ずっと以前から、
ベートーヴェンの最後のピアノソナタ
《ソナタ第32番 c-mollハ短調 op.111》に関して、
さまざまな想像・ファンタジーを巡らせていました。
それは、
「神の出現」であったり、
「天空への昇天」であったり・・・
こうした想像は、
全て、《ソナタop.111》を音楽として検証し、
その音たちを追うことで立ち現れた世界であったのですが、
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「4」という数字は、日本語では
時に敬遠されるものです。言うまでもなく、
これは「死」という言葉と
韻が同じだから・・・
今、ふと、
ベートーヴェン最後のピアノソナタ《op.111》の終楽章を弾きながら、
この音楽のテンポを確かめるよう、
メトロノームを使って弾いてみたところ・・・
テンポ=44
という速度がちょうどいいように感じました。
この音楽は、昇天の音楽でしょう。
すなわ . . . 本文を読む
ベートーヴェン最後のピアノソナタ
《ピアノソナタ32番c-moll作品111》の終わりは、
簡素ながらも(であるからこそ!?)
すさまじい緊張感を有しています。
評論家の吉田秀和氏も、どこかの記事で「この後に続く音楽は無い」
ようなことを書いていらしたようにも記憶しています。
20世紀のドイツ音楽の代表的ピアニスト、ケンプが
この曲を演奏したコンサートを聴いた人の話によれば、
演奏が終わり、ケ . . . 本文を読む
ベートーヴェン最後のピアノソナタ
《ピアノソナタ32番op.111》のII楽章について
前回書きましたが、そこでも少々触れました
テンポのことで、今回は引き続き書いてみたいと思います。
《ピアノソナタ32番op.111》II楽章、
冒頭の書かれているベートーヴェンの手による指示は、
「Adagio molto semplice e cantabile」
とあります。
問題となりますのは、こ . . . 本文を読む
ベートーヴェンの最後のピアノソナタ
《32番op.111》は、「天上の音楽」と表現されることも
あるようで、今の自分にはこの音楽は人間の最期の姿を
彷彿させるようにも思われるのです。
II楽章は“Arietta”という表題が
ベートーヴェン自身によって付けられています。思えば、
奇妙な名前です・・・
“Aria”ではなく“Arietta”
テンポ指示はベートーヴェン自身の手により、
「 . . . 本文を読む
ベートーヴェン最後の《ソナタ32番op.111》II楽章“Arietta”と
ショパン《幻想ポロネーズop.61》のアイディアの相似について
先日に書きました。
では、
この記事の題名にもあるベートーヴェン最後から二番目のソナタ
《ソナタ31番op.110》の影響は、《幻想ポロネーズ》のどこに見られるのでしょう?
今の自分が思うに、両者の曲の終わり方に、
似たようなアイディアを望むことができ . . . 本文を読む
ベートーヴェンの最後のソナタ《op.111》
そしてショパン後期の作《幻想ポロネーズ》
この両者が「ただごとならぬ」音楽であることを、
我々は人間として感じずにはいられないであろう
ということを先日は書いてみようと試みました。
ここではもうひとつ、
今の自分に考えられる限りのこの「ただごとならぬ」
両作曲家、両作品に共通する音楽の姿を
文章に表すことが出来るかどうか、
さらに試みてみようと思い . . . 本文を読む