寝不足で太る仕組み、確認 レム睡眠少ない→「甘くてこってり」食べたくなる 筑波大
2017年2月2日 (木)配信朝日新聞
寝不足だと太りやすくなるのは、夢を見る浅い眠り(レム睡眠)の減少が関係している、とする研究成果を筑波大などのチームがまとめた。レム睡眠が少ないと、砂糖(ショ糖)や脂質を過剰に食べることがマウス実験で確かめられたという。英科学誌イー・ライフに発表した。
睡眠不足の人は、睡眠が十分な人に比べ、高カロリーの食品をたくさん食べ、肥満になりやすいことが知られていたが、仕組みはわかっていなかった。
筑波大のミハエル・ラザルス准教授らは、飼育ケースの底に金網を敷いた不安定な環境にマウスをおくと、レム睡眠だけが極端に減る現象を応用。味の違う複数の餌を選ばせたところ、通常の状態で飼育したマウスに比べ、ショ糖が多い甘い餌と高脂質の餌を約3割多く食べた。
次に、味や香りなどを判断する役割を担う脳の「前頭前皮質」と呼ばれる部分の働きを遺伝子改変技術で抑えて同じ実験をすると、高脂質の餌はたくさん食べたが、甘い餌を余計に食べようとはしなかった。寝不足で甘い物を食べたくなるのは、この前頭前皮質の働きが関わっている可能性があるという。
ラザルス准教授は「なぜこうした現象が起こるのか不明だが、睡眠の総量が減ればレム睡眠も不足し、肥満の一因になりうると考えられる」と話している。(吉田晋)
2017年2月2日 (木)配信朝日新聞
寝不足だと太りやすくなるのは、夢を見る浅い眠り(レム睡眠)の減少が関係している、とする研究成果を筑波大などのチームがまとめた。レム睡眠が少ないと、砂糖(ショ糖)や脂質を過剰に食べることがマウス実験で確かめられたという。英科学誌イー・ライフに発表した。
睡眠不足の人は、睡眠が十分な人に比べ、高カロリーの食品をたくさん食べ、肥満になりやすいことが知られていたが、仕組みはわかっていなかった。
筑波大のミハエル・ラザルス准教授らは、飼育ケースの底に金網を敷いた不安定な環境にマウスをおくと、レム睡眠だけが極端に減る現象を応用。味の違う複数の餌を選ばせたところ、通常の状態で飼育したマウスに比べ、ショ糖が多い甘い餌と高脂質の餌を約3割多く食べた。
次に、味や香りなどを判断する役割を担う脳の「前頭前皮質」と呼ばれる部分の働きを遺伝子改変技術で抑えて同じ実験をすると、高脂質の餌はたくさん食べたが、甘い餌を余計に食べようとはしなかった。寝不足で甘い物を食べたくなるのは、この前頭前皮質の働きが関わっている可能性があるという。
ラザルス准教授は「なぜこうした現象が起こるのか不明だが、睡眠の総量が減ればレム睡眠も不足し、肥満の一因になりうると考えられる」と話している。(吉田晋)