Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

エポカ・ヂ・オウロの夜、そしてホセ・セレブリエールのパッサカリアと無窮動

2010-05-26 07:05:15 | 古典~現代音楽ブラジル・メキシコ以外の中南米編
昨日の夜は、エポカ・ヂ・オウロのコンサートを聴きに、
すみだトリフォニーホールの大ホールに行ったのですが、
突然職場での会議が入り、その結果1時間遅れて錦糸町に到着。
ちょうど休憩時間に入ったところだったので、前半は聴けなかった。
それにしてもアントニオ・ホーシャのフルートはよかったなあ。
ジャコー・ド・バンドリンのBenzinhoが個人的には楽しめた。
エポカ・ヂ・オウロの演奏は、古きよき時代のブラジルの
アンサンブルによる音楽の楽しさを感じることができる。
たまには、日常の仕事を忘れてこういった実演を聴くのがいい。

ということで、ウォーキングはお休みしました。
今回とりあげる曲は、1938年生まれのホセ・セレブリエールの作品。
彼はウルグアイのモンテビデオで生まれ、
親はロシア出身とポーランド出身であったようだ。
9歳の頃からヴァイオリンを学び、11歳で指揮者デビュー。
モンテビデオ市立音楽学校を15歳で卒業し、
同年国内の作曲コンクールに応募して優勝した。
1956年から1957年にはカーディス音楽院で学び、
指揮者・作曲家としてその後アメリカ中心に活躍している。
今回聴いたCDは、作曲者自身の指揮、イー・ヤオのアコーディオン、
トゥールーズ国立室内管弦楽団の演奏によるものである。

パッサカリアと無窮動は、1966年に作曲された。
アコーディオンと室内管弦楽団のための作品で、
アメリカ・アコーディオン協会の委嘱を受けて作曲された。
パッサカリアは弦楽器と打楽器に導かれ、アコーディオンが
アルゼンチン・タンゴのような哀愁漂う旋律を奏で、弦楽器がそれを引き継ぎ、
弦楽器にアコーディオンが絡み合い、いったん盛り上がりをみせ、
いったん静まると弦楽器のみのパッサカリア的な伴奏に乗り、
アコーディオンが再び絡み合い、金管楽器も時々入る。
最後は消えていく弦楽器の中、アコーディオンの音だけが残る。
無窮動は、パッサカリアの弦楽器の動きに乗って、
アコーディオンが自由自在に即興的な感じの旋律を絡めていく。
そのあとはアコーディオンのカデンツァ風の音楽が続き、
弦楽器が最後加わって盛り上がりをみせ、最後突然終わる。
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アベル・カルレバーロのミロンガ・オリエンタルを聴きながら三枚町から西谷まで歩く

2010-05-25 06:10:18 | 古典~現代音楽ブラジル・メキシコ以外の中南米編
昨日は三枚町から西谷駅まで歩きました。
途中聴いた曲は、1916年生まれのカルレバーロの作品。
彼はウルグアイのモンテビデオで生まれたクラシック・ギターの演奏家で、
ギターは独学で始めたが、セゴビアにも師事したことがあるようだ。
カルレバーロ奏法およばれる演奏技術を生み出した演奏家として有名である。
教師・作曲家としても活躍し、4巻にわたる教則本を残している。
ミロンガ・オリエンタルの作曲年代について詳しいことは分からない。
今回聴いたCDは、リカルド・コボのギターの演奏によるもの。
2分ほどのこの短い曲は最初から流れるようなギターの旋律で魅力あるもの。
ギター奏法を考案した作曲家らしく、ある程度の演奏技術が要求される曲で、
低音部の動き方がなかなかかっこよく、印象的である。
さて、今日はいよいよエポカ・ヂ・オーロのコンサートの日である。
すみだトリフォニーホールの大ホールである。
錦糸町かあ、横浜からはちょっと遠いなあ。
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アルトゥーロ・マルケスのダンソン第2番を聴きながら、二俣川から鶴ヶ峰まで歩く

2010-05-24 04:49:23 | 古典~現代音楽ブラジル・メキシコ以外の中南米編
昨日は雨の中、二俣川から鶴ヶ峰まで歩きました。
途中聴いた曲は、1950年生まれのマルケスの作品。
メキシコのソノラ州のアラモスに生まれ、
彼の父はマリアッチとよばれるメキシコのダンス音楽の楽団の楽員で、
少年時代に南カリフォルニアに移住し、16歳頃から作曲を始め、
パリで作曲学んだ時期もあるようだ。
聴いたCDは、エンリケ・バティス指揮、
メキシコ州立交響楽団の演奏によるもの。

ダンソン第2番は1990年代メキシコ国立自治大学の委嘱を受け、
作曲されたオーケストラ用の作品である。
キューバのダンス音楽をダンソンというらしい。
哀愁漂う旋律が最初木管楽器に現れ、
他の楽器も引き継いで、時には明るさもみせていく。
その後リズミカルで陽気な音楽へとなり盛り上がる。
そしてヴァイオリン・ソロが再び哀愁漂う旋律を奏で、
やがて弦楽器全体がその主題を奏でていく。
木管楽器による演奏を終え、再びリズミカルに、
弦楽器と金管楽器がもう一つの主題を奏で、
最後盛りあがりをみせて華々しく終わる。
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カルロス・チャベスの交響曲第3番を聴きながら、希望が丘から鶴ヶ峰まで歩く

