芸術なり、物事をすすめるうちにおいて、
自身のうちにひそむ「魂」の
燃え盛る炎を体感することはないでしょうか?
「胸が熱くなる」とか、
他にも、色々な表現があると思います。
一方、
「思うがままを表現に結び付けても
それがいい物に結びつくわけではない」
という冷静な意見が立ちはだかることがあります。
自分勝手・好き勝手・思うがまま・自由奔放
これでは、形を成さないというのです。
いわば . . . 本文を読む
前回の記事にて、ブラームスの晩年の作品
《Cl.ソナタ 変ホ長調Es-Dur op.120-2》に
ベートーヴェンの影響を多分に見られるよう書きましたが、
さらに、
そんなひとつの例をご紹介したく思います。
ブラームスの《ソナタ》III楽章の最後のほう、
先日の記事で書きました「奇跡」のような瞬間と思われる
「3度の下降音型」のあたりは、
変奏曲形式であるこの楽章が、
冒頭のテーマから離れて自 . . . 本文を読む
ブラームス後期の作、
《クラリネット・ソナタ 変ホ長調 op.120-2》を譜読みしているのですが、
読み進むにつれて、「やはり」
ブラームスが、彼が目指したベートーヴェンが
生涯をかけて目指したものだったという軌跡を
見ることが出来るような気がしました。
いや、この頃(後期)のブラームスにとっては、
もはや「ベートーヴェンの後継者かどうか」ということは
大事な問題ではなかったしょう。すでにブ . . . 本文を読む
深みのある人の書く面白い文章は、
読んでいると、ふつふつと想像力を掻き立たたせられます。
こんな文章を目にしました。
ロマン・ロラン著『ベートーヴェン研究 II 復活の歌』(吉田秀和訳)より
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――「彼は、愛すべき唇と話しかけるような美しい眼に恵まれており、その両眼からは、どんな瞬間にも、次々と急速に継起する彼の印象と思想が反映し . . . 本文を読む
歌曲《さくら横町》二つ目の中間部「C」は、
もっとすごいことになってゆきます ↓
「その後どう」
「しばらくねぇ」
「と言った」
「って始まらないと心得て」
・・・・
まどろっこしいまでに区切られた音楽は、
ここでの解釈上バラバラにした訳ではなく、
あくまでも音楽がそうなっているとご理解ください。
その証拠に、
それぞれのフレーズ・言葉は、
それぞれに長 . . . 本文を読む
歌曲《さくら横町》
二つ目の中間部、
曲全体を「ABACA」とするならば、
ここは「C」部、これがまた魅力的な音楽の連続です。
↓
細かく見ていきますと、↓
・・・出ました、再び【3小節】・・・
3小節目に
●「poro rit.」そして
●上段には(V)という、歌い手のブレス(息継ぎ)の指示もあることから、
「会い見るの時はなかろう」
という歌詞が、3小節でまとめられていることは明白 . . . 本文を読む