ほうきぼしの まほう/ジョー・トッド=スタントン・作 まつかわ まゆみ・訳/評論社/2023年
パパの仕事のために田舎から引っ越こしてきたナイラ。見えるのは、灰色の建物と 星がたったの七つ。パパは家でも いつも仕事ばかり。通りは人ごみばかり、あたらしい学校は うるさいどうぶつでいっぱい。ねむるときに 波の音も きこえません。
でも、あるばん ほうきぼしをみた。ほうきぼしは、光の樹になった。あとをおいかけて、空を渡り、ほうきぼしに おいつくと、そこは ひかりの 海。でも、それは・・・。
前半は、豊かな自然のなかでのパパとナイラの二人暮らしのようす。パパは 毎日、学校に迎えにきてくれて、おいいしいごちそうをつくったり、すてきな おはなしをつくったり。朝は おうちから 日の出がみられ、昼は 楽しく 動物ごっこ。夜は、波の音を聞きながら ねむる。
環境の激変にとまどうナイラ。わかってくれないと思っていたパパが、ナイラが、部屋の中に描いた光景に気がつき、パパも部屋の中に、ほうきぼしの世界を 表現していきます。ナイラとパパのともだちも くわわって協力していきます。
ママが存在しないのは なぜ? どうして、「みんなで、ここを ほんとの おうちに すればいい!」と思ったのか わかりにくいのが 難点でしょうか。
鮮やかな色をみるだけでも楽しい絵本です。