がん患者にも子どもを 関係学会、治療指針作成へ
2016年10月24日 (月)配信共同通信社
日本癌(がん)治療学会は21日、若いころにがんになっても治療後に子を持つ可能性を残せるように、具体的な方法を示した初の指針の概要を明らかにした。がん治療医や生殖医療の専門家ら意見も反映し来春にも完成版を公表する。
抗がん剤などのがん治療を受けると、将来、子を持てなくなる可能性があるが、最近は卵子や卵巣の凍結保存など生殖機能を維持する方法も広がりつつある。医師がこうしたリスクや選択肢を患者に正しく伝えていない例があるといい、学会は指針によって現状を改善したい考えだ。
指針の概要では、がん治療医は患者に対し、不妊となる可能性があることを伝え、できるだけ早期に生殖医療が専門の医師を紹介すべきだとした。
さらに子宮頸(けい)がんなどの婦人科がん、乳がん、小児がん、泌尿器がんといった八つの領域について、受精卵や卵子などを凍結保存する方法や、生殖機能を維持できる手術法などを示した。また、そのためにがんの治療を遅らせられるか、治療終了後どれくらいで妊娠が可能になるかなども盛り込んだ。
一方で、がんの治療が最優先で、子を得るために安易に標準的な治療法を変更するのは避けるよう強調した。
指針作成を進める青木大輔(あおき・だいすけ)・慶応大教授は「治療後に子を持てなくなるかもしれないことを、がん治療医が知っていることが重要。指針によって医師が患者に正しい情報を伝えられるようにしたい」と話している。
2016年10月24日 (月)配信共同通信社
日本癌(がん)治療学会は21日、若いころにがんになっても治療後に子を持つ可能性を残せるように、具体的な方法を示した初の指針の概要を明らかにした。がん治療医や生殖医療の専門家ら意見も反映し来春にも完成版を公表する。
抗がん剤などのがん治療を受けると、将来、子を持てなくなる可能性があるが、最近は卵子や卵巣の凍結保存など生殖機能を維持する方法も広がりつつある。医師がこうしたリスクや選択肢を患者に正しく伝えていない例があるといい、学会は指針によって現状を改善したい考えだ。
指針の概要では、がん治療医は患者に対し、不妊となる可能性があることを伝え、できるだけ早期に生殖医療が専門の医師を紹介すべきだとした。
さらに子宮頸(けい)がんなどの婦人科がん、乳がん、小児がん、泌尿器がんといった八つの領域について、受精卵や卵子などを凍結保存する方法や、生殖機能を維持できる手術法などを示した。また、そのためにがんの治療を遅らせられるか、治療終了後どれくらいで妊娠が可能になるかなども盛り込んだ。
一方で、がんの治療が最優先で、子を得るために安易に標準的な治療法を変更するのは避けるよう強調した。
指針作成を進める青木大輔(あおき・だいすけ)・慶応大教授は「治療後に子を持てなくなるかもしれないことを、がん治療医が知っていることが重要。指針によって医師が患者に正しい情報を伝えられるようにしたい」と話している。