どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

りこうな蛇使い・・モロッコ

2025年01月26日 | 昔話(アフリカ)

    マディバ・マジック/ネルソン・マンデラ・編 和爾桃子・訳/平凡社/2023年

 

 あのネルソン・マンデラ!が選んだ子どもたちのためのアフリカ民話とあります。

 

 スルタンは、お抱えバイオリン弾きが、きれいな音楽を数日ぶっとうしで聴かせてくれると、それにも飽きて、すぐにバイオリン弾きの首をきってしまう王さま。

 ハープ弾きも、すぐ耳について、首をはねられてしまう。ほかにもおおぜいの人が、気晴らしに呼ばれるが、スルタンは、すぐに首をはねてしまえという。

 ところが蛇使いのセラムは、わざわざ宮殿に出かけ、蛇を笛であやつり、自分の両足や首に巻きつかせた。ここでもスルタンは、「もうその笛にも蛇たちにも飽きた。だから首をきらせるからな」という。セラムがあと一回だけ機会をくださいというと、スルタンは、「動物に乗りながら歩いてくれば、機会をあたえる。」という。

 つぎの日、セラムは、見たこともないちいさなロバにのって歩いてきた。

 つぎにスルタンは、首切り役人に引き渡されたくなければ、三つの質問に答えるようにいい、「天の星はいくつか?」たずねました。

 セラムのこたえ。「天の星は、このロバの体の毛からしっぽの毛を差っ引いただけでございます。なんでしたらごじぶんで数えてごらんなさい」

 つぎのサルタンの問い。「わしは、大地のどのへんにいる?」
 セラムの答え。「どまんなかです」

 つぎのサルタンの問い。「わしのあごへげは何本ある?」
 セラムの答え。「このロバのしっぽの毛とぴったり同じです。おひげを切ってくだされば、ロバのしっぽも切ってさしあげますよ」

 三つの質問に答え、セラムは黄金の袋をもらうと、ちいさなロバにのって、宮殿の門からでていきました。

 

 なぞなぞの答えが、いまひとつでしょうか。 この後、スルタンは首を切ることをやめたかどうか?


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