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穏やかな日々を

大隅さん、「細胞内のゴミ」から発見

2016年10月04日 23時42分12秒 | 
大隅さん、「細胞内のゴミ」から発見 生命現象の謎解明
2016年10月4日05時01分

 今年のノーベル医学生理学賞に決まった大隅良典・東京工業大栄誉教授(71)。ほかの研究者が見向きもしなかった細胞内の「ごみため」を追究し、根源的な生命現象を解き明かした。
ノーベル医学生理学賞に大隅良典・東京工業大栄誉教授
特集:ノーベル賞
ノーベル受賞業績の「オートファジー」、どんな仕組み?
 「研究を始めた時に、がんや寿命の問題につながると確信していたわけではなかった」。大隅さんは受賞決定後の会見で振り返った。
 1988年6月。東京大教養学部の助教授になって2カ月余り。できたばかりで学生がいない研究室で、ひとり顕微鏡越しに酵母を見ていた。たくさんの小さな粒が踊るように跳びはねていた。
 「何かすごい現象が起きているに違いない」。細胞が不要なたんぱく質を分解して再利用する「オートファジー」にかかわる現象ではないか。大隅さんが気づいた瞬間だった。

大隅さんの研究「オートファジー」

大隅良典さんは、細胞の内部で不要なたんぱく質などを分解する「オートファジー」という仕組みを解明した研究が評価され、ノーベル医学・生理学賞を受賞することになりました。
「オートファジー」は、「自分を食べる」という意味で細胞に核のあるすべての生物に備わる生命の基本的な仕組みです。
細胞は栄養が足りない状態になると、生き残るためにみずからの中にあるたんぱく質などをアミノ酸に分解し、新しいたんぱく質の材料やエネルギー源として利用します。古くなったり、傷ついたりして要らなくなったたんぱく質も同じように分解し、再利用していて、こうしたオートファジーの仕組みは、細胞の働きを正常に保つ上で欠かせないものとなっています。
大隅さんは、昭和47年に東京大学の大学院を出たあとアメリカのロックフェラー大学に留学し、酵母を使って細胞内部の働きを詳細に調べる研究を始めました。そして、昭和63年、東京大学の自分の研究室で顕微鏡をのぞいていたとき、細胞の「液胞」と呼ばれる器官の中で小さなたんぱく質の粒が激しく動く様子を見つけました。
栄養の足りなくなった酵母が、細胞の成分のたんぱく質などを分解するために液胞に取り込む、オートファジーの様子を捉えた瞬間でした。
大隅さんは、その後、栄養不足の状態にしてもオートファジーが起きない酵母を人工的に作り、正常な酵母と比較して、オートファジーに必要な遺伝子を次々と特定しました。こうした遺伝子は動物や植物にも共通していることが徐々に明らかになり、オートファジーはヒトを含む、細胞に核のあるすべての生物が持つ生命の基本的な仕組みであることが分かってきました。
パーキンソン病などの神経の病気の一部ではオートファジーの遺伝子が、正常に機能していないことが分かっていて、予防法や治療法の開発につながるのではないかと期待されています。
こうしたことからオートファジーの研究を巡っては世界的に激しい競争が続いていて大手調査会社の「トムソン・ロイター」の集計によりますと関係する論文の数は去年1年間だけでおよそ5000本にのぼるということです。
こうした研究の発端となっているのが大隅さんの発見で、生命科学の分野に大きな影響を与えたことを示しています。
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夢のがん治療薬「オプジーボ」

2016年10月04日 23時34分08秒 | 医療情報
夢のがん治療薬「オプジーボ」 飲んでいいのか? 飲まないほうがいいのか?
年間3500万円かかる超高額薬 週刊現代 講談社 毎週月曜日発売

