ぴかりんの頭の中味

主に食べ歩きの記録。北海道室蘭市在住。

【演】第25回 市立室蘭総合病院 クリスマスコンサート

2005年12月20日 22時17分10秒 | 演奏記録
第25回 市立室蘭総合病院 クリスマスコンサート
2005.12.19(月)18:30開演, 市立病院1Fロビー, 入場無料
演奏 室蘭市民オーケストラ, 指揮 立山拓平, パート 2nd Violin

オカリナ&歌 音楽ボランティア・ユニット「サウザンド・パワー」
 『コンドルは飛んで行く』・『夢街道』・『テネシーワルツ』
ミニ ミュージカル 市立室蘭看護専門学院 2年生
 『冬のソナタ』
歌&合唱 市立室蘭看護専門学院 2年生
 『POP STAR』・『クリスマスソング』
オーケストラ&合唱
 アヴェ・ヴェルム・コルプス  モーツァルト作曲
オーケストラ
 そり遊び  モーツァルト作曲
 もみの木  菊地俊一編曲
 ジングルベル  菊地俊一編曲
 アンダンテ  ボルトニアンスキー作曲 菊地俊一編曲
 交響曲第35番「ハフナー」第1楽章  モーツァルト作曲
 アンコール ハンガリー舞曲第1番  ブラームス作曲

・今回も平日なもので、バタバタと。 控え室にて床においてあったチェロが蹴っ倒されるのを目撃。ゾゾゾ。
・謎のユニットが初登場。あの会場でオカリナは音量的にちょっと厳しい。歌が上手で大きな拍手を受けていた。
・ミニ・ミュージカル:主演の都合のため取りやめ。ちょっと楽しみだったのに。。。
・アヴェ・ヴェルム~:歌が大人数なのだから、きちんと発声すればとってもキレイになると思うのだけど。。。毎度のことながらもったいない。
・そり遊び:弓の上げ下げが1stとずれてて、つまらんことが気になってトチった。
・ジングルベル:出だしがVn2とVaの刻みで「英雄」を思い起こさせる。
・ハフナー:走った走った。予想通り。ついてこれなかった方には申し訳ないが、個人的にはとってもスッキリした。
・イベント続きによる疲れのため、演奏会後の忘年会は欠席。
・ViolaのN氏がViolinデビュー。
・去年までは外でタバコを吸えたのに、今年は「敷地内完全禁煙」に。ますます肩身が狭く。
・客数約100名[目測]
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【演】クリスマス会@苫小牧オケ

2005年12月19日 20時49分03秒 | 演奏記録
クリスマス会@苫小牧オケ
2005.12.18(日)18:00~, 苫小牧三星2階 ハスカップホール, 関係者のみ

♪J.S.バッハ ブランデンブルク協奏曲第3番より第1楽章(Va3担当)
♪シベリウス Andante Festivo(Vn1担当)
(※出演分のみ)

・苫オケの内輪のクリスマス会兼忘年会兼発表会ですが、会場の人がわざわざ写真の立て札を用意してくださった。これだと一般の人も思わず入ってしまいそうですね。あくまでも"内輪"です。発表会は10組が演奏しました。
・バッハ:2ndVnの初心者中心の編成。パート練とのことで、Va1,2,3担当の3名だけで合わせて弾いてみると、これがとってもキレイ。全パートで合わせて弾くと埋もれてしまってロクに聴こえないものですが、抜き出してみて初めてわかったバッハの仕事のマメさ。師匠の一言「ビオラだけで十分だよね~(一同笑)」  A線の響きがイマイチ細い。もっとふくよかな音を。次はオブリガートを試してみよう(現在ヘリコア使用)。  できればもうちょっと早いテンポで弾きたかった。
・シベリウス:例年だと2~3曲に出ていたが、今回は疲れてたのと曲を用意する暇がないので弾くのは一曲のみで、聴き役に徹するつもりだった。。のだけれど、よせばいいのに調子にのって「時間が余ったから誰か弾く人いない?」の声に応えて弾いてしまった(弦5部各1名)。何度も弾いてる曲だが、実は1stVnは初。  長い音がさっぱり保てない。弓が足りない。基礎的な練習をおろそかにしている証拠。  テンポのび気味だったので何とか前向きにしたかったのだけど、それをまわりに伝えることができなかった。今後の研究課題。
・来年は一人で弾こうかな。1年がかりで仕込めばなんとかなる?
・ビンゴゲーム:ワイン(のようなもの)ゲットー!
・参加者約40名
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【演】クリスマス会@室蘭ジュニアオケ

