Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

カール・ニールセンのイエンス・ペーター・ヤコブセンの5つの詩による音楽集作品4(FS12)を聴く

2013-09-19 07:46:50 | カール・ニールセンの作品
昨日はウォーキングを休みました。
今回とりあげるのはニールセンが1891年に作曲した歌曲で、
イエンス・ペーター・ヤコブセンの5つの詩による音楽集作品4(FS12)である。
イエンス・ペーター・ヤコブセンは、デンマークの植物学者で、
16歳でコペンハーゲン大学に入学し、植物学を学ぶ一方、
ドイツのゲーテやシラーなどドイツ人の作品などを読み、
イプセンの『ペール・ギュント』に感動し、詩や小説を書いた人物である。
今回聴いたCDはウルリク・コルドのバス、
ヨハネス・ミッケルセンのピアノ伴奏によるもの。
第一曲「日没」は、明るいピアノの音の響きと、
バリトンが情熱的に歌い、ドイツ歌曲風である。
第二曲「後宮の庭で」は、軽快なピアノの伴奏と流れるような歌が印象的で、
イスラーム世界のスルタンの宮殿の情景が歌われる。
第三曲「アサリ(Asali)へ」は、ピアノの伴奏とともに、
バリトンが力強く歌っていく作品である。
第四曲「イルメリンのバラ」は、シューベルト風の物語風の曲で、
各節の終わりに「イルメリンのバラ、イルメリンの太陽、
すべての中で最も美しいイルメリンよ」という言葉が繰り返される。
第五曲「昼がすべての悲しみを集めた」は、
苦悩を歌った作品であることが伝わってくる。
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サラステ指揮のカール・ニールセンの交響曲第5番作品50を聴きながら、二俣川から三ツ境まで歩く

2013-09-18 06:38:45 | カール・ニールセンの作品
昨日は二俣川から三ツ境まで往復して歩きました。
いつもの酒屋で夜明け前のひやおろしを買う。
途中聴いたのはニールセンが1921年から、
1922年にかけて作曲した交響曲第5番作品50である。
今回聴いたCDはユッカ=ペッカ・サラステ指揮、
フィンランド放送交響楽団の演奏によるもの。
以前はシュミット盤でこの作品を紹介したが、
ニールセンのすべての交響曲の紹介のしめくくりをこのサラステ盤としたい。
第一楽章は二つの部分からなり、第一部テンポ・ジュストでは、
冒頭から弦楽器がトレモロで、幻想的な感じを醸し出し、
ファゴットそしてホルンやフルートなど管楽器が絡みながら、
北欧ののどかな自然の情景を思わせる旋律を奏していく。
このあたりはサラステ盤の演奏は比較的速い感じがするが、
それが自然な感じに思えるところがいい。
音楽は徐々に緊張感を増すようになっていき、
小太鼓が行進曲風なリズムを叩き、ティンパニの強烈な音が入り、
弦楽器に木管楽器が絡みながら、一層の緊張感を強めていく。
金管楽器や小太鼓は重々しく悲劇的なものを感じさせ、
ヴァイオリンが繰り返す高い音型は悲痛な心を感じさせもする。
それらが静まるとやがて第二部アダージョの部分に入り、
オーボエに導かれ弦楽器が優しい感じの主題を奏でていく。
それまでの悲痛な雰囲気を慰めるかのような旋律である。
ホルンなど金管楽器も入り、壮大さを加えていく。
弦楽器の奏でる旋律に木管楽器が時々絡んでいき、
徐々に現実に戻されるかのような荒々しさが小太鼓によってもたらされ、
金管楽器と打楽器により激しい戦闘の様子が描写されていく。
第二部の旋律はしかしそれを振り払うかのように、
徐々に優勢になっていき、支配的になっていく。
クラリネットが歌うように旋律を繰り返し奏でて、最後静かに終わる。

第二楽章は4つの部分から成り、第一部アレグロは、
力強く堂々とした旋律が金管楽器と弦楽器により奏でられ、
打楽器が荒々しくリズムを叩き、旋律は繰り返され、盛り上がっていく。
弦楽器中心に速い動きをみせ、木管楽器が絡んでいく。
やがて金管楽器も加わり盛り上がりをみせ、
同じ音型を弦楽器が繰り返し、静まったあと第二部プレストに入る。
スケルツォ風の部分にあたるここでは、
弦楽器による悪魔の舞踏を思わせる旋律が繰り返し、フーガ風に展開され、
金管楽器や打楽器も加え、徐々に荒々しくなっていく。
クライマックスを迎えたあとフルートが奏でる旋律が入り、
第三部アンダンテ・ウン・ポーコ・トランクィロに部分に入る。
ここでは第一部の主題から派生した旋律が奏でられていく。
その旋律の優しさは平和を求めるかのようでもある。
フガート風に展開されながら、フルートも引き継いでいく。
第四部アレグロに入り、力強い主題が奏でられる。
この旋律を中心に徐々に激しく、荒々しくなり、
高らかに金管楽器が旋律を奏でて、
最後ティンパニの音とともに力強く終わる。
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オーレ・シュミット指揮のカール・ニールセンの交響曲第3番ニ短調「ひろがりの交響曲」作品27を聴く

