ランシモ

ランニングからツチノコカメラや時事まで興味あるすべて

夜行*読書

2020-04-14 20:13:55 | 本と雑誌

夜行、森見登美彦著

短編小説のように5章に分かれているけど、全体では繋がっています。

1:尾道

2:奥飛騨

3:津軽

4:天竜峡

5:鞍馬

章が5つに分かれているが、いづれも夜行列車で話が始まる。

でも「乗り鉄」の話じゃありません。

鉄マニでもありません。

昔、昭和の頃が全盛だった夜行寝台を思い浮かべればよい。その寝台列車の話でもなく、夜行列車に乗っていくイメージだけを話のきっかけにしている。

ファンタジーで奇怪小説でもあり、先日読んだ「かなたの子」角田光代ともずいぶん違う。サスペンスでもない、空想奇怪ファンタジー小説なんでしょう。

角田光代の「かなたの子」は主人公の身の回りの話で、話のエリア(土地)が動かなかった。土地、地域、家族に根差した不気味な空想ファンタジーだった。

「夜行」は5人の友人を語り部にしているが、自分は客観的な第三者においているが、、、実は最後の章で大どんでん返しがある。

友人の話がひとつひとつ章になっている。

その章で語られるのが「夜行」にまつわる話で、その友人たちが各地で奇妙な出来事に出くわす。最初の章で一人の女性が行方不明になり、自分と友人たちは「版画家の夜行48作」にある尾道や奥飛騨・・・で出会った不思議な出来事を話した。

行方不明の女性を探して、ようやく最後の章で、行方不明になった鞍馬で判明した驚愕の、、、事実(現実は人の数だけある)がわかった。

もしかして、行方不明になったのは私だったのか。だったら今までのことは夢だったのか?彼らのほうが現実だったのか、私が生きていたのが現実なのか、もしかして現実はいくつもあるんじゃないか、、、。

行方不明になった女性を追い求めていたが、10年後に電話で連絡が付いたら、自分のほうが10年間行方不明になっていた。どっちが事実なんだ!?

自分が知っていた「夜行48作」が京都の画廊には無くなっていて、「曙光48作」と言うのが掲げられていた。新たに出会った世界では「曙光48作」は名作だが、「夜行」は幻の作とされていた。それは逆じゃないかー自分の今までの世界とは、、、。「夜行48作」は力作で、それと対になるはずの「曙光」は誰も目にしていなかったはず。それが反対になっている、、、。

自分は夜行の世界に入ってしまっていて、曙光の世界でも同じような現実が時を刻んでいた、、、。10年後に鞍馬で2つの現実が合体したのか?

頭の中が若干混乱するけど、面白い筋書きです。

話が各地に飛ぶのが「男の作家」なんだなーて今更ながら感じました。

男は旅人なんです。

古本だったのに、著者サイン入りのPOSTCARDがついていた。

「曙光」はあけぼの、サンライズを意味していて、JRで現存する夜行寝台列車が、サンライズ出雲とサンライズ瀬戸の2本だけです。夜行列車の旅はいつも違う世界への旅立ちだった記憶があります。学生の頃、北海道の旭川から網走方面へ夜行の普通寝台列車に乗ったことがある。普通列車の寝台車両だったが、急行などに使われているのと同じ車両だった。ただ各駅停車で駅に止っている時間がえらく長かった。ゆっくりゆっくり目的地に向かう。それをけん引するのが蒸気機関車だった。北海道では蒸気機関車が当たり前のように走り回っていた。吹雪の網走の線路を走る蒸気機関車は情緒があった!

本書は2016年に単行本化されて、昨年2019年に加筆改稿されて文庫本になったものです。面白い作家が出てきました。発想と言い構成力と言い、作家さんはすごいなー

陽気なギャングは3つ数えろ 井坂幸太郎 明るく陽気なギャングシリーズ

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/390f44a4704683665229dbf0915e35fa

氷点、三浦綾子著 北海道を舞台にした私小説

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/8aadcbe1130b26dccfac02e258cfbe2f

ハリーポッター賢者の石 JKローリング著

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/86f85de96cb9d765f04d7c99f859549d

文庫X、犯人はそこにいる 清水潔箸 記者さんが追った犯罪の実録記事 迫力満点です

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/82468b4a3f86892b534aa2650f927822

夜行 森見登美彦著 不思議な短編小説です

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/b81956f461db85b1a38b291d01442d34

かなたの子 角田光世箸 おどろおどろした、女性独特なブツブツした感性です

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/3f9d0f6466a4fecfa0fa4d205964927d

ローカルバスの終点へ 宮脇俊三著 ローカルバスの100kmを越える旅です

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/ed917733ec15d51ecd5f9a52d1904a51

神秘な国ネパール Dマーフィー著、1960年代のカトマンズあたりの話

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/b275d13e8a32d2c39b5f0945880d5f8a

君たちはどう生きるか 吉野源三郎著、80年前に書かれた名著で、今でも十分に通用します

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/a9da8128f4acc043d1d53ffbe1f3dd02

紀の川、有吉佐和子 女3代にわたるお話、親子供は反発しあっても、思いが繋がっていく

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/42e8223a65d0f2a5ba642c51139f88a8

日の名残り カズオ・イシグロ  英国愛をユーモアで語る ブッカー賞受賞作!

