ハリーのセーター/ジーン・ジオン・文 マーガレット・ブロイ・グレアム・絵 わたなべ しげお・訳/福音館書店/1983年
お誕生日に おばあちゃんからセーターをプレゼントされた黒いぶちのある白い犬のハリーでしたが、バラの模様が気に入りません。街を歩いていると、道行く人たちや他の犬たちが、ハリーのセーターを見て笑います。ハリーは、こんなセーター捨ててしまおうと思いました。
ペットショップ、食料品売場、花屋さんのところで捨てようと思いますが、そのつど 親切な人たちが追いかけてきて届けてくれるのです。
ハリーはしょんぼりしていましたが、セーターの毛糸が すこし たれているのにきがつき、毛糸をちょいと 引っ張っていると、それをみた鳥がまいおりてきて、毛糸の端をくわえ空に向って一直線。みるみるうちにセーターは、一本の長い長い毛糸にかわり、空へ飛んで行ってしまいました。
おばあちゃんがやってきて、子どもたちといっしょに、公園に散歩にいくと、そこでみんなが見つけたのはハリーのセーターにそっくりの毛糸でできた巣。
クリスマスの日、おばあちゃんから とどいたのはハリーそっくりの 黒いぶちのある 白いセーター。ハリーは、こんどは とても気に入ったようです。
怪我の功名で、セーターを鳥にあげたのがハリーと勘違いした子どもたち。おばあちゃんも 巣をみて 気分を害さないでニ度目のプレゼント。
捨てようと思ってもその都度ハリーへもどってくるセーター。ハリーのしょんぼりした目が 心の動きを表現しています。とどけてもらい むっとするハリーですが、みんな 他人を思いやる やさしい人ばかりです。