サイカチの豆果:大きくて捩れているのでよく目立つ。昔はサヤ(莢)を石鹸の代用にした。種子は薬用。
2010年11月7日(日)、一関市博物館主催の「大人の調べ学習~気仙沼街道を行く」の実地調査が行われたので、妻と共に参加しました。今回は一関市室根町の室根東小学校(旧浜横沢村)から旧街道を歩いたりバスに乗ったりして気仙沼を目指します。
(上)旧道は大川に沿って走っている。木々の間から水が流れているのが見える。</p>
(上)現在の「気仙沼街道」(国道284号線)が、旧道の上を走っている。この道を歩いて現在の気仙沼街道に合流する所に「落合小学校入口」の看板があった。
サイカチ(皂莢) マメ科 サイカチ属 Gleditsia japonica
山野に生える落葉高木で、高さ約15mになる。河原や水辺に多いが、植えられているものもある。幹や枝には大きなトゲ(刺)があり、刺は枝分かれしている。葉は1~2回偶数羽状複葉で、葉軸には短い軟毛がある。小葉は長さ2~4㎝の長楕円形で、6~12対ある。
6月頃、若葉の間から総状花序を出し、淡黄緑色の小さな花が穂になって咲く。花弁は4個。同じ株に雄花、雌花、両性花がつく。雄しべは8個。雌しべは1個。
豆果は長さ20~30㎝もあり、捩れている。昔はサヤ(莢)を石鹸の代用にした。種子は薬用。若葉は食用になる。用途:庭木、器具材。分布:本州(中部地方以西院)四国、九州、朝鮮、中国。[山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑3・秋の花」&同「山渓カラー名鑑・日本の樹木」より]
サイカチ:サイカチの名は、去痰剤として処方される種子の漢方薬名である「皂角子(そうかくし)」、あるいは古名の「西海子(さいかいし)」から転じたという。豆果(とうか)のさやは薬用のほか、石鹸の代用となり、とげも利尿剤、解熱剤などに利用されている。木材は建築、家具などに使われる。
サイカチ Gleditsia japonicaは高さ20m、直径1m以上に達する落葉高木。幹には枝の変化した10㎝ほどの大型のとげがある。葉は1~2回羽状(うじょう)複葉、小葉は各羽片(うへん)に12~24枚あり、狭卵形または楕円形で、長さ1.5~5㎝。花は5~6月に咲き、長さ10~15㎝の総状花序に、雄花(おばな)、雌花(めばな)または両性花が密に集まる。花弁は4枚、黄緑色で楕円形、長さ約4㎜。豆果は偏平で広線形だが、捩れる。長さ20~30㎝で、濃紫色に熟し、10~25個の種子を入れる。種子は黒褐色、偏平な広楕円形で、長さ約1㎝。本州、四国、九州の水辺によく生育し、朝鮮半島と中国にも分布する。
トウサイカチ G.sinensisは中国に分布し、小葉は10~12枚で、豆果が捩れない。サイカチの漢名とされている「皂莢(そうきょう)」は本来は本種を指す。
サイカチ属は世界に約14種があり、主にインド、東南アジア、東アジアに分布し、北アメリカ東部に2~3種、南アメリカ南部に1種、カスピ海周辺に1種が知られる。[朝日新聞社発行「週刊 朝日百科 植物の世界 50 ( 東北大学理学部教授・大橋広好)]より]
http://blog.goo.ne.jp/pea2005/e/fc52c71023a26bdb8a1473d5ede746c0[peaの植物図鑑:サイカチの巨木と豆果]
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