しちどぎつね/岩崎京子・文 二俣英五郎・画/教育画劇/2003年
きつねが人をだます話は全国に分布していますが、これは、落語版。
二人づれの旅人が、店から鍋ごと料理を盗み、食べ終えたあと 空になった鍋を 放り投げると、たまたま昼寝していたきつねの頭に当たったから さあ大変。
一度やられると七回しかえしをするという しちどきつね。
二人の旅人が、着物を脱いで川をわたっていて、村人から声をかけられ、気がつくと そこはムギ畑。
あたりが急にくらくなり、小さな寺に泊めてもらおうとして、尼さんから 留守を頼まれ留守番をしていると、墓から亡者が出てきて踊ったり、相撲を取ったり。昨日亡くなった若い奥さんが あかんぼうを だいて「ねんころりん・・」。
がたがた震えているところに、村の人たちが、ほんとの 仏さんだという棺桶をおくと、棺桶がふたが押し上げられ なかから「た、たすけてくれえ」という声。村の人から声をかけられ、気がつくと、暗闇どころか、かんかんでりの 真っ昼間。
きつねを見つけ、追いかけるとやぶの中。きつねのしっぽを みんなで 引っ張ると・・・。
関西弁で快調に展開し、絵も雰囲気抜群。オチも最高です。