2005年12月18日 21時59分23秒 | 演奏記録
クリスマス会@室蘭ジュニアオケ
2005.12.17(土)15:30~, NHK室蘭放送局 スタジオ1, 関係者のみ

♪ひよこチームwith弦楽器チーム パッヘルベルのカノン (Vn1担当)
♪管楽器チーム クリスマスソング2曲
♪全体で合奏 「ハウルの動く城」よりミステリアス・ワールド (Va担当)

・今回は例年に比べ発表するグループは少なかった。もうちょっといろいろ聴きたかったな。
・カノン:目立たないようこっそり弾けばいいものを、思わずおもいきり弾いてしまった(←大人げない)。いまだに曲の入りの音(Fis)、イイ音出せない。修行が必要。
・ハウル:来年3月の定演でやるようだが・・・けっこう難しいぞ、これは。しかも指揮なしだし。
・今年も、お母さんチームによる料理やお菓子をたらふくいただきました。いろんな家の"味"を味わえて、毎年これが楽しみだったりする。
・参加者:約30名
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あなたの運勢

2005年12月17日 12時22分22秒 | 日記2005-10
ジョナサン・ケイナーの星占い より

12月17日(土)~23日(金)のあなたの運勢
今はお祝いの季節です。それなのに、あなたはほとんど軍人のようにキチンとした毎日を送っています。やるべきことが多すぎるのです。そのため、一息つく暇さえありません。
この際、自分自身を最優先させてください。やるべきことを紙に書き出しましょう。そうしたら、マグカップに熱い飲み物を注ぎいれ、消しゴムを取り出しましょう。書き出したリストのうち、少なくとも3分の1を消してください。その際、考え込む必要はありません。無分別に消せばいいのです!どうしても必要な用事を消してしまったら、あとで書き足してください。ただし、その代わりに別の用事を消すように。用事をすべてかたづけるよりも、あなたの正気を守るほうが大切ですから。



 お茶ふきました

あまりにズバリで。
「明日死ぬかも」
この思いが原動力。
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【本】不確定性原理 運命への挑戦

