Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

ブロムシュテットのニールセンの交響曲第2番ロ短調「4つの気質」作品16を聴き、三枚町から西谷まで歩く

2013-09-13 06:24:00 | カール・ニールセンの作品
昨日は三枚町から西谷駅まで歩きました。
途中聴いたのはニールセンが1901年から1902年にかけて作曲した
交響曲第2番ロ短調「4つの気質」作品16(FS29)である。
シュラン島の居酒屋で彼が友人たちとビールを飲んでいた時、
その店の壁にかかっていた絵画にインスピレーションを得たようで、
人間の4つの気質を描いた4部構成の絵をもとにこの作品を作曲したようだ。
今回聴いたCDはヘルベルト・ブロムシュテット指揮、
デンマーク放送交響楽団の演奏によるもの。
ブロムシュテット盤の2つある録音のうちの旧盤にあたる。
第一楽章アレグロ・コレリーコは、「胆汁」の気質を表し、
怒りっぽい人間の気質を音楽で表したソナタ形式による楽章である。
金管楽器と弦楽器により力強く奏でられる第一主題で始まる。
第二主題は北欧的な雰囲気を感じさせる対照的な旋律である。
展開部は第二主題の順から展開されて始まり、
再現部を経て、コーダで終わるところもドラマティックで、
怒りっぽい人間の移り行く感情の起伏の変化を表している。
第二楽章アレグロ・コモド・エ・フレンマティーコは、
ワルツ風のリズムに乗って弦楽器の奏でる主題で始まる。
「冷静な」人間の気質を描いていく楽章である。
主題を繰り返し最後は弦楽器のみが残り、静かに終わる。

第三楽章アンダンテ・マリンコリーコは、
緩徐情楽章で、「メランコリック」な人間の気質を描いていく。
弦楽器によって重々しく奏でられる叙情的な旋律から始まる。
オーボエがその旋律を引き継ぎ、憂鬱な感じを表していく。
弦楽器、金管楽器がそれを引き継いで、その憂鬱な気分がさらに深められていく。
盛り上がりがおさまると再び弦楽器が旋律を引き継ぎ、
ファゴット、オーボエなど木管楽器やホルンも絡み、
徐々にその苦しみが深刻さを増していくような感じである。
気持ちが揺れて迷走を続けるような感じが旋律によって示される。
金管楽器が高らかに旋律を奏でて高揚したあと、
弦楽器が再び旋律を奏で、管楽器も絡んで最後は静かに終わる。
第四楽章アレグロ・サングイネオは、ロンド形式で書かれ、
自己中心的な「多血質の」人間の気質を描いた楽章である。
力強く弦楽器によって奏でられる主題で始まり、
金管楽器がそれを引き継いでいきこれが終わったあと、
もう一つの主題が弦楽器により奏でられていく。
この主題はせわしない感じがして最初の主題とは対照的である。
最初の主題が繰り返されたあとは、
別の旋律が弦楽器中心に、フーガ風に展開され、
そのあとは行進曲風に最初の主題が奏でられ、最後力強く終わる。
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ショーンヴァント指揮のカール・ニールセンの交響曲第6番「素朴な交響曲」を聴く

2013-09-12 06:25:34 | カール・ニールセンの作品
昨日はウォーキングを休みました。
今日からはデンマークの作曲家ニールセンの6つの交響曲について触れる。
今回とりあげるのはニールセンが1924年から1925年にかけて作曲した
交響曲第6番「素朴な交響曲」である。
今回聴いたCDはミハエル・ショーンヴァント指揮、
デンマーク国立放送交響楽団の演奏によるもの。
第一楽章テンポ・ジェストは、ティンパニの音に導かれ、
グロッケンシュピールの音に導かれ、弦楽器と木管楽器の響きで始まる。
第4・第5交響曲とは違い、室内交響曲風で、新古典派的な雰囲気で始まる。
簡素な感じでありながら、それぞれの楽器の絡みは複雑で、
北欧的な魅力にも溢れており、それぞれの楽器が主題をフーガ風に受け継ぎ、
中間部では金管楽器も加わり、やや荒々しい感じにはなる。
再びおだやかな感じになるが、それはティンパニの音で打ち消され、
速い弦楽器の動きでせわしい感じとなり、金管楽器も加わり荒々しくなる。
しかし、最後は弦楽器とグロッケンシュピールの響きで静かに終わる。
第二楽章フモレスク(アレグレット)は、打楽器と木管楽器の響きで始まる。
それぞれが絡みながら、不思議な雰囲気を醸しながら、
民謡風の旋律を使いながら、諧謔的な音楽を、
木管楽器が旋律を引き継ぎ、絡みながら奏でていく。
弦楽器が一切登場せず、透明感のある簡素な響きが続いていく。

