日々

穏やかな日々を

力抜き自然派になろう 香山リカのココロの万華鏡

2017年02月07日 22時55分47秒 | 
力抜き自然派になろう 香山リカのココロの万華鏡
2017年2月7日 (火)配信毎日新聞社

 年下の友だちと話していて「若いから素顔でもイキイキしてるね」と言うと、小さな声で「これ、ナチュラルメークですよ。すごく時間がかかるんです」と教えてくれた。「ナチュラル」とは「自然」という意味だが、自然な素顔に見せるために多くの時間と化粧品を使うということなのか。ファッションも、細部にまでこだわりながら、外からは手がかかっていないように見せるのが高度なテクニックなのだとか。
 病院に行って休憩時間にそれを話したら、同僚の看護師が「最近、美容外科もナチュラルが決め手です」と言っていた。友人の看護師が美容外科で働いているのだが、「ウチの先生は、やったかやらないかわからないくらいのナチュラルな手術が得意」と自慢しているのだそうだ。思わず「やったかどうかもわからないなら、美容整形の意味がないんじゃないの」と言うと、「いや、誰が見てもわからない。でも、なんだか前よりきれいになった気がする、というのがポイントらしい」とのことだった。これまた「手間をかけてナチュラルになる」という例だ。
 そういえば最近、はやりの心の健康法などもそうだ。受講料を払って遠いところまで講師の話を聴きに行くと、「自然のまま、ありのままで何もしないのがいちばん心によい」などと教えられる。そうだとしたら最初から何もしないのがよい、という気もするが、そうもできないので、わざわざ手間ひまをかけて「何もしないこと」を学ぶのだろう。
 「ナチュラルな自分」になるための化粧もおしゃれも勉強も全部やめて、本当の意味で自然に生きることはできないのだろうか。
 若い友だちにそう言うと、「ナチュラルなのとだらしないのとは違うんです」と笑われた。もちろんそうだが、だからといってものすごい手間をかけて「私、自然でしょ」と見せるのもそれこそ不自然な話。せめてがんばっているならそれを隠さず、「あの人、努力家だね」と思われればよいのではないか。
 「そういえばカヤマさんもナチュラル派ですよね」と友だちに言われた。そうだとしたら、とてもうれしい。なぜなら私の場合、努力を重ねてナチュラルに見せているわけではなく、手抜きをしがちなだけだからだ。がんばった末に人工的なナチュラル派になるのではなく、どうせなら力を抜いて手間をかけない本当の意味での自然派になろう。そう勧めたら「努力大好き」の人たちにあきれられるだろうか。(精神科医)
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「教育国債、子どもに借金を回す」 麻生財務相が慎重論

2017年02月07日 22時38分06秒 | 行政
「教育国債、子どもに借金を回す」 麻生財務相が慎重論
2017年2月7日 (火)配信朝日新聞

 麻生太郎財務相は6日の衆院予算委員会で、自民党内で教育無償化の財源を確保するために検討されている「教育国債」について、「名を変えた赤字国債という意見は前々からある。極めて慎重にやらないといけない」と述べ、否定的な考えを示した。
 麻生氏は「借金を子どもの世代に送ることと同じにならないか。教育国債の実質は親の世代が租税負担や教育費の捻出を逃げるため、子どもに借金を回すということ」と述べた。日本維新の会の伊東信久氏の質問に答えた。
 自民党は教育無償化に向けた具体策を検討するため、近く党内にプロジェクトチームを設置し、必要な財源には使い道を無償化に限る「教育国債」を創設するなどの議論を始める。
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高齢者の血糖下げ過ぎ注意 脳卒中などリスク上昇 主治医と相談を 「医療新世紀」

2017年02月07日 22時36分07秒 | 医療情報
高齢者の血糖下げ過ぎ注意 脳卒中などリスク上昇 主治医と相談を 「医療新世紀」
2016年12月27日 (火)配信共同通信社

