ぼくはフィンセント・ファン・ゴッホ/作・林綾野 え・たんふるたん/講談社/2017年
「絵本でよむ画家のおはなし」シリーズの一冊。
今では誰もが知っているゴッホ。ただ生きている間はほとんど注目されなかったのは、やはり寂しい。
意外にも27歳から画家になることを目指し、ブリュッセルで絵の勉強をはじめ、オランダへ。ここでシーンという不幸な女性とであい結婚したいと思いますが、まわりから反対され、シーンと別れると両親が暮らす家に帰り、町で働く職工や農家の人たちをえがきます。
32歳のとき父親が病気で死亡。父親とは最後までわかりあえなかったようです。この年、ベルギーの絵の学校で勉強しますが、先生とけんかしたりとうまくいかないことばかりが続きパリへ。
パリでの新しいものとの出会い。あかるい絵、新印象主義の画家が描く点描画、日本の浮世絵。
シャルルでのゴーギャンとの共同生活と別れ。そして、自分の左耳を切り落としてしまい、病院へ。
絵が売れない中、生活をささえてくれたのは、四つ年下の弟テオ。ゴッホがなくなった半年後に テオも病気で なくなりました。
画家になる前の歩みも興味深い。15歳から画廊につとめ、20歳のとき失恋。23歳のとき学校の補助教員、24歳のとき本屋で働きます。25歳で伝道師になりベルギーの炭鉱地帯へ。みすぼらしい格好で説教するのは伝道師にふさわしくないといわれ、伝道師の活動を禁じられてしまいます。
ぼくの描いた絵が 遠いどこかで だれかの心を明るく照らしていますようにとねがったゴッホの 短いようにみえて、密度の濃い歩みです。
絵のタッチはゴッホ風で、なじみの光景も 随所にあらわれます。興味をもったら絵もそうですが、伝記を読むことにつなげられる入門書です。