どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

これが ぼくらに ぴったり!

2021年03月07日 | 絵本(外国)

      これが ぼくらに ぴったり!/アン・ローズ・作 アーノルド・ローベル・絵 こみやゆう・やく/好学社/2020年

 

 ある日、ロンサンさんが 大通を歩いていると、靴紐が切れてしまい、靴紐を新しくしました。靴紐が新しくなると おんぼろの靴が 気になります。

 ぴかぴかの靴を 履くと、古びた上着が 気になります。

 上等な上着を着ると、すりきれたズボンが 気になります。ズボンの後は、帽子 おくさんの 服・・・。

 次に、小さくて古い家が、立派な 夫婦に つりあいません。そこで お金を借りて 豪華なお屋敷を 買いますが・・・・。

 結局は、もとの 古い家に帰り、「じぶんたちがぴったりとおもえば、それがぴったりなんですね」「これが ぼくらに ぴったり!」と、再発見することになります。

 ほんとの幸せを考える きっかけになるようです。ただ、現状から一生懸命脱却しようと努力している人もいますがら、そういう人に我慢しなさいということはできませんし、援助が必要な人もいますから、必要ないと切り捨てることだけはあっては、ならないと思います。

 昔話風の繰り返しが続き、語る分にはリズム感がありますが、読む分にはややくどいでしょうか。アメリカでの初版は1976年です。