おむすびころりん/松谷みよ子・作 長野ヒデ子・絵/童心社/2006年
ねずみの穴にころがったおむすび。ねずみたちは、おおぜいで もちつきをしていました。
ばさまが、ねずみからおもちをもらってかえると、ねずみのおおもちは おおばんこばんに かわっていました。
これをみたとなりのばばあも、ねずみのあなへいきますが、ねこのまねをして、あなのなかにとりのこされ、もぐらになってしまいます。
おなじみのネズミ浄土の話で、絵本も数多くでていますが、松谷バージョンは、ばあさまがメインです。夫婦のやりとりも楽しめます?。
ばあさまが、おむすびをとどけるため、居場所を確認すると、山の上のじいさまは、木をゆらして返事をします。ばさまが、ねずみのあなからでてくると、そこでまっていたのは じいさま。ばあさまを心配していたのでした。
となりのじいが、「ばばあ こういうわけだ。あした やまへ おむすびを かついでいけ。ねずみのもちを もらってこう」というと、「おら やんだ。ねずみはきれえだ。じいがいけ」という返事。それでもでかけたばあ。
ばあが、もぐらになって地面の上に顔を出すと、じいに ぽかん なぐられてしまいます。
ねずみやいかにも人のよさそうなじいさまとばさまの顔と、となりのばあと じいのいかにも欲張り風の顔が対照的です。
語るのを聞くと、ねずみの歌うリズムが、人によって それぞれで、こちらも楽しめます。