2006年ももう残りわずかですね。
こんな年末の時期に、音楽について蘊蓄するのもナンセンスと
感じるのですが、しかし、書きかけの記事を
お蔵入りしてしまうのもなんとも、そして
来年からの新たなスタートをふんぎるためにも、ひとつ
音楽日記を更新させていただき、私なりの2006年の締めを
させていただきたく思います。「モーツァルト」でもって!!
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先日の記事で、
モーツァルトMozar . . . 本文を読む
作曲家ラヴェルが自身の作品を弾いている、
そんな録音があることをご存知ですか?
作曲家自身の曲を、作曲家自身が演奏する、
非常に興味深いものです。
そんな残された録音のひとつ、
《亡き王女のためのパヴァーヌPavane pour une enfante defante》を
ラヴェル自身が演奏しているものがあります。
この録音から、
今の自分が思い描いているこの曲《Pavane》に至る
大 . . . 本文を読む
先の記事を書く上で
久々に世阿弥著『花伝書』の一部を紐解いてみて、
クラシック音楽を演奏する人にとってもなかなか興味深く
応用できそうな箇所を見つけたのを、ご紹介したく思います。
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ただ、幽玄にせんとばかり心得て、ものまねおろそかなれば、
それに似ず。似ぬをば知らで、幽玄にするぞと思う心、これ弱きなり。
されば、優女、美男などのものまね . . . 本文を読む
日本の伝統的文化「能」において、
「幽玄」という言葉がよく使われるようです。
幽玄とは、世阿弥著『花伝書』から一部取り出しますと、
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たとへば、人においては、女御・更衣、または優女・好色・美男、
草木には花のたぐひ。か様の数々は、その形、幽玄のものなり
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だそうです。
自分は . . . 本文を読む
2006年も残り少なくなってまいりました。
今年はモーツァルト生誕250年ということで
世界中がモーツァルト・イヤーで沸いたことでしょう。
先日、友人に誘われ小さなドイツの地元の演奏会へ出かけ、
小さな教会でのほのぼのとした雰囲気がとても心地よいものでした。
プログラムがオール・モーツァルトのコンサートだったのですが、
そんな中の一曲、モーツァルト後期のソナタ、
《ピアノソナタ c-mo . . . 本文を読む
ドイツの聴衆を前に演奏をする時、
演奏する曲目によっては、前々から微妙な違和感を
覚えることがあったのです。
そう、
「フランス物」を演奏したときの感触が、
いまいち、ピンと来ないのです・・・。
もちろん、自分の力不足ということも
重々考慮の対象に入れなければなりませんが、
それにしても、なんというか・・・
ドイツ物を演奏したときに比べると、なんとも微妙な
しっくりこない気持ちを感じるのです。 . . . 本文を読む