かいぼり後2年目となる地元の池で、カイツブリの繁殖はどうなったか。
まず、ワンペアが2月末から抱卵を始める。以前節分ごろに雛が孵った例があるので、このこと自体はそれほど異例とは言えないかもしれない。
それよりびっくりしたことは、巣に成鳥が3羽いることだった。
池の対面から撮ったのでひどい写真だが、巣の上で抱卵している成鳥と、そのそばに2羽の成鳥がいる。
これはヘルパーなのか、お邪魔虫なのか、いろいろ論議が起こった。
1羽はときどき追い払われるが、徹底的に排除されることもないので、親鳥の子なのではないかというのが一般的な見解だった。
雛が1羽生まれた。
卵はまだあったが、残りは孵らなかった。
ヘルパーらしき成鳥は、卵を交代であたためたり、雛に餌をやっていたという人もいたが、3羽の成鳥のどれがどれだかよく見分けられないので、私はわからなかった。雛がまだ小さいうちに、卵がさらに産まれ、3羽と雛が巣へ上がったり下りたり落ち着かず、雛が巣に戻るのを嫌がる様子もあった。
そして、3月25日の午前中を最後に、雛の姿がなくなった。(上は私が3月24日午後に撮ったもの)理由はわからずじまいだったが、死んでしまったようだった。
25日、私が見ているとき、親が1羽餌をもって巣に戻ってきた。親は雛が出てくるのを待って、巣の周りをうろうろ。この時はまだ雛がもういないという認識がなかったように見えた。
その後、巣の卵の数がどんどん増え、ついに9個になったらしい。こうなると、1羽の親が産んだとは思えない。メスが2羽、それぞれ同じ巣に卵を産んだのだろう。ヘルパーというより、種内托卵を言うべき状況だったのかもしれない。しかし、卵は結局2個しか孵らなかった。あとは無精卵だったのか、あるいはあまりにも多すぎて転がり落ちてしまったものもあったようだ。
▲4月24日。2羽の雛が孵る
▲あいかわらず3羽の成鳥。「僕らのお母さんはだれ?」
巣から卵が落ちてしまったときのカイツブリの様子を、神代さんが動画で撮ったものが以下。興味深い。
2羽の雛はすくすくと育ち、ヘルパーらしき成鳥はいつのまにかいなくなった。
このペアはすぐに3番子の子育てを始め、今度は4羽の雛が孵る。
▲6月1日。抱卵中
▲6月21日 4羽の雛
このペアは、さらに4番子の子育てに入って、3羽の雛を孵した。
▲8月29日 3羽の雛
▲9月13日の雛たち
こうして、このペアは2月下旬から子育てを始め、4番子まで育てて、10羽の雛を孵し、そのうち9羽を無事に育て上げた。
つづく
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