強烈な副作用と高すぎる薬価
いま、一つの薬が国家レベルの議論を巻き起こしている。小野薬品工業が開発した、がんの薬、オプジーボ(一般名:ニボルマブ)だ。
なぜ、それほど騒がれているのか。医療情報誌『ロハス・メディカル』編集発行人の川口恭氏が解説する。
「オプジーボが話題になっている理由は、大きく分けて2つあります。まず、その効き方の仕組みが今までの薬とまったく違うという点。そしてもう一つは、患者の体重にもよりますが、年3000万円以上かかる超高額薬で、しかも肺がん(切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん)で承認されるなど、多くの患者に健康保険を使って投与されそうだということです」
まずは、その効果のほどを見ていこう。
オプジーボは免疫チェックポイント阻害剤と呼ばれる薬。通常、がん細胞が体の中にできるとキラーT細胞という免疫細胞が、がんを攻撃する。しかし、がん細胞は攻撃されないように、免疫細胞にブレーキをかけるPD-L1という物質を作り出すことができる。オプジーボはその免疫機能のブレーキを外して、人間の身体が本来持っている、がん細胞を叩く力を発揮させる薬なのだ。
オプジーボによる治療を積極的に行っているプルミエールクリニック院長の星野泰三氏が語る。
「オプジーボを使った治療を始めたのは、去年の5月です。かれこれ30年間、免疫治療に携わってきましたが、これはすごい薬だと本腰を入れることにしました。がん細胞の前にあった『見えない壁』を取り除く画期的な薬、それがオプジーボです。開発者たちは間違いなくノーベル賞を獲るんではないでしょうか」
オプジーボが日本で保険適用になったのは、メラノーマ(悪性黒色腫)という皮膚がんの一種が最初('14年)。昨年末に肺がんの一部にも適用が広がり、今後、腎臓がんなど他のがんへも適用拡大される見込みだ。
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(患者を生きる:3149)感染症 伍代夏子の覚悟:1 2人なら「乗り越えられる」

2016年10月04日 18時50分04秒 | 
(患者を生きる:3149)感染症 伍代夏子の覚悟:1 2人なら「乗り越えられる」
2016年10月3日 (月)配信朝日新聞

