鳥見雑記帳

庭や近所の公園で観察した野鳥についての雑記帳

ヤマガラと小鳥たちの文化交流

2013年04月02日 | ヤマガラ
今季の冬場は例年になくヤマガラがとても多く見られた。
今までは、ヤマガラと言えば、エゴノキの実を好んで食べる様子ぐらいしか観察してこなかったが、今季はそれ以外の様子を観察する絶好の機会にもなった。

こちらも例年になく早く咲き始めた桜に、ヤマガラの集団が集まってくる。


よく観察してみると、ヤマガラは桜の蜜を吸いに来ているようだ。



メジロやヒヨドリのように花の正面から嘴を差し入れて吸う場合もあったが、
多くは花を千切って脚で押さえ、蜜を吸うようだ。



寒緋桜でも同じ。



でも、もし虫が見つかればもちろん食べるのだろう。


スズメが桜の花を千切って蜜を吸い、そのままポイと捨てる様子は何度か見たことがあるが、
ヤマガラのこの行為をつぶさに観察したのは初めてだった。
スズメとの違いは、脚で押さえるところだ。

スズメの盗蜜行為は文化として広まって行ったというのが、鳥の研究家の通説になっているが、
ヤマガラのこの行為も文化として広まったのだろうか。

今年驚いたことはもう一つ、たくさんのシジュウカラもヤマガラと一緒に盗蜜行為を行っていたことだ。











シジュウカラのやり方も、ヤマガラとほとんど同じ。
千切って脚で押さえて嘴で吸い取る。

しかし、今までシジュウカラがこんなに桜で盗蜜行為を行っていたのは見たことがなかった。

そこで、仮説。
シジュウカラはヤマガラと混群を作って暮らす中で、ヤマガラのやり方を学んだのではないか。
つまり、異種間でも文化交流がなされるということなのではないか。
今年度は、ヤマガラ文化交流使節団が逗留したおかげで、シジュウカラも新しい餌の採り方を身に付けたのかもしれない。

かくして、地面には桜がいっぱい落ちることとなる。
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