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/25998571461c070cee36d328258a1c7d

イザベラバードの日本紀行㊤ 1880年代にイギリス人女流冒険家さんの1人旅 

http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/9c4b8150096cccbbba33fbc2711c3c2e

イザベラバードの日本紀行㊦ 1880年代に1人で北海道に渡る 

http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/119fb8e45d2c7563144f348f6c65d6bb

イザベラバードの中国奥地紀行㊤ 1880年代、ちょうど日清戦争が終わった頃です

http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/7c1d52aa204ccb6975824f020bdcc504

イザベラバードの中国奥地紀行㊦

http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/96ac13d80f8fb7067ac229984ae53ce1

イザベラバードの朝鮮紀行 日本、中国、ロシアに挟まれた朝鮮、今も昔も変わらない

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/5f2f1b42636aa986b44cb7594e14d909

ホテルローヤル 桜木紫乃 個人商店のような自分の境遇が、身につまされる

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/7336ab8978fa67681d133f096c2f2390

すばらしい新世界 バックスリー 1932年に発行された破壊的懐疑主義空想物語

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/24ecbe9335f0cce6345980ca1d2c1ad7

わたしを離さないで カズオ・イシグロ 2017年ノーベル文学賞を受賞 代表作でしょう

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/5f171addb3dc788c75939e82d34be018

夜と霧 ヴィクトールEフランクル 第二次世界大戦時のアウシュビッツでの生活

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/88d701444d03e880344237c875562569

憑神 浅田次郎 貧乏神、疫病神、死神が次々にやってくる、ファンタジー小説

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/9a8f3bea2f8fc5bcdd0be1bb111859ae

漂流教室 楳図かずお 極限状態に設定した世界での人の本性を描く

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/b9d8b6217b3a0cce2bc26ad9c2417a8d

風の影 カルロス・ルイス・サフォン 舞台は第二次世界大戦直前のスペイン、フランコ政権時

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/544e11da177f9b40b4d6598b3e0ab434

容疑者Xの献身 東野圭吾 大学時代の天才が時を経て再会、数学者の犯罪を物理学者が解く

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天使と悪魔 ダンブラウン この後書かれた、ダ・ヴィンチ・コードが世界的ベストセラーに

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/096cf2b75dac6343a24b8817b6eca9c4

イリュージョン リチャード・バック かもめのジョナサンで知られている作家

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注文の多い料理店 宮沢賢治 9つの短編小説 メルヘンと思いきや、結構残酷です

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/13a6cb97ac223df13f691ab46c8510b6

椅子が怖い 夏樹静子 作家さん自身の腰痛闘病記

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シドニーへ彼女たちの42195m   高橋尚子、山口、市橋、弘山、小幡たちのドキュメント

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陰獣、孤島の鬼 江戸川乱歩 登場人物が奇形や変人ばかり

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/410303ba722ed3d9e0893b5b44f769b1

赤い月 なかにし礼 満州で日本が何をやったか、、、自叙伝でしょう

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/229d752a2eae9ba818b79223e1ed0303

カッパが歩いたインド 妹尾河童 イラストで描いたインドです 素晴らしく緻密で面白い

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ワイルドソウル 垣根涼介 ブラジル移民の実態

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https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/80b97f362098db5f1d5defb8e53f947c

悪魔の飽食、野生の証明 森村誠一 731舞台の話と、東北を舞台にした殺人事件

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/08311ea3ca800cd82ddc4f2eac13a2b0

もの食う人びと 辺見庸 食らい、語らい、鮮やかに紡いだ、世紀末の食の黙示録

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/d49f76c0fc8bf08a643676f2ef03733a 

 

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雑穀入り全粒粉パンを焼く

2020-04-14 13:33:50 | 食・レシピ

外出自粛なので惰眠、読書、筋トレ、パン焼きの毎日です。

本は5冊読み終わったが、どれもこれも大作で批評などにいたらない。頭を休めてから書きます。

それで、パン焼き。

市販の酵母で焼きました。

天然酵母を起こすのは難しい。

ブツブツが多いのは雑穀を入れたから。

30c㎡背景板を作って撮りました。

板の裏表を白とアイボリーで塗り分けています。

白が良いときとアイボリーが良いときがありますので、裏表で使い分けできるのです。

何もぬっていない木目板もあります。

木っ端(コッパ)が余ったときに作ったものです。

歯にガリガリ来て歯ごたえがあるパンです。

パンはつくづく水分量が全てなんだと思います。

むろん、新鮮な小麦と良い酵母、水分量、温度と発酵時間、すべてがうまくいかなきゃ良いパンは焼けない。

でも、材料が良かったら、見た目は悪くても美味しいパンはあります。

それで今朝はチーズをのせてトーストです。

これくらい、こんがり焦げ目ができるくらいが大好きです。

う~~~む、うまい!

写真は窓辺で自然光で撮りました。

これが何もしないでもキレイなんだなーーー。

NikonD5300に18-55、Aオートです。

うちのスタジオでも自然光のスペースは大人気です。30年前に建てたときは、自然光をわざわざ遮光して、ライトで撮る方が多かった。「なんで自然光が入るの」と文句を言う方が多かった。最近ではそれが大逆転して、皆さん自然光、自然光とうるさい。ライティングして撮れと思うんですが、、、。でもね―太陽は予約できないのです。晴れたり曇ったり雨になったり、、、さまざまであてにならないこと、、、。でも最近はデジタルになったので、薄暗くなっても自然光で撮影される方が多い。見ていてダイジョーブかというくらい真っ暗な中で撮影されている。

私はアウトドアー派なんで、閉ざされたスタジオは苦手です、、、。

前日の夜にパンが焼きあがったので撮ったが、室内灯のLED(演色性の良いのもあります)の発色がひどいなんてもんじゃなかった。必要な光の波長が抜けているんですね。

これじゃ美味しそうに見えない。

白黒にしたほうがいいかも。

いくら補正しても色が出ない。

自称「補正のプロ」ですがお手上げです。

LEDには無い波長があることがあり、補正不可能になることが多い。

タングステン=電灯光と似た色ですが、波長を分析すると大違い。

 

手作りマーマレイドをのせて食べるとう~~~ま~~~だったが、あがり悪い! 

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