2010-05-23 07:56:05 | 古典~現代音楽メキシコ編
昨日は希望が丘から鶴ヶ峰まで歩きました。
途中聴いた曲は、1899年生まれのチャベスの作品。
聴いたCDは、エドゥアルド・マータ指揮、
ロンドン交響楽団の演奏によるもの。
交響曲第3番は1951年に作曲された。
第一楽章序奏アンダンテ・モデラートは、
金管楽器と打楽器の強奏により始まる。
オーボエが哀愁を漂わせた旋律を奏で、
金管楽器・打楽器が荒々しい旋律を奏で、
弦楽器はシリアスな旋律を奏でる。
途中からは弦楽器によって示された主題が、
木管楽器にも引き継がれフーガ風に扱われる。
楽章の後半は一時弦楽器のみの合奏となり、
それに管楽器が絡むようになり、
フルートとティンパニによる音が残り静かに終わる。

第二楽章アレグロは、前楽章から切れ目なく続き、
弦楽器の刻むリズムに乗って、フルートが主題を奏でていく。
弦楽器のもう一つの主題が示され、提示部を形作る。
古典的なソナタ形式によって作られた楽章である。
展開部に入り、木管楽器同士のやりとり、
弦楽器のみの合奏などがみられ、軽快に曲は進行していく。
ジャズの要素も取り入れているような即興的な箇所もみられる。
曲は行進曲風にもなりながら盛り上がりをみせていく。
そしてフルートが最初の主題を吹き、再現部に入る。
最後は弦楽合奏のみとなり、消え入るように静かに終わる。

第三楽章スケルツォは、三部形式で書かれている。
フルート・ソロが主題を奏で、ファゴットやオーボエが引き継ぎ、
木管楽器中心にニールセンの交響曲第6番を思わせるような、
またはプロコフィエフ風の風刺を利かせたような音楽が奏される。
トリオでは金管楽器も加わり盛りあがりをみせていく。
そのあとは再び木管楽器中心に音楽が展開され、
弦楽器が最初の主題を奏で、打楽器も加わり、
最後は金管楽器とフルート・ソロにより終わる。

第四楽章フィナーレ:モルト・レントは、
第一楽章の主題を遣った展開部と再現部に相当し、
また、第二楽章の主題も取り扱われる。
ハープとオーボエによって始まる神秘的な音楽に、
弦楽器が加わり、そのあとは木管楽器中心に進行する。
やがて金管楽器も加わり荒々しい音楽になっていく。
それが終わると弦楽器合奏による部分となり、
最後は打楽器とともに金管楽器が2つの音型を繰り返し、
壮大なフィナーレとなって堂々と終わる。
それにしてもなかなか聴き応えのある交響曲である。
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エイトル・ヴィラ=ロボスの交響曲第9番を聴く

2010-05-22 12:30:12 | 古典~現代音楽ブラジル編
昨日は飲み会のためウォーキングを休みました。
今回取り上げる曲は、1887年生まれのヴィラ=ロボスの作品。
聴いたCDは、カール・セント=クレア指揮、
SWRシュトゥットガルト放送交響楽団の演奏によるもの。
交響曲第9番は1952年にリオデジャネイロで作曲された。
二人目の妻であったアルミンダ(愛称ミンジーニャ)に献呈された。
初演はユージン・オーマンディ指揮、
フィラデルフィア交響楽団により行われたようだ。
第一楽章アレグロは、四つの音型が速く繰り返される中、
シリアスな感じの中、主題が金管楽器中心に奏されていく。
落ち着きのないような音型の繰り返しと、
大らかで堂々とした主題を中心に展開され、
最後は金管楽器中心に盛りあがり、突然終わる。

第二楽章アダージョは、ゆったりと弦楽器が奏し、
ハープに乗って管楽器が神秘的な感じの旋律を奏する。
そのあとホルンが堂々とした主題を奏する。
この主題はさまざまな楽器に引き継がれる。
次に木管楽器で奏されるのどかな感じの旋律が登場する。
そしてロマンティックな旋律が奏されたあと、
神秘的な感じに戻り、最初の堂々とした主題が再現される。
解説書をみるとABCAの構造で作られているようだ。

第三楽章スケルツォは、三部形式で書かれているようだ。
映画音楽を思わせるような現代的な感じの楽章である。
軽快なリズムで弦楽器と打楽器が奏する旋律と、
荒々しく堂々と金管楽器が奏する旋律が絡み合い、
せわしい感じで音楽が展開されていく。
中間部を経て、最初の主題が再現されあっさり終わる。
第四楽章アレグロ・ジュストは、
ロンド風形式で書かれているようだ。
軽快なテンポで最初おどけたような主題が奏され、
その後別の二つの主題が金管楽器と弦楽器により奏され、
その旋律の動き方はヴィラ=ロボスらしい。
再び最初のおどけたような主題が現れ、コーダに入る。
最後は金管楽器中心に盛りあがりをみせ、
勝利感のあるような中で堂々と終わる。
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