夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

源内焼その10  三彩菊花紋様陽刻四方皿

2011-05-24 05:43:56 | 陶磁器
北海道出張より帰宅しました・・。

どうも最近、源内焼きがオークションに登場しなくなってさびしい感じがしていましたが、今回少し小さめのお皿が登場しました。割れていて補修の跡があるので、かなり廉価で入手できました。

源内焼その10  三彩菊花紋様陽刻四方皿
縦165*横165*高さ23 合箱

前にも投稿しましたように、源内焼は江戸時代の作か、明治期の作かでだいぶ評価が違います。勿論、江戸期のものが評価が高くなります。

本作品は五島美術館の「源内焼」という展覧会を開催した時に作成された刊行本にも掲載されていない図柄であり、また割れの補修跡があるためずいぶん安く落札できました。

出来から江戸期であろうと推察されますが断定はできません。



手にしてみて驚いたのは補修のうまさです。おそらく二度、割れていて二度補修しているものと思われます。金継補修と緑釉の共色の補修の二種類が見受けられます。さらに皿の裏の素地の色、褐釉に合わせた色で4種類の色を使っています。そこまで補修して残しておきたかったのでしょう。





源内焼はそれほど珍しく、数が少なく、そして古九谷に勝るとも劣らぬ美しさ、そして独特の柔らかい陶土による儚さがあります。

世の人が柿右衛門、伊万里などと騒ぐ前にこのような作品を評価すべきと思っています。作品の格が違います。



これを後世に伝えようとする意思が十二分に伝わってくる作品です。

さて、楽焼のような陶質なため、汚れが付きやすいので汚く見えますから、いつものように洗浄・・洗うと綺麗な世界が一層広がります。ただし、やみくもに洗わないように・・作品を損なうことがります

下の写真は洗浄後です。






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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
どうみても (のぼう)
2011-05-24 22:14:33
いくら目を凝らしてみても洗浄前と洗浄後は
判別しかねます。
ただし、陶質っぽさは分かるようになりました。
生意気ですが・・・。
何はともあれGOOD LUCK ですよ!!
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洗浄後と洗浄前 (夜噺骨董談義)
2011-05-25 04:34:51
黄色の部分を見ると解りますよ

柔らかい楽焼のような質感ですので、汚れが付きやすいようです。

はい、GOOD LUCKです
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