第三楽章プロポスタ・セリア(アダージョ)は、
弦楽器の合奏で始まり、それにホルンやフルートが絡んでいく。
しかし、前楽章とは対照的に主導権は弦楽器にあり、
古典派的な楽器編成で旋律をフーガ風に展開し、
最後は弦楽器が残り、静かに終わる。
第四楽章主題と変奏(アレグロ)は、
短い導入部に続き、ファゴットが主題を奏でて、
フルートなど木管楽器がそれを受け継ぎつつ、
その後楽器の編成に変化をつけながら9つの変奏を展開していく。
ワルツ風の第6の変奏では金管楽器などが複雑に絡み、
その後も室内楽的な響きではあるが、複雑に楽器が絡みながらも、
金管楽器のファンファーレが現れ、打楽器が荒々しくリズムを叩き、
弦楽器の速い動きと管楽器が絡んで盛り上ったあと、
最後はファゴットの音が残って終わることなど、
そのユニークさ、斬新な部分はニールセンらしい。
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バーンスタイン指揮のジャン・シベリウスの交響曲第5番変ホ長調作品82を聴く

2013-09-10 05:14:07 | ジャン・シベリウスの作品
昨日はウォーキングを休みました。
今回とりあげるのはシベリウスが1814年から1915年に作曲した
交響曲第5番変ホ長調作品82である。
今回聴いたCDはレナード・バーンスタイン指揮、
ニューヨーク・フィルハモーニックの演奏によるもの。
第一楽章テンポ・クワジ・モデラート-ラルガメント-
アレグロ・モデラート-プレストは、ティンパニの音に導かれ、
ホルンが主題を奏し、木管楽器がそれを受け継いでいく。
やがて、もう一つの主題を木管楽器中心に奏でていく。
そのあとは主題が展開されたあと、金管楽器により盛り上がって、
木管楽器中心に牧歌的な雰囲気が醸し出されたあと、
主題がフガート風に色々と変形されたあと、
金管楽器中心に盛り上って最後力強く終わる。
第二楽章アンダンテ・モッソ-・クワジ・アレグレットは、
ヴィオラとチェロがピチカートで奏する主題に始まる。
この主題は他の楽器に引き継がれて、繰り返されていく。
情熱的な盛り上がりをみせ、ある部分では幻想的な部分を見せつつ、
素朴ではあるが、しみじみとした情感を示して、最後静かに終わる。
第三楽章アレグロ・モルトは、弦楽器による速い動きで始まり、
北欧の自然を感じさせながら、金管楽器の鳴り響く中、
木管楽器が主題を奏でていき、弦楽器の速い動きの中、
主題が繰り返されていき、徐々にはっきりとした形を示していく。
金管楽器を中心に盛り上げていく部分はバーンスタイン盤のいいところだ。
弦楽器が繰り返す和音のもと、最後力強く終わる。
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ヴァンスカ指揮のジャン・シベリウスの交響曲第1番ホ短調作品39を聴く

2013-09-09 06:30:04 | ジャン・シベリウスの作品
昨日はウォーキングを休みました。
今回とりあげるのはシベリウスが1899年に作曲した交響曲第1番ホ短調作品39である。
今回聴いたCDはオスモ・ヴァンスカ指揮、ラハティ交響楽団の演奏によるもの。
第一楽章アンダンテ・マ・ノン・トロッポ-アレグロ・エネルジコは、
ソナタ形式で書かれ、最初ティンパニの音とクラリネットで始まる導入部がある。
哀愁ただよう棒入部が終わると弦楽器が第一主題を奏でていく。
木管楽器が新たな旋律を奏でたあとオーボエを中心に第二主題を奏でていく。
ヴァンスカ盤のこの部分は速い演奏で、即興的な感じではあるが、
しかし、とてもいきいきとしており、展開部も流れるようなテンポで、
両主題を自由に扱っていき、再現部では第一主題が力強く現れる。
ハープの音に導かれ第二主題も現れ、徐々にテンポをあげ、
金管楽器が鳴り響き、颯爽とした感じで終わる。
第二楽章アンダンテ・マ・ノン・トロッポ-レントは、
弦楽器により叙情的な旋律を奏でていくが、
ヴァンスカ盤はここでも軽快なテンポで進めていく。
この旋律を木管楽器が受け継いだあと、
金管楽器も加わっていったん盛り上る。
そのあと静まって弦楽器やホルンが旋律を奏で、
木管楽器も絡んでいくが、幻想的な感じをみせていく。
旋律はさまざまな楽器に引き継がれていき、
ヴァンスカ盤は後半の部分でゆっくりとした部分をみせたりし、
自由にテンポを変えていくが、そこがドラマティックにみせていい。
金管楽器により盛り上がりの部分が過ぎたあと、
弦楽器が冒頭とおなじように旋律を奏でて最後静かに終わる。