2013-09-17 08:06:59 | カール・ニールセンの作品
昨日はウォーキングを休みました。
今回とりげるのはニールセンが1910年から1911年にかけて作曲した、
交響曲第3番ニ短調「ひろがりの交響曲」作品27(FS60)である。
今回聴いたCDはジル・ゴメスのソプラノ、
ブライアン・ライナー・クックのバリトン、
オーレ・シュミット指揮、ロンドン交響楽団の演奏によるもの。
オーレ・シュミット盤は高校生の頃か、大学生の頃に、
レコード店でニールセンの交響曲全集が売っているのをみかけ、
買いたいと思ったものの、あまりにも高いので買えなかったが、
CDの時代になってようやく買いやすい値段になった。
第一楽章アレグロ・エスパンシヴォは、冒頭のユニゾンによる音型は、
1音から2音さらに細かく広がりをみせ、そのあと第一主題が弦楽器により奏でられる。
この勇ましい主題とは対照的に、木管楽器により示される第二主題は牧歌的である。
展開部はこれら主題が変形されてワルツ風に奏でられ、壮大な感じに展開され、
弦楽器が第一主題の断片をピチカートで奏で、
その上を第二主題が奏でられるなどの展開をみせ、
それぞれの主題が再現されたあと、金管楽器と打楽器で盛り上がりをみせ、
フーガ風の展開もみせながら、最後盛り上ったところで終わる。

第二楽章アンダンテ・パストラーレは、ホルンの音に導かれ、
弦楽器がおだやかな旋律をユニゾンで奏でて始まる。
そしてティンパニが響き、フルートやオーボエなど木管楽器が旋律を奏でたあと、
再び弦楽器がユニゾンで旋律を奏でたあと、ハーモニーを付けていき、
管楽器の部分と弦楽器のみの合奏を繰り返したあと、
管弦楽全体の合奏の上でバリトンのヴォカリーズが入り、
やがてソプラノのヴォカリーズも入り、雄大な自然を感じさせる音楽になる。
バリトンとソプラノのヴォカリーズが絡み合ったあと、
管弦楽の部分が続いたあと、再びバリトンとソプラノのヴォカリーズが絡み、
最後は管楽器の響く中、おだやかに終わる。
第三楽章アレグレット・ウン・ポコは、ホルンの響きで始まり、
そのあと木管楽器が民謡風で軽快な旋律を奏でていく。
牧歌的で平和な感じを思わせる音楽で、舞踏風の旋律が繰り返されていく。
弦楽器によるフーガ風の展開や木管楽器の中での旋律の掛け合い、
そして金管楽器と打楽器による盛り上る部分などを経て、
冒頭の民謡風の旋律が再び奏でられて繰り返されたあと、
最後はティンパニが響く中、おだやかに終わる。
第四楽章フィナーレ(アレグロ)は、弦楽器による堂々とした主題で始まる。
フーガ風の展開もみせたあと、木管楽器がもう一つの主題を奏でていく。
主題をさまざまな形で展開していくが、そこに出てくるフレージングや、
フーガ風の展開はまさにニールセンの個性が現されたものである。
北欧の自然を感じさせる魅力にもあふれており、
冒頭の堂々とした主題が弦楽器により再び繰り返され、
金管楽器も加わって、最後はティンパニが響く中で力強く終わる。
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バーンスタイン指揮のカール・ニールセンの交響曲第4番「不滅」作品29(FS76)を聴く

