夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

菊花 寺崎廣業筆 明治33年(1900年)頃

2019-04-22 00:01:00 | 掛け軸
5月の連休前の休みは帰省の準備で大忙し、普通の帰省より趣味の品々の荷物があるので普通より荷物の発送などで忙しくなります。息子には遊びの相手ができないので、息子はその間、作業している小生の脇で動画や録画を見ていることになります。それでは運動不足と言うことで日曜日には家内が息子を連れて駅前のイベントに連れて行ってくれました。小生は車での送迎のみ・・・。



さて本日の作品は、寺崎廣業の作品に中では数少ないきちっと描かれた作品です。

菊花 寺崎廣業筆 明治33年(1900年)頃
絹本水墨着色軸装 軸先象牙 共箱
全体サイズ:横630*縦2020 画サイズ:横410*縦1100

 

分類:明治第3期(二本廣業)時代

この時期の作品のほうが大正時代の作品よりも丁寧に描かれている作品が多いですね。しかしながらこの時期の作品で共箱を添えらえている作品は極端に少ないです。

  

同じ頃の描かれた作品では展覧会に出品された下記の作品が当方にて所蔵しています。

護良親王図 寺崎廣業筆 明治33年(1900年)頃
水墨着色絹本軸装 幡山鑑定箱 布タトウ
全体サイズ:横647*縦2082 画サイズ:横500*縦1147



この作品は昭和24年5月26日に催された「寺崎廣業名作展出品(主催:秋田魁新報社)」に出品された作品です。「秋田魁新報社」は寺崎廣業の出身地の秋田の新聞社です。

落款から上記の作品と同時期に描かれた作品で、寺崎廣業がもっとも制作意欲が盛んであった時期ではないかと推測しています。



挿絵や版画、美人画で名を成したりしながら正統の日本画の道を歩み始めた頃でしょう。



明治末から大正にかけては多作となり、現時点で市場の出回る作品には見るべき作品が極端に少なくなります。



力作ではむろん評価は高いですが、多作の時期の作品は贋作も入り混じり、残念ながらなんとも目の当たられない状況になっているといってもいいでしょう。真作を見定めるためにも本ブログが少しでもお役立てたらと思います。



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