 演歌歌手の伍代夏子(ごだいなつこ)さん(54)は、コンサートやブログの中で、呼びかけていることがある。
 「肝炎の検査を受けてくださいね。ひとごとではないんですよ」
 あでやかな着物姿と伸びのある歌声からは、病気を患った過去はうかがえない。だが6年前までC型肝炎の治療を受けていた。
     ◇
 1994年の初め。32歳だった伍代さんは、東京・歌舞伎町の新宿コマ劇場で初めての座長公演を控えていた。公演は1カ月にわたるため、「念のため」と都内の病院で健康診断を受けた。肝機能に異常が見つかり、医師から告げられた。
 「肝臓にウイルスがいました。あなたはC型肝炎のキャリアー(持続感染者)です」
 大きな病気をした経験はなく、信じられなかった。疲れやすい時はあったものの、忙しさのせいだと思っていた。感染経路として輸血などを説明されたが、心当たりはなかった。かつてどこかの医療機関でウイルスに汚染された器具を使われた可能性くらいしか、考えられなかった。
 「私が病気なわけない」と、詳しい医師のいる病院で、肝臓の細胞を採取して調べる肝生検まで受けた。しかし、診断は覆らなかった。放っておくと、肝臓がんになりかねない病気だと知った。
 C型肝炎はウイルスの遺伝子型でタイプが分かれる。伍代さんは当時治療の主流だったインターフェロンが効きにくい1型だった。
 体よりも公演のほうが気になった。「絶対に休むわけにはいかない」
     ◇
 デビューしたのは1987年。それまでは別の芸名で活動し、全国を回ってレコードを手売りするなど、下積み生活を送ってきた。ヒット曲に恵まれ、賞を獲得し、NHK紅白歌合戦に連続出場をしていた。病気がわかったのは、そんな頃だった。
 治療は副作用が強いうえ、完治できる保証がないことなどから、経過を見ることになった。月に1度通院して血液検査で肝機能の値をチェックした。
 「ウイルスはいつ暴れ出すのだろうか」。時限爆弾を抱えているような気持ちで過ごしていた。
 5年後、俳優の杉良太郎(すぎりょうたろう)さん(72)との結婚が決まった。婚姻届の提出を控え、杉さんに病気のことを伝えた。
 「私ね、治療していないけど、C型肝炎のキャリアーなの。うつすことはまずないと思うけれど……」
 C型肝炎は血液を介して感染する。夫婦間や母子間で感染することはまれだが、心配だった。
 杉さんの態度が変わることはなかった。「人生を歩いて行くパートナーなんだから、ふたりで病気と闘っていこう」。それが答えだった。
 伍代さんも「この人となら、どんなことも乗り越えられる」と感じた。
     ◇
 診断から15年たった2009年、改良されたインターフェロンが効果を発揮しているという情報を、杉さんが聞いてきた。「新しい薬が出て、よく治るらしい」
 従来と比べて効果が長いとされるペグインターフェロンの注射と、抗ウイルス薬のリバビリンを組み合わせた治療法だった。注射は週1回で、難治性の1型でも治る確率が高まったという。
 「これは勝算のある賭けだ」
 伍代さんは東京大病院(東京都文京区)を受診。主治医となった消化器内科教授の小池和彦(こいけかずひこ)さん(61)から「肝炎はそれほど進行していないが、経過が長く、そのままにしていると進行していくので治療すべきです」と勧められた。
 開始前に、副作用の説明を受けた。一般的に、ペグインターフェロンは発熱や倦怠(けんたい)感、関節痛などが出ることがあり、リバビリンは貧血になりやすいということだった。同年8月から治療を始めた。
 注射を打つ毎週木曜日は、なんとかスケジュールを空けた。地方公演で東京へ戻れない時は、滞在先の病院で注射を受けた。
 注射の後、必ず夜に39度台の熱が出た。徐々に下がって平熱に戻る頃には、次の注射の日がやってきた。めまいや貧血も起きた。それでも、いつも通りに仕事と家事をこなした。午後8時ごろには体力が尽きて起き上がれなかった。楽屋でぐったりと横になることもあった。
 「病気を治すためとはいえ、こんなにつらいなんて」
 自宅では杉さんが、熱でほてった伍代さんの体を冷まそうと、うちわであおぎ、足をマッサージした。苦しそうな寝顔を見ていると、「死んじゃうんじゃないか」と心配になった。
 しばらくすると、副作用は歌にも影響をもたらした。
 (松本千聖)
     *
 ごだい・なつこ 1961年、東京生まれ。87年に「戻り川」でデビューし、翌年に日本有線大賞最優秀新人賞などを受賞。90年に「忍ぶ雨」がヒットし、NHK紅白歌合戦に初出場。以来、22回の出場を重ねている。昨年、歌手活動30周年を迎えた。今年1月には最新シングル「花つむぎ」(ソニー・ミュージックダイレクト)を発売。夫は俳優の杉良太郎さん。
 ◆キーワード
 <C型肝炎> C型肝炎ウイルスに感染して起こる肝臓の病気。だるさや食欲低下などの症状が出る。自覚症状がない場合も多い。治療しなければ慢性肝炎、肝硬変、肝臓がんへと進む可能性が高い。肝臓がん患者の約6割がC型肝炎ウイルスに感染しているという。国内の感染者は100万~150万人と推計されている。
 ◆5回連載します。
 ■ご意見・ご体験、お寄せください
 今週から新シリーズ「感染症」を始めます。記事へのご意見や体験をお寄せください。あて先は〒104・8011 朝日新聞社科学医療部「患者を生きる」係。ファクスは03・3542・3217、メールはiryo-k@asahi.comへ。氏名と連絡先の記入をお願いします。
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ドクター元ちゃん・がんになる 信頼関係 高める場を=金沢赤十字病院副院長・西村元一