2013-09-15 05:12:06 | カール・ニールセンの作品
昨日はウォーキングを休みました。
今回とりげるのはニールセンが1914年から1916年にかけて、
作曲した交響曲第4番作品29(FS76)である。
今回聴いたCDはレナード・バーンスタイン指揮、
ニューヨーク・フィルハーモニックの演奏によるもの。
高校の時に聴いたのがバーンスタイン盤であった。
最初の部分がアレグロで第一楽章にあたる。
管弦楽全体で激しく力強い主題が奏でられて始まる。
そしてもう一つ対照的で牧歌的な主題が現れ、盛り上っていく。
その後最初の主題の一部の動機をもとに展開されていき、
金管楽器中心に荒々しい感じの音楽となっていき、
もう一つの牧歌的な主題も断片的に顔を出し、
冒頭の力強い主題が再び奏でられて再現部にあたる部分を形成するが、
主題はさらに展開され、盛り上ったあと、弦楽器とティンパニが響き、
次のポコ・アレグレットの部分に入る。
クラリネットなど木管楽器による田園風な旋律が奏でられる。
前の緊張感あふれる部分とは違い、束の間の平和を感じさせ、
室内楽的な雰囲気の中、曲は進行していく。
中間部のファゴットと弦楽器のピチカートによるトリオを経て、
再び冒頭の田園風な旋律が奏でられてクラリネットの音が残って終わる。

第三の部分はポコ・アダージョ・クワジ・アンダンテで、
弦楽器により緊迫した感じの旋律が奏でられて始まる。
悲劇的な雰囲気で、重苦しさがティンパニの音とともに伝わってくる。
フルートなど木管楽器が入り、独奏ヴァイオリンとともに、
今までの重々しい雰囲気を少し変えていき、何かの解決を求める感じだが、
木管楽器が再び何か警鐘を鳴らすかのような音型を繰り返し、
その音型は弦楽器により繰り返し、不安が増幅されていく感じである。
やがて、金管楽器を中心に力強い旋律が奏でられていき、
不屈の精神を表す感じだが、再び音楽は悲劇的な感じになる。
弦楽器の揺れ動く音の上で、オーボエが旋律を奏でた後、
弦楽器による激しく速い動きの部分となり、第四の部分アレグロに入る。
弦楽器が力強く旋律を奏でていき、フーガ風の音楽が展開され、
ティンパニが荒々しくリズムを叩き、狂乱した感じの部分となる。
そして、強い意志を感じさせる力強い旋律が奏でられ、
木管楽器により第三の部分の旋律を使った音型が繰り返されたあと、
ティンパニの音と低弦が奏でる旋律が支配的となり、
荒々しいティンパニのリズムとともに金管楽器が力強く旋律を奏で、
再び弦楽器による速い動きとともに、第一の部分の中の旋律が現れ、
最後はティンパニが響く中、管弦楽全体で盛り上がりをみせて終わる。
第一次世界大戦の中でのデンマークが置かれていた状況の中で、
作曲された作品だけに、メッセージ性の高い音楽である。
そして久しぶりに聴いた録音だが、バーンスタインらしさのみられる演奏である。
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エサ=ペッカ・サロネン指揮のカール・ニールセンの交響曲第1番ト短調作品7(FS16)を聴く

2013-09-14 06:22:30 | カール・ニールセンの作品
昨日はウォーキングを休みました。
今回とりげるのはニールセンが1891年から1892年にかけて、
作曲した交響曲第1番ト短調作品7(FS16)である。
今回聴いたCDはエサ=ペッカ・サロネン指揮、
スウェーデン放送交響楽団の演奏によるもの。
レコードに代わってCDが登場するようになった頃、
その最初の時期に買ったのがこのCDであった。
第一楽章アレグロ・オルゴリオーゾは、ソナタ形式で書かれている。
弦楽器と金管楽器により力強く奏でられる第一主題に始まり、
対照的におだやかで叙情的な第二主題が現れる。
この提示部は繰り返されたあと、展開部に入り第二主題から変形されていく。
金管楽器と弦楽器で第一主題が奏でられて最後は力強く終わる。
エサ=ペッカ・サロネン盤は軽快なテンポで進めていき、なかなかいい。

第二楽章アンダンテは、弦楽器とホルンによりおだやかに始まる。
牧歌的な旋律が奏でられ、北欧的な雰囲気が漂う。
ドラマティックに盛り上ったあと、おだやかになり、最後消え入るように終わる。
第三楽章アレグロ・コモドは、弦楽器により田園的な雰囲気の旋律が奏でられ、
木管楽器も絡みながら進行し、やがてティンパニが加わり盛り上っていく。
この部分が繰り返されたあと中間部のトリオに入り、
ホルンが冒頭に現れた主題の一部を変形した旋律を奏で、
牧歌的な雰囲気をさらに深めていき、冒頭の主題の変形も現れ、
トリオの部分も現れたあと、冒頭の主題が繰り返されて終わる。
第四楽章アレグロ・コン・フォコは、ソナタ形式で書かれている。
弦楽器により力強い第一主題が奏でられて始まり、
対照的なおだやか感じの第二主題が現れる。
提示部は繰り返されたあと展開部に入り、
二つの主題が変形され、第一主題が現れ再現部に入り、
弦楽器と金管楽器・打楽器により盛り上って最後力強く終わる。
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