 糖尿病は、血糖が高い状態を放置すると全身の動脈硬化が進み、目や腎臓などに重い合併症が出る恐れがある。だから治療の基本は血糖を下げること。しかし近年、特に高齢者で下げ過ぎのマイナス面が明らかになってきた。専門学会が高齢者向けに柔軟な血糖管理の目標値を発表するなど新しい動きが出ている。
 ▽目標緩和
 血糖の管理には、過去1~2カ月の平均血糖値を反映する「HbA1c」と呼ばれる指標(単位は%)が使われる。一般成人患者が合併症を防ぐには、これを7%未満に抑えるのが望ましいとされている。
 日本糖尿病学会と日本老年医学会の合同委員会が2016年5月に公表した、65歳以上の高齢糖尿病患者の血糖管理目標も、基本は変わらない。だが、例えば75歳以上で特定の薬を使用している人の目標値は「8%未満」に緩和。さらに、これよりは下げないという下限値(7%)も設けたのが特徴だ。
 背景には、血糖を下げ過ぎると高齢者にはかえって有害な場合があるとの研究が、内外で増えてきたことがある。
 国内では高齢患者千人余りを01年から平均6年追跡した「J―EDIT」研究が有名だ。研究を率いた東京都健康長寿医療センターの荒木厚(あらき・あつし)内科総括部長らがデータを詳細に解析した結果、HbA1cが7~8・4%だと脳卒中の発症は少ないが、それより低くても高くても発症リスクが上がることが示された。7%未満だと重症の低血糖が増えるとの研究もある。
 ▽SU薬
 重症低血糖とは、意識を失うなどの重い症状を伴う低血糖のことだ。「この発作を起こした人は、心筋梗塞やさまざまな病気のリスクが増えることが明らかになってきた」と野田光彦(のだ・みつひこ)埼玉医大教授(内分泌・糖尿病内科)は解説する。
 特定の薬、例えば「スルホニル尿素(SU)薬」という飲み薬やインスリン注射を使用している高齢者は重症低血糖になりやすいことが分かっており、注意が必要だ。
 国立国際医療研究センター(東京)などの研究班が05~13年の糖尿病患者4500人余りの薬を調べたところ、SU薬やインスリンの使用は、若い患者より高齢患者に多いことが分かった。
 分析を担当した虎の門病院(東京)の本田律子(ほんだ・りつこ)健康管理センター医長は「高齢患者は長く患った結果、血糖管理に強力な薬が必要な場合が多い。それを反映しているのでは」と話す。その後新薬が登場し、SU薬の使用は減ってきたとみられるが、厚生労働省の調査でも糖尿病患者に占める高齢者の割合は7割に迫る。注意すべき患者は意外に多い可能性がある。
 ▽抵抗感
 一方、長年の努力で血糖を低く抑えてきた高齢患者の中には、目標値の緩和を受け入れにくい人もいるという。野田さんを主治医として10年近くインスリン注射を続けてきた70代後半の男性もそうした一人。
 7%未満を保ってきたHbA1cを「もう少し高くても大丈夫ですよ」と促されても「今まで頑張ってきたのに」と戸惑いが強かった。約半年かけてインスリンを徐々に減らし、最近は7%台で落ち着いているという。
 「真面目に頑張るタイプの人ほど意識を変えにくい。高齢者は個人差が大きく一律の正解はないが、75歳以上でSU薬やインスリンを使っている人は、一度主治医と話し合ってみるとよいのでは」と野田さんは勧める。
 自分の薬がSU薬かどうかは医師や薬剤師に尋ねれば分かる。インターネットでは国立国際医療研究センターのサイト「糖尿病情報センター」(http://dmic.ncgm.go.jp/)なども役に立つ。(共同=吉本明美)
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糖尿病予防、検査に限界 「医療新世紀」

2017年02月07日 22時33分32秒 | 医療情報
糖尿病予防、検査に限界 「医療新世紀」
2017年2月7日 (火)配信共同通信社

 2型糖尿病のリスクが高いとされる「前糖尿病状態」を空腹時血糖値やHbA1cの検査で見つけ、糖尿病予防につなげるのは難しい―。英オックスフォード大などのチームがそんな研究を英医学誌BMJに発表した。
 148本の論文を分析。前糖尿病状態の人をどれだけ確実に見つけられるかを示す「感度」と、そうでない人をどれだけ正しく除外できるかを示す「特異度」を、二つの検査について調べた。
 その結果、HbA1cの検査は感度も特異度も不十分で、空腹時血糖値の検査は、特異度が高いものの感度は低いことが分かった。チームは「これらの検査を強化するだけでは2型糖尿病の拡大を防ぐのは難しそうだ」と指摘している。
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ノロ胃腸炎、減少 感染研「まだ高い水準」