2005年12月16日 19時02分22秒 | 読書記録2005
不確定性原理 運命への挑戦, 都筑卓司, 講談社ブルーバックス B-155, 1970年
・「科学をあなたのポケットに」をモットーに、専門的内容を易しくかみくだいて本にしているのがブルーバックスですが、ここまで徹底して例え話を多用し、かみくだいている本も珍しい。それが「わかりやすさ」とつながるかは、また別の問題ですが。
・「序章 巨人の星」p.15 なんとかして読者を惹きつけるための涙ぐましい努力。大リーグボール1号と2号についての量子力学的解釈が、コン=ピューター教授(!!)と新聞記者の会話の形で説明されている。で、驚いたのは、絶対に打てない魔球として「超スロー・ボール」p.44 と教授は量子力学に基づいて大リーグボール3号の予言をしている。ホントに予言が当たったのか、既に大リーグボール3号は執筆当時に世に知られていたのか、発行年を見ると微妙なところだ。
・「過去も未来も確率的にしか決定されない、と主張するのが不確定性原理である。そうして、この不確定性原理を土台として、実験事実を紙の上に記述した数学的体系が量子力学というものである。」p.5
・「(この本は)ラプラスの悪魔へのチャレンジの記録だと思っていただいていい。悪魔へ真向から切り込んだのは若き日のハイゼンベルクであり、悪魔に致命傷を負わせた武器を、不確定性原理という。」p.78
・「かりに量子論にとってかわるものが出現したら、原因と結果とを結ぶ不可解な絆も、当然この新しい思想に沿って検討されていかなければならないであろう。」p.226
・「不確定性原理に影響されるにはあまりに大きく、相対性原理にとらわれるにはあまりに小さい人間の存在は・・・・・・単に生物学的にそうあるべきだといわれても、あまりにもうまくできすぎている。」p.253
・「人間についてはどうであろう。無機物や植物、さらには他の動物にない「自由意志」の中に、なにかふつうの因果律とは異ったものが存在しているような気がする。」p.267
・冒頭で出てくる「サイコロを振って出る目は予測可能か?」の問題についての答えが結局どうもあやふやだ(理解不足?)。「測定精度の向上によって予測は99.9999・・・%まで原理的に可能だが、不確定性原理によって100%は不可能」という解釈でOK?
~~~~~~~~~~
モットー(英motto)日常の行為・態度の指針としている事柄。また、それを表したことば。信条。座右の銘。「勤勉をモットーとする」
30過ぎて初めて英語だと知りました。。。orz
てんたん【恬淡・恬澹・恬?】(形動)あっさりしていて物事に執着しないこと。心やすらかで欲のないこと。
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ストーブ復活

2005年12月15日 22時43分52秒 | 日記2005-10
点火してもすぐ強制消火、でしばらく調子の悪かったストーブ。
本日、灯油メーターを交換してもらい、やっと復活!!
これでどうにか年を越せそうです。ありがとうございました。
~~~~~~~~
本日はオペラ伴奏弦練。
「1拍目ははっきりと、2・3拍目で先いって4拍目でためて、次の小節は歌詞にあわせて。で、その次はコンマスみて合わせながら感情豊かに…」

すいません。覚えられません。
オペラを最初から最後までこの調子でやられても、無理。
最低限の約束は必要だけど、約束でがんじからめは危うい感じ。
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【演】第14回 日鋼記念病院 クリスマス・コンサート

2005年12月14日 23時11分08秒 | 演奏記録
第14回 日鋼記念病院 クリスマス・コンサート
2005.12.13(火)18:30開演, 室蘭日鋼記念病院内 地域医療研修センター, 入場無料
出演 室蘭ジュニアオーケストラ, 指揮 中山耕一, パート Viola

1.交響曲第41番「ジュピター」より第一楽章  モーツァルト作曲
2.シチリアーノ  フォーレ作曲
3.日本のうた(会場のみなさんとご一緒に)
 ♪七つの子
 ♪たき火
 ♪ふるさと   初心者コースのメンバーが参加します
4.交響曲第5番「運命」より第一楽章  ベートーヴェン作曲
5.聖夜(きよしこの夜)
【アンコール】歌劇「フィガロの結婚」より序曲  モーツァルト作曲

・平日の演奏会であることに加えて連日の雪もあり、自分も含め大人組は軒並みリハーサルに遅刻。子供のほうも楽器(フルート)を床に落としたり(←身の毛もよだつ。大事には至らなかったからよいものの。)と、バタバタするなか演奏開始。今回は負担軽減のため10月の新日鐵病院での演奏会と同一プログラムで臨みました。
・ジュピター:繰り返し記号を目の前にして「あれ?繰り返しアリだっけ?ナシだっけ・・・??」 この曲のリハに間に合わなかった者も多く、数名が同じ思考をしたらしく、繰り返し記号のあとに何とも言えない変な間が。。。「正答:繰り返しナシ」で全員正解し無事通過。
・シチリアーノ:フルート。よくできました。
・日本のうた:通称「ひよこチーム」の初心者コース4名が前に並んでソリストとして演奏。会場の歌声とともに立派に演奏し、一番大きな拍手を受けました。前回(10月)の教訓を活かし、譜面台紙のサイズを小さくし高さ調節もして子供の顔がよく見えるように改善。「たき火」のリピートも改善。
・運命:練習時の指示どおり、皆しっかり指揮を見ていた。
・フィガロ:プログラムを見るとしっかり【アンコール】としてこの曲も載っていた。こりゃ弾かないわけにはいかない。よくわかっていない病院側の担当者が、受け取った原稿をそのまま全部プログラムに載せたものと考えられる。 前回演奏時には、冒頭のメロディーを一音も吹けず、まるまるオちてくれたファゴット君。「今回はちゃんと吹いてね(*´∀`*)」と演奏前に、やさし~~く脅しをかけておいたところ、バッチリ吹いてくれました。そうか、声をかけておけばちゃんと吹いてくれるのだな。>ファゴット君。ぴかりんは学習した。 全体の演奏としては、弾いていて"楽しく"感じるほんの一瞬があった。モーツァルトの影がチラリと見えた。
・外はシバレて、病院の中は暖かい。この温度差で楽器ケースを開けると、ペグがゆるんで弦がビローンと。。。演奏中もチューニングが狂い苦労した。必殺、演奏中いちかばちかチューニング!
・病院側の挨拶人、いつもの婦長さんからおじさんに交代。司会によるKさんの肩書き紹介は健在。
・鶴中から参加のYちゃん(Tp)オケデビュー。これからに期待。
・客数100名強[目測]
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【演】札幌市民オーケストラ 第61回アトリエコンサート

