先の日記で紹介いたしました、ベートーヴェンの最後のソナタ
《op.111》の「左右の手の交差する奏法」を超える(!?)
とんでもない箇所は、
モーツァルト《ピアノソナタ14番c-moll K.457》に見つかりました。
それは、III楽章の「終結部」とでも形容できる箇所、第92小節からと、
曲の最後となる291小節からです。
右手が伴奏を受け持ち、その音型は小節を追う毎に
オクタ . . . 本文を読む
すっかり連載のようになってしまいましたが、
モーツァルト・ベートーヴェン考は、一応、
これにて一区切りの予定です。(・・・ネタ切れ!?)
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ベートーヴェン、最後のピアノソナタ
《ソナタ32番c-moll(ハ短調)op.111》I楽章
第2テーマちょっと前あたりの提示部では第48小節、
再現部では第114小節になりますが、この箇所の
「右手の大跳躍」
には、弾くたびにい . . . 本文を読む
昨日に引き続き、
具体的にベートーヴェンとモーツァルトのピアノ曲における
共通点を挙げてみたいと思います。
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故ピアニスト園田高弘先生が
ご自身のHPで書いていらっしゃった興味深い記事がありまして、
それによると、
「ベートーヴェン《ピアノソナタ 12番 op.26“葬送”》は
モーツァルト《ピアノソナタ 11番 K.331“トルコ行進曲付”》 を
明らかにそれをお . . . 本文を読む
↑モーツァルト《ピアノソナタ15番》
↑ベートーヴェン《ピアノソナタ2番》
さて、
先日の日記に続き、
具体的なピアノ曲において、
ベートーヴェンがモーツァルトの影響を受けている、
あるいは真似をしている(よくいえば、手法を取り入れている!?)
と思われる箇所をご紹介してみようと、試みます。
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上の写真を見ていただければ分かると思うのですが、
●左の . . . 本文を読む
前回の日記にて、
ハイドンのアイディアがベートーヴェンに与えたであろう
ひとつの例を書きましたが、
今回は、
ウィーン古典派三羽烏の残る一人、
モーツァルトとベートーヴェンの共通点について
いくつか書いてみようかと思います。
ところで、
ベートーヴェン曰く、「自分はモーツァルトの最大の尊敬者の一人であり、
また生涯そうであり続けるであろう」という言葉があ . . . 本文を読む
日本の大学でも、今は試験期間の真っ最中でしょうか!?
こちらドイツにおいても、7月はゼメスターの終わる月、
学生達がわたわたと、額に脂汗を浮かせて!?必死に
試験に追われる時期のようです。自分もそんな一人・・・(自爆)
音楽史の試験の準備をしながら、さらなる発見の連続です。
なんとも勉強のやり甲斐があるものです。
(日記のネタも増えていきそう!?)
そんなひとつ . . . 本文を読む
ベートーヴェン《ソナタ31番op.110》、
先ほど夏休み突入記念を兼ねて!?ざっとこの音楽を愉しんでみまして、
ん~・・・やはりいいなぁ・・・!!と思ったまでを書いてみたいと思います。
ベートーヴェンにとっての、最後から2番目となるこのソナタは、
●前作の《ソナタ30番op.109》、
●最大にして最長のピアノソナタ《ソナタ29番op.106“ハンマークラヴィア”》
●その前作とな . . . 本文を読む