2017年02月07日 22時30分40秒 | 医療情報
ノロ胃腸炎、減少 感染研「まだ高い水準」
2017年2月7日 (火)配信共同通信社

 国立感染症研究所は7日、ノロウイルスなどが原因の感染性胃腸炎の患者数が、1月29日までの1週間で1医療機関当たり6・36人で前週(7・00人)から減少したと発表した。
 同研究所は「20人を上回った昨年末からは減っているが、まだ高い水準で推移している。引き続き予防に努めてほしい」としている。
 全国に約3千ある定点医療機関から報告された患者数は1週間で2万117人となり前週より約2千人減少。都道府県別で1医療機関当たりの患者数が最も多かったのは大分県の24・86人。次いで新潟県(12・79人)、石川県(12・76人)、宮崎県(12・75人)、熊本県(12・56人)。
 ノロウイルスは感染すると、1~2日の潜伏期間の後、激しい嘔吐(おうと)や下痢を繰り返し、脱水症状を引き起こす場合もある。
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インフル200万人超

2017年02月07日 14時54分07秒 | 行政
インフル200万人超
全国的に警報レベル超え
読売新聞2017年2月4日 (土)配信 一般内科疾患小児科疾患感染症

 インフルエンザの患者数が1月23~29日の1週間で、今季初めて警報レベルの1医療機関当たり30人を超えたと、厚生労働省が3日、発表した。
 急速に感染が拡大しており、専門家が注意を呼びかけている。
 全国の小児科や内科約5000か所からの報告によると、この期間の1医療機関の患者数は、前週の28・66人から増加し、39・41人となった。推計される全国の患者数も前週から約201万人増え、今季の累計で約748万人に上った。
 1医療機関当たりの報告数が多い都道府県は宮崎(59・08人)、愛知(54・68人)、埼玉(51・68人)などで、33都府県で警報レベルを超えている。休校や一部閉鎖の措置を取った学校や幼稚園などは都市部を中心に、1週間で7000施設以上となっている。
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岡山大医学部地域枠の勤務先決定 高梁、真庭の病院へ4月から2人

2017年02月07日 14時35分13秒 | 地域
岡山大医学部地域枠の勤務先決定 高梁、真庭の病院へ4月から2人
2017年2月3日 (金)配信山陽新聞

 医師不足に悩む地域の医療を担う人材養成を目的に、岡山県が岡山大医学部に導入した「地域枠」の1期生2人の地域勤務先が高梁中央病院(高梁市南町)と金田病院(真庭市西原)に決まった。地域勤務先の決定は初めてで、2人は4月から1年以上勤務する。
 1月30日、岡山市内で開かれた県医療対策協議会で県が報告した。県医療推進課によると、勤務病院は人口当たりの病院勤務医数が県平均を大きく下回る県北を対象に、県地域医療支援センター(県庁内)が医師不足の深刻度や病院の教育指導力などを評価してリストアップ。候補病院と地域枠医師が面談し、双方の希望を踏まえ県が決定した。
 地域枠は県が岡山大に2009年度から導入、10年度から広島大にも枠を広げた。学生は卒業するまでの6年間、1人当たり年240万円の奨学金給付を受け、卒業後に県指定の医療機関で9年勤務した場合は奨学金の返還を免除される。9年のうち研修期間の4年(初期、選択各2年)は都市部での勤務が認められており、地域勤務は少なくとも5年になる。
 1期生は途中辞退者1人を含め5人。4人が16年度中に岡山市内での初期研修を終える。選択研修を希望した他の2人は来年春以降に地域勤務をする。
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白玉団子で窒息、両親の請求棄却 宇都宮地裁