2005年12月12日 22時35分42秒 | 演奏記録
札幌市民オーケストラ 第61回アトリエコンサート
2005.12.11(日)14:00開演 北広島市芸術文化ホール(花ホール), 入場無料
指揮:中山耕一 パート:Viola

ヨゼフ・ハイドン : 交響曲第61番 ニ長調
アレック・ワイルダー : 組曲第1番「エフィ」 (管楽六重奏:W・スタントン編曲)
アントニン・ドヴォルザーク : 交響曲 第9番 ホ短調 作品95「新世界より」
アンコール アンダーソン : そりすべり

・当日は大雪で路面状態も悪く、途中の苫小牧では一瞬信号まで見えなくなるほどの吹雪。しかし北広島についてみると一転して青空でした。リハには30分遅刻してしまい、まわりに迷惑をかけてしまった。時間の見込みが甘かった。反省。
・「花ホール。いいよぉ~~。」と、利用した人からよく話をきいていて、常々弾いてみたいと思っていたところ、ついにその機会がやってきた! わりと最近(数年)出来た席数約600のホール。実際ホールで音を聴いてみると、確かに・・・イイ。じんわりと、イイ。音のいろいろな要素が非常にバランスよく調整されている印象を受ける(ちょうどイイ)。客席ではホンワリと優しく音に包まれる感覚で、似たような大きさ・造りのキタラ小ホールには無い感覚。最前列で聴いても違和感無く聴ける。不思議。
<ハイドン>
・1楽章:無難なすべりだし。
・2楽章:これまで多々の曲を弾いてきたが、その中でもこの曲は屈指の眠さ。弾いててさえ眠いのに、聴いている方はもうイチコロだろう。しかし演奏中客席を見てみると、寝ずにパッチリ目を開けて聴き入っているお客さんがちらほらと。そんなお客さんにはちょっと尊敬してしまう。
・3楽章:オーボエのソロ。きれいだった。
・4楽章:中盤の1stVnのみになる見せ場にて、崩れた。なんとか止まらず持ち直したが、指揮者も思わず足踏みして拍子をとった。自分もビックリして休みの小節が何小節目だったかなんてふっとんでしまい、休符あけはボケッとしてて入れなかった。さらに動揺は管楽器まで伝播し、飛び出した楽器が。。。こんな状況でも平常心を保てるよう修行せねば。
<エフィ> 管楽曲なので当然降り番。"弾く"ために演奏会やっているはずなのに、珍しく降り番があるとうれしく感じる矛盾した心理。なぜ? それはともかく、プログラムの解説によると、もともとチューバとピアノのための曲だったのを管楽用に編曲したものだそうです。チューバの出番が「新世界」だけではあんまりだ、というわけで選曲されたとかしないとか。チューバのための曲だけあって、チューバが大活躍。チューバのトリル。初めて聴きました。演奏後、客席から花束をたくさん受け取り、持ちきれない分をベルへすぽっと入れたのを見て、そうか、チューバには花瓶としての活用法もあったのかと(略) 奏者は「エフィ」と「新世界」で楽器を使い分けていたようで(なぜ??)、二台のチューバを担いで練習場に現れる様は圧巻だった。
<新世界> 司会者による曲目紹介にて、当団体が大昔にテレビドラマ出演したエピソードを披露(「ああ!新世界 」)。番組で使われたのは映像のみで、音源はベルリンフィルだったとか・・・
・2楽章:管楽器の音程がうまくはまらず、指揮者が渋い顔する場面あり。終わりのSoli部分は、なんてことのないフレーズだが緊張する。どうにか無事切り抜けた。
・3楽章:終わりのVa、6→5→4→3連譜がこの演奏会最大のヤマ場。ずれて一個多く音が聴こえた・・・本番前にパートで集まってやっとくべきだった。。。
新世界のVaは初だった。もっとVaのオイシイところ盛りだくさんで、大変な曲かと思っていたがそうでもなかった(Vnと比較して)。
<そりすべり> ま た そ り す べ り 。 。 。 ?
今シーズン三度目。しかもきれいに1st,2nd,Violaと。。。
ムチがちょっとショボかったか。
・今回は音響のよいホールということで、たしかにキレイにハモるとその響きは増幅される。一方、音程合わなくてもハッキリ聴こえてしまう諸刃の剣。キレイな響き"だけ"が残る、そんな理想のホール。どなたか製作よろしく。
・客数約400[目測]:本拠地外のわりにはよく入った。
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【本】発想法 創造性開発のために