2016年10月04日 18時42分29秒 | 医療情報
ドクター元ちゃん・がんになる 信頼関係 高める場を=金沢赤十字病院副院長・西村元一
2016年10月3日 (月)配信毎日新聞社

 ◇医師と患者・家族の関係
 医師と患者・家族のコミュニケーションについて、今回も考えてみたいと思います。
 昔は病状や治療内容について記した説明用紙は手書きで、後から読み返すと何が書いてあるか分からないようなものがまかり通っていました。今は、あらかじめきちんと細かく内容が書かれたものが用意されており、その一部に「( )」が入っていて、患者の状態に応じてカッコの中を埋めて使う形になっています。
 一見すると、今のやり方が良いように思われ、それに疑問を感じない医師もいます。しかし、よく考えてみると、人間は機械ではなく一人一人に個性があり、一人として「すべて一緒」という人はいないはずです。それを同じような文章で説明するとなると、「個人」という存在を無視してしまっているようなことになります。
 例えば手術の承諾書で「手術における合併症でこういう可能性は〓%、この可能性は△%、そして死亡率は0・001%……」など全ての起きうる可能性を書く必要がありますが、本当にそれを見た患者の人たちは安心して手術を受けられるのでしょうか。「書いてあるからいい」「書いていないから悪い」ではなく、患者のことを考えて書いているかが重要だと思います。「そうであれば、患者一人一人に応じて説明用紙を作成すればいいのではないか」ということになりますが、実際は時間的にも労力的にも難しいと考えられます。では、どうすればいいのでしょうか。
 昔は医師と患者・家族の信頼関係が、もう少し深かったからこそ手書きの説明用紙でも良かったのだと思います。恐らく信頼関係が基礎にあり、患者の皆さんから自然と「おまかせします」という言葉が出ていたのでしょう。医師と患者とのコミュニケーションが完全だったかどうかは分かりませんが、今よりは両者が信頼関係で結ばれていたのではないかと思います。
 今は、「訴訟」ということが出てきたためか、両者の関係が非常にピリピリとした雰囲気になりがちです。何かがあった時に備えて、医療者側も防御態勢に入り、書類がどんどんと増えています。私も患者になって多くの書類を渡されましたが、かえって医療者と患者を遠ざけているような気にさえさせられました。
 また「医療はサービス業なのだから、患者を〇〇様と呼ぶのが当然である」という風潮が広がり、医師と患者・家族との間に一層高い壁ができ、信頼関係が薄れていっているように感じられます。
 前回紹介した、妻の病気の説明を受けたものの「医師の話は専門的な言葉ばかりで内容がよく分かりません。医師は忙しそうだし、そんなところで質問をするなんて絶対に無理です」と私の講演会で話した男性に、私は「患者や家族の皆さんが、分からないことは分からないと医師にきちんと伝えないと何も変わりませんよ」と答えました。
 もっと医師と患者がお互いの立場や気持ちを知ることができる機会や場所が必要なのではないでしょうか。=次回は30日掲載
………………………………………………………………………………………………………
 ■人物略歴
 ◇にしむら・げんいち
 1958年金沢市生まれ。83年金沢大医学部卒。金沢大病院などを経て、2008年金沢赤十字病院第一外科部長、09年から現職を兼務。13年から、がん患者や医療者が集うグループ「がんとむきあう会」代表。
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すごーーい 【島根】重度のALS患者 スマホ使い意思疎通

