peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

サルスベリ(猿滑)/百日紅(ヒャクジッコウ)

2009年07月30日 | Weblog
一関市東山町のサルスベリ(猿滑)
/百日紅(ヒャクジッコウ) 2009年7月30日





2009年7月30日(木)、一関市東山町長坂字久保&柴宿にある柴宿団地
サルスベリ(猿滑)/百日紅(ヒャクジッコウ)が花を咲かせていました。







サルスベリ(猿滑)/百日紅(ヒャクジッコウ)
ミソハギ科 サルスベリ(ラゲルストロエミア)属
lagerstroemia indica(「ラジェルストレーミア」とも表記する。)
中国南部原産の落葉小高木。日本には江戸時代以前に入ったといわ
れる。高さは3~10mになるというが、庭園では普通5mぐらいに制限
していることが多い。幹は滑らか背、淡褐色の薄い樹皮が剥げ落ちた
跡が白い。葉は互生し、長さ3~8cmの倒卵状楕円形で全縁。

7~9月、枝先の円錐花序に直径3~4cmの花を多数つける。花はフリル
が入った花弁が5~6あり、基部は急に細くなる。雄しべは多数、うち
6本は長い。雌しべは1個。萼は6裂する。花色は淡紅、紅、紅紫、白な
ど様々ある。果は直径約7mmの球形。

最近の品種には、ピンク色花弁に白覆輪が入るユニークなペパーミント
・レース cv.Peppermint Lace
(「大虹」「夏祭り」)や
バリエガタ cv.Variegataがある。
庭木にされるが、街路樹にも利用されている。

アメリカの育種でウドンコ病に強い品種や鉢、花壇植えに向く一才サル
スベリ
と呼ばれる矮性品種もあり、スーパーソニック cv.Supersonic
が知られる。

和名は、薄い樹皮が剥げ落ちやすく、サル(猿)でも滑るほど幹が
ツルツルしていることによる。別名の百日紅(ヒャクジッコウ)は、花期
が7~9月と長いことによる。
(「百日紅」をサルスベリと読むこともある。)
[栽培]繁殖は挿木。[花期]夏。

サルスベリ(ラゲルストロエミア)属 Lagerstroemia
アキア、オーストラリアの熱帯に53種が分布する。常緑低木、高木
だが寒地では落葉する。葉は単葉で、長楕円形、楕円形、葉縁に欠刻
はなく、やや波状。円錐花序は頂生または腋生。直立、ピラミッド状
になる。花弁は6以上、爪がある。雄しべは多数。
日本で栽培できる種類はサルスベリやシマサルスベリ(島百日紅)
L.subcostata
があるが、後者は珍しい。
[山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑 園芸植物」ほか]

ヤマユリ(山百合)

2009年07月30日 | Weblog
一関市東山町のヤマユリ(山百合)
 2009年7月20日







2009年7月20日(月)、一関市東山町長坂字柴宿に属する県道289号線
(柴宿横沢線)沿いの山際でヤマユリ(山百合)が数多く花を咲かせていました。








ヤマユリ(山百合)ユリ科 ユリ(リリアム)属
Lillium auratum
山地や丘陵の林の縁や傾斜地などに生える多年草で、本州のみに自
する日本特産の大型のユリ。東北、関東、東海地方で自生密度が高
いユリで、分布の西限に当たる近畿地方では、紀伊半島北部の山間
地を中心に限られた地域に分布している。疎林、林縁や伐採地など
日当たりの良い斜面によく育った株が見られる。

白地に黄色の筋が入り、赤褐色の斑点のある、花径が25cmにもなる
大きな花を7月頃に咲かせ、5~6輪着けた成株では1.5m以上の草丈
になる。
野生のユリでは、変種のサクユリvar.platyphyllum:(ヤマユリ
よりも花弁が厚く、葉も厚みがあって質感の高い豪華なユリ。伊豆の
利島で選抜された「シントシマ」という品種が、同島で栽培されてい
る。)とともに最も豪華な花を咲かせ、開花の時期には周辺に強い芳
香を放つ。

葉は披針形から長卵形で、長さ15~18cm、幅2~5cmほどになる。球
根は黄色味を帯びた白色で、苦味がなく食用になる。

地理的変異と個体変異が大きく、赤い筋の入るものやその濃淡の違
い、斑点にも強弱がある。変異としては、東北地方に葉の幅の広い
ヒロハヤマユリが知られ、花色変異として、自生地で稀に見い出される。
紅筋var.rubrovittatum:開花した時は鮮やかな紅赤だが、2、
3日目には茶褐色に褪色する。10年に1回位の頻度で、自生地で見つけ
られる。
口紅var.pctum:紅の濃淡は個体差が大きく、赤味がかった株がかなりの
頻度で見かけられる。
白星var.virginale:ヤマユリ特有の斑点が乳白色で目立たない美しい
変種などがある。
神奈川県の海岸に近い地方には特に開花時期の早い系統が分布している。

球根栽培は難しく、現在供給される球根の数量はごく限られたもの
である。
[栃の葉書房発行「ゆりを楽しむ」(監修:竹田 義)ほか]