シェイクスピア著『ハムレット』より
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このせりふは
僕が演って見せたように、
自然な口調ですらすらと言って貰いたい。
大きな口をあけてわめくくらいなら、
むしろひろめ屋にやらせた方がましだもの。
そして、大げさにこんな工合に空を切らないで、
万事上品にやり給え。
感情が激流となり、暴風(あらし)となり、旋風(つむじかぜ)を巻起す場合こそ、
格 . . . 本文を読む
ブラームス作曲《ワルツ op.39-15 変イ長調》
うつくしい、有名なワルツ。
楽譜をのぞいてみますと、
ワルツのリズムを刻む左手の和音は、
基本的には「和音をアルペジオ(=バラして)」弾くよう指示されています。
(それぞれの和音の左側に書かれている波線がその指示)
ところが、よくよく見ると、3小節目の3拍目には・・・!?
・・・この波線がありません・・・
そして直後の4小節目から . . . 本文を読む
最近、
シェイクスピアの戯曲『ハムレット』を読み進めています。
物語性ももちろんなのですが、
なんだか何よりも面白い、と思わせるのは、
役者の台詞の端々に散りばめられている
「普遍性」を思わせる言葉の数々なのではないだろうか、
と思いました。
そういえば、
これはゲーテの『ファウスト』を読んでいた時にも
同じように思えたことがあったのを
今、ふと思い出しました。
数百年の歳月を経て今日 . . . 本文を読む
シェイクスピア著『ハムレット』より
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ハムレット
(侍従長に向かって、役者達のことを)
「いや、おい、
ぜひとも相当以上にもてなしてくれ給え。
人をその人相当に待遇したら、
むちをまぬがれる者は
だれもいないじゃないか?
こちらの身分相当に、
あれどもをもてなしなさい。
相手が相当しなければしないだけ、
こちらの親切が一層力を増すというもの。
さ、案内 . . . 本文を読む
「ピアノの詩人」
とも呼ばれる19世紀のクラシック音楽作曲家
F.F.ショパンは、
誰もが認める天才作曲家と言ってよいでしょう。
そのショパンという人間は、
ポーランドというひとつの東欧の国に生まれ育ちました。
ポーランドという国を愛し、
20歳を過ぎて、その後
生涯祖国へ戻ることは一度も無かったといえど、
常に、不遇の境遇にあった(←ロシアに侵略されていた)祖国ポーランドのことを
思い . . . 本文を読む
芸術家のレヴェルとは、
いかに普遍性に
「高く」あるいは「深く」そして「広く」
根差しているか、
にあるのではないかと思いました。
それぞれの次元「高さ」「深さ」「広さ」において
定規が当てられるとするならば、
それが千差万葉の芸術家のタイプが有り得ることを
示してくれることとなりましょうか。
これが個性とも呼ばれるところ?
あるいは、その中にも
共通の普遍性があったり?
. . . 本文を読む
ものごと、「基本が大事」とよく言われますが、
まさにその通りの事象がひとつ、
クラシック音楽において思い当たりました。
和音は、
基本的には、大きく分けて二種類
「長調(Dur,major)」と「短調(moll,minor)」があります。
長調は、
明るい感じがします。
短調は、
暗い感じがします。
とりあえず、まずは
「そんな感じがする」でいいのだと思うのです。
そう感じ . . . 本文を読む
うちにも、
何人かの方々がピアノの・音楽の「レッスン」に
いらして下さいます。
ピアノに限らず、
他の楽器や歌など、ピアノが入るアンサンブルとしてご一緒するケースもあり、
よって「音楽のレッスン」となるわけですが・・・
いずれにせよ、
僕のところへ来て下さる皆様は多分ご存知の通り、
あまり僕は「レッスン」という言葉を
使いたくありません・・・
なぜなのだろう・・・その理由が、
今、ひと . . . 本文を読む
世阿弥『風姿花伝(花伝書)』を久々に開いてみて・・・
冒頭の「序」からすでに、ガツンと!?身を引き締められるような気持ちにさせられました・・・
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古きを学び、
新しきを賞するなかにも、
全く風流をよこしまにすることなかれ。
ただことばいやしからずして、
すがた幽玄ならんを、
うけたる達人とは申すべきか。
まづこの道にいたらんと思はんものは、
. . . 本文を読む
七月六日、朝――
私の天使、私のすべて、私自身よ。――きょうはほんの一筆だけ、しかも鉛筆で(あなたの鉛筆で)――明日までは、私の居場所ははっきり決まらないのです。こんなことで、なんという時間の無駄づかい――やむをえないこととはいえ、この深い悲しみはなぜなのでしょう――私たちの愛は、犠牲によってしか、すべてを求めないことでしか、成り立たないのでしょうか。あなたが完全に私のものでなく、私が完全にあな . . . 本文を読む
ふと、音楽辞典で調べものをしていたら、
あるふたつの《変奏曲》を見付けました。
クララ・シューマン作曲
《ロベルト・シューマンの主題による変奏曲 op.20》
作曲年1853年
http://www.youtube.com/watch?v=ZNctDukLxsI
ヨハネス・ブラームス作曲
《ロベルト・シューマンの主題による変奏曲 op.9》
作曲年1854年
http://www.yo . . . 本文を読む
上手な演奏家は、今日、世界中にゴマンといます。
しかし、
楽器を扱うことが上手であることが、
音楽家としての良さ・レウ゛ェルの高さに一致するのかどうか・・・
疑問が生じてしまいました・・・
楽器を上手に扱えることはもちろん!
最上の音楽家たるに不可欠な要素です。
でも、
音楽家たる要素がそれだけでないことは、
誰もが認めることでしょう。
では、他に何が必要なの!?
その、大きな . . . 本文を読む
音楽とは、
「物理的な事象」すなわち、「音」という周波数を持った科学的な現実と、
我々人間の「心の動き」の相関関係である、
と言ってよい気がしました。
耳を済ませば、
我々は音楽を通して、
自らの心が揺れ動く様を確認することが出来るはずです。
各人の「心」という主体的なものが、
「物理、音」によって揺れ動く・・・
この不思議を解き明かす術を持つことが出来るならば、
その人は音楽家と . . . 本文を読む
クラシック音楽道場◆
~ 音楽家・ピアニスト 瀬川玄 主催 ~
●この道場は、クラシック音楽の
「面白さ」「奥深さ」を探求することを目的とする勉強会のようなものです。
●西洋クラシック音楽は、深く遣り甲斐ある事柄として「道」と呼んで然るべき
芸術ジャンルのひとつであり、この「道」について語り合い、音楽に対する
理解や感性を高め・深めようとしたい人々が集まる「場」となることを願い、 . . . 本文を読む