2017年02月07日 14時31分56秒 | 
白玉団子で窒息、両親の請求棄却 宇都宮地裁
2017年2月3日 (金)配信朝日新聞

 栃木県真岡市の小学校で2010年、当時1年の男児が給食の「白玉団子」をのどに詰まらせ、約3年後に死亡した事故をめぐり、両親が市を相手に、約8400万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が2日、宇都宮地裁であった。吉田尚弘裁判長は「白玉団子が特に事故の危険が高いというのは困難」として、両親の請求を棄却した。
 判決によると、市立亀山小で10年2月、飯沼晃太君(当時7)が、給食で出された白玉汁の白玉団子をのどに詰まらせて脳死状態になり、13年1月に死亡した。両親の弁護団は、直径2センチの団子が窒息事故につながる危険性は社会的な知見だったなどと主張。市側は過失はないと反論していた。両親は控訴する方針。
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海外派遣「極度の緊張」 自衛官支援の団体設立

2017年02月07日 14時29分36秒 | 戦い
海外派遣「極度の緊張」 自衛官支援の団体設立
2017年2月6日 (月)配信共同通信社

 海外に派遣された自衛官や家族の精神面をサポートする団体が1月に設立され、共同代表が3日、東京都内で記者会見した。南スーダン国連平和維持活動(PKO)に派遣中の自衛官について「極度の緊張状態に置かれ、心的負荷がかかるほか、不安を抱えた家族も気付かないうちに体調を崩してしまうことも懸念される」と指摘した。
 団体は「海外派遣自衛官と家族の健康を考える会」で、医師やカウンセラーなど約30人で構成される。メールで相談を受け付け、居住地に近い医療機関を紹介することが活動の柱だ。
 団体によると、海外では戦闘経験や訓練が原因で兵士が不眠症や動悸(どうき)などに悩むケースがある。「コンバット・ストレス反応」と呼ばれ、勉強会などを通じて国民に理解を広げたい考えだ。
 共同代表で、イラク支援の活動に取り組む高遠菜穂子(たかとお・なほこ)さんは「南スーダンから部隊撤退を求めるものではない。純然たる医療支援。民間の受け皿に徹したい」と強調。インターネット電話で参加した青森市の整形外科医大竹進(おおたけ・すすむ)さんは「派遣隊員や家族のSOSを受け止めて、必要な支援につなげたい」と話した。
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達医 不整脈、タイプ別対応を 豊岡照彦・東大名誉教授(器官病態内科)

2017年02月07日 14時03分48秒 | 医療情報
達医 不整脈、タイプ別対応を 豊岡照彦・東大名誉教授(器官病態内科)
その他 2017年2月6日 (月)配信毎日新聞社

