鳥見雑記帳

庭や近所の公園で観察した野鳥についての雑記帳

カイツブリ 2018覚書③

2018年12月31日 | カイツブリ類
●お茶の水池葦原ペア

お茶の水池では、雛が全滅してしまった水辺の小道ペア以外に、対岸の葦の中で営巣したペアがいた。



近い場所で営巣した2ペアがときどき縄張り争いをしたことも、子育てがうまくいかなかった一因だったかもしれない。

葦はかいぼり後に広がってきたもので、このような場所に営巣するのが本来のカイツブリの姿だろうと思われたが、巣の様子が見えにくく、雛が孵って巣から出てきたところしか写真に撮れなかった。





雛は4羽孵った。4羽の雛を一度に背中に乗せた親船はちょっと重量オーバーで沈みがち。
巣に急いで戻る親から、雛たちはぽろぽろ落ちて、あわてて追いかける姿が微笑ましい。



しかし、大きくなるまで無事に育ったのは2羽だけだった。

その後雛たちは少しずつ独り立ちしていき、親から離れて行動することも多くなるので、どの雛がどこの子だかだんだんわからなくなる。

お茶の水池の浮島で休む雛


潜って採ったのは水草(弁天池)


やったぁ!でも大きすぎ?


こうして今季はボート池で3羽、弁天池で3羽、お茶の水池で2羽の雛が無事に独り立ちし、今年のカイツブリの繁殖は終了と思っていた。

ところが9月になって、なんとお茶の水池で再び営巣が始まる。


件の葦の中だ。以前にも季節外れの時期に交尾したり、営巣行動らしきものが見られたことはあるが、それはペアの絆を確認する疑似営巣行為だと思っていた。しかし、今回は、ちゃんと卵も産んだのである。

このペアがだれなのかはわからない。新しくやってきたペアなのか、この葦の中で営巣したペアが2番子を育てようとしているのか、それとも雛が全滅したペアが再挑戦しようとしているのか。

雛が孵ったとしても、独り立ちするのは冬になる。うまく育つのだろうか。

そうした懸念もある中だったが、巣と卵はあの非常に強い台風にも耐え、無事に2羽の雛が孵る。





天敵のヘビの姿も減り、ライバルのカイツブリもいない中、雛たちは思いのほかすくすくと育った。(上の写真は11月の雛たち)

そろそろ独立できそうな12月15日の雛


今、井の頭池には数羽のカイツブリが見られる。冬場もここで過ごし、来年の繁殖に備えているのだろうか。かいぼり後、カイツブリの繁殖は順調になったと言っていいだろう。

池のカイツブリの許容数は3ペアぐらいなのではないかと思われるが、来年はどうなるのか楽しみ。



コメント
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