2016年10月04日 18時36分26秒 | 医療情報
【島根】重度のALS患者 スマホ使い意思疎通
2016年10月3日 (月)配信山陰中央新報

 全身を動かせず、意思表示ができない重度の筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者と意思疎通を行うためのスマートフォン(スマホ)用アプリの開発に、島根県立大出雲キャンパス看護学部(島根県出雲市西林木町)の加納尚之教授(53)が挑んでいる。患者の脳波を読み取り「YES(はい)」か「NO(いいえ)」か、意思を識別する。誰でも、どこでも手軽に使えるのが特長。早ければ来秋にも完成させる。
 加納教授は工学技術で患者の治療や生活を支える生体医工学が専門。これまでに患者の目の動きやまばたきなどを活用した意思伝達装置を開発した。
 今回は意識や聴覚、思考力はあるものの、目が開けられず、呼吸や話すことができない重度患者や家族の不安を和らげようと、昨秋に開発に着手。人が何かを意識した時に脳から出る電気信号の脳波に着目した。
 患者の意思を知りたい時は、スマホに専用の脳波測定装置を取り付け、装置から伸びる3本の電極を患者の額、つむじ、耳たぶの3カ所に装着する。
 脳波の識別に使うのは、患者に聞かせる高い音と低い音。「窓を開けますか」などの問い掛けに対する答えが「YES」なら高音、「NO」なら低音をそれぞれ意識するよう患者に伝え、高音と低音を14秒間に不規則に計20回聞かせる。いずれかの音に表れる特徴的な脳波を読み取り、スマホの画面上に「YES」か「NO」で患者の意思が表示される。
 患者の意思を踏まえて治療やケアを行うのに役立ち、患者や家族の負担と不安の軽減が期待できる。
 自らが開発したパソコンのシステムを使って臨床実験を行い、意思を識別できることを確認した。今後も実験を重ねて精度を高めるとともに、スマホのアプリとして利用できるよう、松江工業高等専門学校(松江市西生馬町)と連携する。
 厚生労働省のまとめで、2014年度のALS患者数は全国で9950人(島根県90人、鳥取県52人)。意思表示が全くできない患者との意思疎通を可能にする仕組みは珍しい。
 加納教授は、利用しやすい価格での提供を考えており「一日でも早く実用化したい」と話した。
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悪性黒色腫新薬「キイトルーダ」承認

2016年10月04日 18時28分07秒 | 医療情報
悪性黒色腫新薬「キイトルーダ」承認
MSD、国内では膀胱癌など対象の後期臨床試験が進行中
QLifePro 医療ニュース2016年10月3日 (月)配信 皮膚疾患癌投薬に関わる問題

 MSD株式会社は9月28日、根治切除不能な悪性黒色腫に対する効能・効果についてヒト化抗ヒトPD-1モノクローナル抗体(抗PD-1抗体)「キイトルーダ(R)点滴静注20mgおよび100mg」(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))の製造販売承認を取得したと発表した。
 同剤は、T細胞に主に発現する受容体であるPD-1と、腫瘍細胞に主に発現するリガンドPD-L1およびPD-L2の相互作用を阻害するヒト化モノクローナル抗体。PD-1受容体に結合して受容体とリガンドとの相互作用を阻害することによって、抗腫瘍免疫応答を含むPD-1経路を介する免疫応答の阻害を解除する。
 これまでに米国を含む50か国以上で悪性黒色腫における承認を取得しており、米国では非小細胞肺がん、頭頸部がんの適応でも承認されている。また、世界では30を超えるがん種に対し300以上の臨床試験が進行中だ。
 日本国内においては、膀胱がん、肺がん、乳がん、大腸がん、食道がん、胃がん、頭頸部がん、多発性骨髄腫、ホジキンリンパ腫、肝がん、卵巣がん、前立腺がんなどを対象とした後期臨床試験が進行中で、2016年2月29日には、切除不能な進行または再発の非小細胞肺がんを効能・効果として承認申請を行っている。また2015年10月27日には、治癒切除不能な進行・再発の胃がんに対する効能・効果について、厚生労働省から「先駆け審査指定制度」施行後初めての対象品目のひとつに指定された。
 皮膚がんの一種である悪性黒色腫は、国内で約4,000人が罹患し、年間約600人が死亡している。切除不能または転移性の悪性黒色腫の予後は依然として悪く、治療の選択肢も限られている。
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