 体の中心にあり、生命維持に欠かせない臓器が心臓だ。それゆえに、わずかな変化だけでも心配になる。中でも、胸の不快感や痛みなどで発覚する不整脈の場合、命にかかわる治療が必要なケースと、心配しなくてもよいケースに分かれる。不整脈の基礎知識について、豊岡照彦・東大名誉教授(器官病態内科)に聞いた。【高野聡】
 ◇9割は治療不要経過観察で
 心臓は、血液を全身に送り出すポンプの働きを担う。「正常な心臓の拍動は1日約10万回に上る。その動きは心臓が作る電気刺激によって制御されている」と豊岡さんは解説する。この電気刺激を生み出すのが、右心房にある「洞結節」と呼ばれる組織。生体の「ペースメーカー」として一定のリズムで興奮して電気刺激を発生させ、その刺激によって心房が収縮、続いて「房室結節」という組織に刺激が届いて心室が収縮する。この繰り返しが拡張と収縮のリズム、つまり拍動となっている。
 正常な拍動は、規則正しいリズムで1分間に60~100回を刻む。この拍動が乱れた状態が「不整脈」だ。豊岡さんによると、以前は不整脈になると、すべてが異常な状態と診断され、速やかに正常なリズムに戻す治療をしていた。しかし、欧米で実施された大規模研究の結果、不整脈治療薬の一部が、かえって症状を悪化させる可能性が判明した。このため、現在は投薬などの治療をしないケースがある。豊岡さんは「約9割は経過観察するだけで良い」と話す。
 ◇激しいドキドキ危険な症状
 不整脈は三つのタイプに分けられる。一つ目は、正常な拍動の中に不規則な拍動が混じる「期外収縮」。胸の不快感などで気がつくケースが多い。「ほとんどは治療は不要。ただし、不規則な拍動が10回に1回以上起き、心配な場合は薬による治療で改善できる」という。
 二つ目は、拍動が遅くなる「徐脈(じょみゃく)」だ。1分間の拍動が50回未満に減る。高齢者に多い。電気刺激を生み出す洞結節に異常が起きる「洞不全症候群」や、心房から心室へ刺激が適切に伝わらなくなる「房室ブロック」などが原因になる。徐脈も致命的なケースは少ないが、心臓が送り出す血液量が減って脳への血流が不足すると、めまいや失神が起きる。それが引き金となって、転倒や意識障害などの事故につながる恐れがある。
 三つ目が、拍動が速くなる「頻脈(ひんみゃく)」で、危険な症状だ。脈拍が1分間に100回以上拍動すると「頻拍(ひんぱく)」、250回以上は「細動(さいどう)」と呼ぶ。細動が起きると、心臓が効率よく血液を送れなくなり、胸痛や不快感が起き、失神する場合もある。もともと心臓の筋肉が弱っている人に多く起きる。
 心室で細動が起きる「心室細動」は、不整脈の中で最も危険なケースだ。電気刺激に心臓の反応が追いつかなくなり、拍動が弱まって血液が脳に届かなくなる。細動が10秒前後続くと意識を喪失、さらに10分続くと脳死に至る。豊岡さんは「心室細動は、拡張型心筋症やブルガダ症候群と呼ばれる珍しい心臓病を持つ人に起きやすい。これらの病気の原因となる遺伝子が分かり、発症前診断が進み始めている」と話す。
 一方、心房で起きる「心房細動」は、心房がけいれんを起こして血液が心房内にたまるため、血が固まる「血栓」ができやすい。患者の約3割では、血栓が脳の細い血管に詰まる脳梗塞(こうそく)が起きる。その予防のため、血液を固まりにくくする抗凝固薬を使う。最近、食事制限などをしなくてよい新薬が登場したが、豊岡さんは「日本では、脳や消化管で出血する副作用が多い。服薬前の入念な検査が必要だ」と指摘する。
 ◇遺伝子検査で予防可能
 不整脈の治療では、「カテーテルアブレーション(焼灼(しょうしゃく)術)」という治療法もある。太ももの血管からカテーテルを心臓まで差し入れ、先端から電流を流して不整脈の原因となっている部分を焼き切る。だが、手術後も再発が多い。徐脈の場合、必要な間隔で心臓を電気刺激することで、正常な拍動を維持する医療機器「ペースメーカー」を使う。最近は、装着したまま磁気共鳴画像化装置(MRI)検査を受けられる機種も登場した。重症の不整脈に対しては、ペースメーカーの機能も持つ植え込み型の除細動器(ICD)が普及している。ICDは設定された基準を拍動が上回ると、自動的に必要な電気刺激を与えて細動を止める。
 豊岡さんは「不整脈の治療はめざましく進歩し、命にかかわる深刻な症例は減っている。不整脈の原因となる拡張型心筋症などについては、海外で普及している心臓病の遺伝子検査が、国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)など一部の医療機関で始まっており、発症予防も可能になってきた」と指摘する。一方、「遺伝子検査では厳重な個人情報保護が求められる。私は病院の倫理委員会の承認の写しを患者に提示し、理解を得た上で実施している。もし患者が検査に不安を感じた場合は、日本心臓財団(03・5324・0810)などの窓口に相談するのも賢い方法」とアドバイスしている。
………………………………………………………………………………………………………
 達医には、毎日新聞出版が発行する医師向け医学情報誌「MMJ(毎日メディカルジャーナル)」で編集委員を務める専門医が毎回登場し、それぞれの専門分野の最新情報を分かりやすく伝えます。=次回は3月5日掲載
………………………………………………………………………………………………………
 ◇不整脈の種類
タイプ  主な病名と傾向
期外収縮 健康な人でも起きる
徐脈   洞不全症候群
     房室ブロック
頻脈   頻拍
     心室細動
     心房細動
………………………………………………………………………………………………………
 ■人物略歴
 ◇とよおか・てるひこ
 1972年東京大医学部卒、同病院内科系研修医などを経て、78年に米カリフォルニア大へ留学。西独ハイデルベルク大客員教授、自治医科大講師などを経て、92年東京大教授。2006年から現職。


実は婆は洞不全症候群と診断された。
ペースメーカーを使うかどうか、まだ結論が出ていない。
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発酵パパイア粉末でNK細胞活性回復