第三楽章スケルツォ-アレグロは、チェロのピチカートの上で、
ティンパニ、弦楽器が軽快で素朴な旋律を奏でて始まる。
木管楽器もその旋律を受け継いでいくが、
ヴァンスカ盤の速いテンポについてくる楽器奏者たちの技術もすばらしい。
中間部を経て、再び冒頭の旋律が力強く現れ、盛り上ったところで終わる。
第四楽章クワジ・ウナ・ファンタジア アンダンテ-アレグロ・モルトは
弦楽器と金管楽器により第一楽章の導入部の旋律が奏でられる。
弦楽器がユニゾンで旋律を奏で、やがて木管楽器がからんだあと、
弦楽器が中心となる軽快で力強い旋律と、
叙情的であこがれを思わせるような対照的な2つの主題を奏でていく。
そして、最初の主題をもとに金管楽器も加わり盛り上がりをみせ、
それが終わり静まったあとは、二つ目の主題がゆっくりと奏でられ、
木管楽器も絡んで、金管楽器も加わり徐々に盛り上がりをみせて、
聖歌風の旋律も現れ、全楽器で力強く旋律を奏でたあと、
ティンパニの響く中、最後は静かに終わる。
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ユッカ=ペッカ・サラステ指揮のジャン・シベリウスの交響曲第4番イ短調作品63を聴く

2013-09-08 08:49:31 | ジャン・シベリウスの作品
昨日はウォーキングを休みました。
今回とりあげるのはシベリウスが1910年から、
1911年にかけて作曲した交響曲第4番イ短調作品63である。
今回聴いたCDはユッカ=ペッカ・サラステ指揮、
フィンランド放送交響楽団の演奏によるもの。
サラステ盤には2つあり、スタジオ録音によるもののあとに、
サンクトペテルブルクで行われたライブ盤があり、聴いたのはこちらである。
第一楽章テンポ・モルト・モデラート-クワジ・アダージョは、
低弦による重々しい感じの旋律で始まる。
独奏チェロが歌うようにして哀愁漂う第一主題を奏でる。
この主題は他の楽器に引き継がれていき、
金管楽器のファンファーレ風の旋律に続き、
弦楽器が第二主題を奏でていく。
各主題は様々な楽器の組み合わせにより展開されて、
第二主題が再現されて、コーダで第一主題の動機が現れ、静かに終わる。

第二楽章アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェは、
オーボエが軽快な旋律を奏でて始まるスケルツォ風の楽章である。
弦楽器がそれを受け継ぎ、別の旋律を奏でたあと、
フルートやオーボエが最初の旋律を奏でたあと、
弦楽器と木管楽器でやりとりして静かに終わる。
第三楽章テンポ・ラルゴは、フルートが旋律を奏でて始まり、
クラリネットとフルートで旋律をやりとりし、弦楽器も絡んでいく。
ホルンが奏でた新たな旋律を弦楽器が引き継いでいったあと、
木管楽器により旋律が奏でられ、チェロが別の旋律を奏でていく。
オーボエなど木管楽器群がまた別な旋律を奏でていき、
弦楽器が再び中心となって旋律が奏で、フルートなど木管楽器と絡み合い、
フルート、クラリネット、弦楽器が旋律を受け継ぎ、
最後はコントラバスのピチカートで静かに終わる。
第四楽章アレグロは、弦楽器により旋律が奏でられて始まる。
次に弦楽器と鉄琴により示される旋律はその後も繰り返され、
木管楽器や金管楽器も絡んでいき、チェロが別の旋律を奏でていく。
そして弦楽器がピチカートでやりとりし、木管楽器も絡んでいき、
それまでに現れた旋律をもとに展開されていく。
金管楽器も加わり、壮大な感じが加わり、
そのあと弦楽器中心に旋律が繰り返される中、様々な楽器が絡んでいく。
弦楽器のみの響きが続いたあと、フルートとオーボエが、
さびしく対話するように旋律を奏でていき、
最後弦楽器のみとなり、静かに終わる。
全体的に速いテンポで進めていくサラステ盤であるが、
これはこれでなかなかいい演奏である。
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