今しがた、テレビでマイケル・ジャクソンを見ていて、
ふと、思ったのです。
MJキング・オブ・ポップスは、クラシックになった
と。
この「クラシック」という言葉には、
「古臭い」という意味合いは微塵もなく、
クラシックという言葉の古い語源である「最高」という意味合いの元に、
マイケル・ジャクソンの音楽・踊りに感嘆と敬意を現す言葉として
「クラシック」という語呂が、彼にピッタリ当てはま . . . 本文を読む
「音楽性」
と呼ばれる、なんとも掴み処の難しい概念が
クラシック音楽の世界にもあります。
音楽であるからには、音を使っています。
音、とは、物理であります。
その「抑揚」が、物理の世界に生きる我々人間を
心から感動させてくれたりもします。
知性・感性のどちらも満たしてくれる音楽。
その秘技・奥技は「天」にあるのかもしれません
もう一言付け加えるならば
「天の摂理」
といいますか . . . 本文を読む
私はクラシック音楽を生業としているわけですが、
その上で、「ハーモニー(和声)」に関しては、
相当に大きな注意を払って然るべき
重大な要件であると、日を追うごとに強く感じています。
しかし、このハーモニー・和声の知識というもの・・・
残念ながら多くの音楽関係者から耳にするのは
「難しい、音大の苦痛な授業を思い出す」といったはなしを多々・・・
いや!そうではない人々もいることでしょう。
しかし、 . . . 本文を読む
ムソルグスキーの傑作
ピアノ独奏曲《展覧会の絵》に出てくる「魔女バーバ・ヤガー」
なんで、この魔女が曲中に現れるか、
これには、並々ならぬ興味深い真実が隠されているようなのです。
この《展覧会の絵》が書かれた契機には、
作者ムソルグスキーの良き友人ガルトマンの死が関わっていることは有名です。
《展覧会の絵》の作品中、ガルトマンの姿はいたる所で見受けられるようです。
バーバ・ヤガーとて、 . . . 本文を読む
ムソルグスキー作曲の名作《展覧会の絵》は、
我々の想像力をふんだんに刺激してくれる
最高の音楽のひとつだと思います。
終曲のいっこまえ、
《バーバ・ヤガーの小屋》では、
このロシアの伝統的な魔女が
箒に乗って夜の空を舞う姿が目の前に浮かぶようです。
中間部では、グツグツに煮立つ魔女の釜の中から
秘薬が生み出されるよう・・・
で、もう一度飛び立つ・・・
そう↑、「もう一度飛び立つ」 . . . 本文を読む
クラシック音楽をする際、
その多くの場合は、
自分ではない他人である作曲家の作品を
演奏したり、歌ったりするのですが
この時、その作品が
作曲者の様々なイメージや、あるいは背景(個人的境遇?)などを反映している場合には、(これをProgrammusik標題音楽といってもよいでしょうか?)
演奏者は、
作曲者のイメージに
「いかに他人事でなく思えるか・感じられるようになるか」
が、演奏の充実度を . . . 本文を読む
音楽を聴き、人が感動する。
その原因は、その音楽の現す「抑揚」にあるのではないか、と思いました。
ただ抑揚があればいい、というわけではなく、
その音楽が持つ、的確な抑揚に、多すぎもせず少なすぎもせず沿うことが出来たとき、
それは音楽の「音そのもの」をして
人が感動する力を有するようになるのかもしれません・・・
では、的確な抑揚とは!?
さぁ・・・なんでしょう・・・
極めたいものです
. . . 本文を読む
先程、お陰さまで
神奈川県立音楽堂におけるコンサートを終了してきました。
ご来場の皆さま、主催者の皆さま、関係者・協力者の皆さま、
本当にありがとうございました!!
本日の公演は、主にフルートとピアノのデュオをメインとしたプログラムでしたが、
唯一、
ピアノ・ソロの曲を取り入れましたのが、
ラヴェル作曲《オンディーヌ》でした。
終演後、
フルートの関係者が多い中、
多くの方々から「ラヴェル . . . 本文を読む
せわしない今日のグローバル社会、
「気を使うのが疲れた」
という言葉もちらほらです・・・
でも、今一度思い直してみました。
音楽や演奏においても、
色々と気を使うところが沢山あります。
そして、気を使った分だけ、
音楽が充実し、面白くなってゆくようにも思えます。
ゆえに、
(ちょっと内容を前回の記事に強引に照らし合わせてみますと)
音楽においての「気の使い方」を心得て、
それが実践で . . . 本文を読む
演奏において「よく聴くこと」とは、
自分の出している音について、
理想とする音楽が
実際の音となっているかどうかを「確認」するために
「よく聴く」ということなのかな、と思いました。
ゆえに、前回の記事に書きました
「何を聴くか」を知っていることと、
実際の「聴く」という行為は、
ここに結びつくのではないでしょうか。
すなわち、
奏者の知りうる「理想」とする音楽が
その時その場で実践されている . . . 本文を読む
今、1月24日のコンサートの
準備をしながら、ふと思ったのですが・・・
「良く聴くことが大事」
と、
音楽する際にはよく言われます。
だけど、
何を聴くのだろう?
自分の出している音?
周りの音?(独奏だったら自分一人だし・・・)
大切なのは、
「何を聴くか知っている」上で「よく聴くこと」
なのではないか、
と、ふと思いました
では、
「何」とは?
♪ . . . 本文を読む
「対位法」とは、
音楽において、二つ以上の異なる声部が同時に進行して、
見事にひとつの音楽となる、そういう手法のことをいいます。
そんな対位法の駆使された音楽は世の中にごまんとあるのですが、
それらの音楽、対位法が成り立つ理由として、その根底に
「ハーモニー(和声)」が司っているからではないかと、
あらためて、ふと、思いました。
私の記憶が確かならば、
確かR.シューマンがこのようなことを . . . 本文を読む
私はクラシックのピアノ弾きです。
だけど、バロック音楽(クラシック音楽のジャンルにおけるちょっと古めの時期のレパートリーといえましょうか?)の
「数字付き通奏低音(G.B.ゲネラルバス)」
の演奏に関しては、全く得意とはしていません・・・
そしてきっと私だけでなく、
多くのクラシック音楽のピアノを弾く方々が、
同じような状態にあるのではと推察されます・・・
なぜなら、
「数字付き通奏低音」は . . . 本文を読む
フランス印象派の作曲家、M.ラヴェルの傑作のひとつ
ピアノ曲《夜のガスパール》
全部で三つの曲からなるこの曲集、それぞれの曲の楽譜の冒頭には
ラヴェルの当時、多くの芸術家達に影響を与えた詩人
A.ベルトランドの詩が添えられています。
1月24日の横浜県立音楽堂におけるコンサートにて、
第1曲《オンディーヌ》を演奏することになっているのですが、
演奏会に向け準備を進めながら、ことさら強く . . . 本文を読む