こども世界の民話(下)/実業之日本社/1995年
大きな壺に隠れた、おかあさん鳥とひな鳥、それを狙うねことの、緊迫しながらも ユーモアのやりとりが楽しい話。
隠れていたひな鳥がくしゃみがしたくなって、「おかあさん、くしゃみしたい」といいますが、おかあさんは隠れていることがばれるからと、おこっていいきかせます。
しばらくたつと、ひな鳥は「一回きりでいいから、くしゃみさせて」といいますが、おかあさんは、「だめよ。 ぜったい、だめ」
しばらくたつと、またまた、ひな鳥は、おかあさんの耳元でささやきます。「ちいちゃなくしゃみを、一回きりでいいから、させて」といいますが、おかあさんは、「だめよ」
しばらくたつと、また、ひな鳥は、おかあさんの耳元でささやきました。「ちいちゃなくしゃみを、一回の半分きりでいいから、させて」。
もう、めんどうくさくなった、おかあさんは、「いいわ。」といってしまいます。
「ハッハッハックション」
みつかりそうになったおかあさん鳥とひな鳥の運命は?
ところでなぜ、ねこが やってきたのか?は、前段です。
ひな鳥が、おかあさんにケーキを食べたいとおねだりすると、おかあさんは、人間が捨てた薪の端っこをひろってくるようにいいます。
ひな鳥が 薪のはしっこを、二つ三つ見つけてもってかえろうとすると、年老いたねこがひな鳥を見つけ、こっちにやってきました。
ねこは、ひな鳥をたべようとしますが、ひな鳥が、「あたしを、にがしてちょうだい。そうすれば、ケーキをすこしわけてあげるわ」と頼むと、そのままどこかへいってしまいました。
おかあさんは、「今すぐ、大きなケーキをやいてあげるからね。そうすれば、お前が食べても、まだ、そのねこにあげるぶんが、のこるでしょ」
やがて、大きな大きなケーキが焼けました。おかあさん鳥は、ねこにやるぶんを、のこすように、念を押しますが、ケーキがとてもとても、おいしかったので、ひな鳥はみんなたべてしまいました。
やがて、ねこがやってきて、おかあさん鳥とひな鳥は、大きな壺にかくれ、息をひそめます。
ところで、いまミャンマーは大変な状況。国を守るべき軍隊が民衆を弾圧するとは!
イスラム教徒の少数民族ロヒンギャ族に対する虐殺など現象面だけを見ると わからないことばかり。