おてがみ/なかがわ りえこ・作 なかがわ そうや・絵/福音館書店/1998年(1969年初出)
こねこの”にお”のところに、たまこちゃんから 荷物が届きました。箱を開けると、真っ赤な風船が とびだし、カードがついています。「あそびにきてね、たまこ」というおてがみ。
におが風船といっしょに丘をかけおりると、風船は におの手からぬけ みけねこの・みーたのところへとんでいきました。みーたも「あそびにきてね、たまこ」の てがみをみて おおよろこび。
みーたが、風船をふくらまし いっしょにはしると 風船は みーたのてからぬけ、くろねこ・くろすけの ところへ とんでいきました。くろすけも「あそびにきてね、たまこ」の てがみをみて おおよろこび。
風船は、どかんであそんでいた とらねこ・どらこにとんでいきました。風船を もっとおおきくしようと どらが 風船をふくらますと どらの足が うきあがりました。
風船と一緒に うきあがった どらの 背中に、くろすけが しがみつきました。それでも風船が うきあがったので みーた、におが、しっぽに ぶらさがりました。
そして風船は、みんなを ひっぱったまま そらを ひとまわり、ついた先は、たまこちゃんの家。たまこちゃんは、おおぜいやってきた おともだちのために おやつの 用意を はじめました。
勘違いであっても、手紙をもらったときの うきうきした 気持ちが つたわってきます。
たまこちゃん、こうしたこともあろうかと、わざと 宛名をかかずに 手紙をかいたのかな。
夢があって、ほんわかする絵本です。