2017年02月07日 13時14分09秒 | 医療情報
発酵パパイア粉末でNK細胞活性回復
九大ら、高齢経管栄養補給者に30日間投与
QLifePro 医療ニュース2017年2月6日 (月)配信 その他

 九州大学は1月31日、発酵パパイア粉末「カリカセラピSAIDO-PS501」を高齢経管栄養補給者に30日間投与することで、末梢血単核細胞の腫瘍細胞溶解能(ナチュラルキラー細胞活性)が回復することを見出したと発表した。この研究は同大学大学院農学研究院の中山二郎准教授と湯野温泉病院の藤田雄三医師らの共同研究チームによるもの。研究成果は、米国のオンライン科学雑誌「PLOS ONE」に掲載された。
 未熟果パパイアは、ビタミン、ポリフェノール、フラボノイドなどを多く含む。さらに、その発酵物には高い抗酸化活性、抗腫瘍活性や免疫調整作用が報告されており、その高い機能性が期待されている。一方で、高齢者、特に高齢経管栄養補給者は低下した免疫機能の影響から、感染症を起こしやすいことが大きな問題となっている。
 共同研究チームが発酵パパイア粉末を高齢経管栄養補給者に30日間投与したところ、末梢血単核細胞の腫瘍細胞溶解能が回復したが、免疫や炎症に関わるインターフェロンや各種サイトカインの値は変動しなかった。そのため、発酵パパイア粉末はインターフェロンやサイトカインを介さない経路で、高齢経管栄養補給者の低下した自然免疫能を回復させると推測されるとしている。
 また、発酵パパイア粉末の投与前後に便中の腸内細菌を分析したところ、発がんリスクを高めるとされる二次胆汁酸生産菌として知られるクロストリジウム・シンデンスが減少し、菌血症を起こすことが知られるエガセラ・レンタも減ることが観察された。一方、発酵パパイア粉末の成分分析では、高分子のポリフェノール類は含まれず、その分解物である低分子のフェノール酸類が検出された。これらの結果より、消化管から吸収されにくい高分子のポリフェノールが発酵により低分子化されることで免疫系や腸内細菌への作用を発揮することが示唆されたとしている。
 これらの知見は、腸疾患やがんをはじめとするさまざまな疾患の予防および治療法の開発や、特に高齢者の感染症予防や腸内環境の改善などQOL向上に役立つことが期待されると、共同研究チームは述べている。
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慢性便秘症薬を国内申請

2017年02月07日 13時05分55秒 | 医療情報
慢性便秘症薬を国内申請
EAファーマ、自発排便回数の変化量がプラセボより有意に改善
QLifePro 医療ニュース2017年2月6日 (月)配信 一般内科疾患消化器疾患投薬に関わる問題

 エーザイ株式会社の消化器事業子会社であるEAファーマ株式会社は2月1日、持田製薬株式会社と共同で慢性便秘症治療薬として開発中のAJG533(一般名:エロビキシバット水和物)について、EAファーマが日本において製造販売承認申請を行ったことを発表した。
 AJG533は、EAファーマがスウェーデンのアルビレオ社から導入した新規作用機序をもつ1日1回経口投与の慢性便秘症治療薬。胆汁酸の再吸収に係わるトランスポーターを阻害し、自然な排便を促すことが期待されている。今回の申請は、主に国内における慢性便秘症患者を対象とした第3相試験(プラセボ対照二重盲検比較試験)の結果に基づいている。
 同試験において、AJG533またはプラセボを1日1回14日間経口投与した結果、主要評価項目である自発排便回数の変化量において、AJG533投与群はプラセボ投与群と比較して統計学的に有意な改善が認められた。また、完全自発排便回数の変化量、便の硬さなどの副次評価項目においても、統計学的に有意な改善が認められたとしている。重篤な有害事象は認められなかった。
 便秘症は、高頻度に認められる疾患であり、特に女性と高齢者の罹患比率が高いといわれている。便秘症では、排便回数の減少に加えて、残便感、硬便などの症状が認められ、慢性化することで多くの患者はQOLの低下に悩まされている。
 なお、EAファーマと持田製薬は製造販売承認取得後、日本国内において両社で同一製品名にて共同販売を行う予定。
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