではよくわからないが、家のことは何にもしない三人はぶたになってしまう。よく注意してみるとパパのかげやスーツのバッジ、花瓶、時計、月、蛇口のてすり、壁紙などなど、絵のすみずみにぶたがえがかれている。絵のすみずみまで目をこらさないと絵本のよさが伝わってきません。
訳者がそのほかの絵のしかけについても解説していますが、これは読まないで自分で見つけ出す楽しみもありそうです。
裏表紙に「You are pigs」の手紙が。 耳が痛い。