感情を教える
という言い方がおこがましいのであるなら、
「教える」のではなく、
「思い出させてあげる」
というのであれば、
音楽のレッスンという場における
立派な仕事といってよいのかもしれません。
いやはや、
「思い出させる」とは!まるで
プラトンの哲学のようです!
我々はこの世に生まれる以前から知っているものがあり、
現在・今生において「学んだ」と思われているものは、
イデアの世界にあ . . . 本文を読む
感情は人それぞれ
音楽における人それぞれの感情があって然り
では、そこはレッスンの場・教授の場においては、
個人の自由として
ノータッチ・触れるべきでないところなのだろうか?
クラシック音楽における
その芸術作品に内在する感情・人生を
ただ単に「個人の自由」として
野放しには時として出来ないこともあるような気がしました・・・
時には敢えて、ノータッチであるはずの個人の感情の分野に踏み込むこ . . . 本文を読む
電車の旅にも色々な種類があるのではないでしょうか。
特急に乗ってスピーディーに目的地に到着するのもひとつ。
かたや、「ぶらり途中下車」なんて番組もあるように、
急ぐことを目的とせず、
通過する駅、土地を楽しみながら旅するやり方も面白いものです。
ふと、クラシック音楽とは、
この通過駅を楽しむ旅に似ているのかな?などと思いました。
例えば、
「ソナタ形式」という充実した音楽の「形」があります . . . 本文を読む
今朝は時間があったので、
マンガ『のだめカンタービレ』の23巻を読みました。
最終巻・・・
作者の二ノ宮和子女史に
心からの敬意と、お疲れ様でした、と言いたいです!!
音楽をする勇気をたくさんいただけました。
それにしても、
やっぱりベートーウ゛ェンの《ピアノソナタ第31番》、
存在感、大きいですね・・・
《月光》や《悲愴》のような
名前のついていない
知名度は少ない曲だと思うのですが . . . 本文を読む
天は人の上に人をつくらず人の下に人をつくらず
ところが人生を生きていて、それが腑に落ちないことも少なからずあると思います・・・
なぜなら多分、
「人が」
人の上に人をつくり、
人の下に人をつくっているからなのでしょうね・・・
なんとも嘆かわしく詰まらないことのように思えてしまいます・・・
♪ . . . 本文を読む
コーラス等に関わりながら、
呼吸について色々と触れることがあります。
実に面白く思われますのは、
息は「吸う」のではなく「入る」
ということ。
動詞のちょっとした違いなのですが、
その実体には雲泥の差があるようです。
♪ . . . 本文を読む
私のたずさわっているのは
西洋クラシック音楽です。
にもかかわらず、
東洋的な・日本的な思想、
「もののあはれ」
が感じられる作品がたくさんあるように思われます。
いや、
「もののあはれ」
すなわち「諸行無常」など、
つい「東洋的・日本的」と上記してしまいましたが、
アジアに限定された概念ではまったくなく、
人間にとっての普遍的な真理であること、
今も、昔も、未来においても変わることのない . . . 本文を読む
ブラームス晩年・後期のピアノ作品
《幻想曲集》に、
シューマンの影を見た気がしました。
なぜなら、
全7曲の構成が、
「急・緩・急・緩・・・」
の繰り返しだからです。
これはまさに、
亡きシューマンの作品《クライスレリアーナ》や、歌曲《詩人の恋》に見られる構成と一致します。
一方でしかしブラームスは、あの有名な
《交響曲 第1番》にて、ベートーウ゛ェンの後継者としての確固たる位置 . . . 本文を読む
案外クラシック音楽において
「mf」という指示があるのは珍しいようです。
ベートーウ゛ェンが全32曲のピアノ・ソナタを書きましたが、その中で「mf」という指示が使われたのは、たったの2回です。
(op.2-2 op.101)
モーツァルトが「mf」と書いているのに出会したのですが、
ふと、
その音楽性は「dolce espressivo」なのかな、
と思いました。
Mozart 《K . . . 本文を読む
ピアノを弾くにおいて、
メロディーが右手高音部に現れて、
その他の伴奏部分、あまり聴こえてきて欲しくない部分、一歩下がっていて欲しい部分とのバランスに苦心することがあります。
先日、モーツァルトを弾いていて、そんなメロディーの弾き方に苦心していたのですが、ふとその時、あるテクニックを思い出しました。
それは以前こちらのブログでもご紹介したことがあります
ピアニストのエリック・ハイドシェック氏に . . . 本文を読む
楽器を演奏するにあたっての技術面において、
「ポジション」
という言葉・概念は大事なキーワードのように思われます。
弦楽器(ウ゛ァイオリンやチェロなど)においては、
「第Xポジションで弾く」
「ポジション移動のテクニック」
など、この「ポジション」という言葉・概念は演奏に不可欠なもののようです。
ところでしかし、ピアノを弾く場合においては!?
考えてみますと、弦楽器におけるほど「ポジシ . . . 本文を読む
音楽には
ハーモニーがつきもの。
そのハーモニーとは、物理的にも証明される実在する音の連なり。
よって、
「ハーモニー」とは「天の摂理」と重なるものだと
ここ最近、音楽しながら常々考えています。
宇宙
といってもいいのかもしれません。
「ムシカ・ムンダーナ」
そうした世界につながるひとつの可能性ある道が音楽なのかもしれません。
我々自身、この天の摂理のもと、宇宙の中に住み、生きているの . . . 本文を読む