2005年12月10日 18時50分13秒 | 読書記録2005
発想法 創造性開発のために, 川喜田二郎, 中公新書136, 1967年
・「KJ法」について書かれた本書は、この手の本では古典的書物。他の本からの引用も多い。
・散らかった頭の中のアイディアをいかに整理し、まとめ、そこから新しいアイディアを生み出すかという手法論。例えるならジグソーパズルの組み立て方の戦略か。闇雲にパズルがうまくはまるか試すよりも、まずは各ピースの色から小さなグループごとにわけ、徐々に大きなグループに統合(ボトムアップ)していった方が効率がよいというお話(ものすごく大雑把に言うと)。程度の差はあれ、誰しも何らかの仕事をするときには、無意識に頭の中でやっている処理だろうが、その処理を頭の中から取りだして、見事に具体化・体系化してみせたところに意義がある。
・「このように話の曲がり角だけをなぐり書きにしても、ふしぎなもので、そのまま数日放っておいても、そのあとで記録するときにはほとんどまちがいなくつながって、完全な文章にすることができる。」p.40
 各章ごとの表紙に写真(小さくて見づらいですが)のような図が載っている。はじめは何のことやら意味不明だったが、その章を読んでから見返してみると、文章の構造までも理解できる機能的な目次兼索引になっていることに気がついた。全6章なので6枚の図を見ると、本書の内容がだいたい把握できる仕組みになっている。KJ法応用の一例。
・「もっと一般的にいうと、日本の社会では男性のほうが女性よりも概して抽象化の能力が高い。しかし、悪いのは、男性のほうが不必要に概念的な言葉でものごとを考えすぎる点である。」p.71
・「この事例のように、理屈の上でわかっているつもりでも、いざ実行というときになると邪道を歩む人がなかなかに多いのである。」p.80
・「多くの科学者は思いちがいをしている。叙述だけが客観的だから科学的であり、解釈などは主観的だから非科学的であり有害なものだと思いちがいをしておるのである。(中略)大切なのは、その解釈が正しいかどうかではない。その根拠が正直にデータに根ざした発想か否かなのである。」p.103
・「そのためにじつは日本人がKJ法を使いこなしにくい理由の一つがあるのだ。「そんなめんどうな方法を使わなくても、自分はいろいろな現実のデータから直観的に総合できるのだ」といううぬぼれが一方にある。」p.142
・「どこまでも問題を求めてさまよってゆくという能力が必要である。その場合、末はどこへ流れていくのだろうという心細さもあるが、その心細さに耐える能力が必要である。」p.154
・「KJ法をやっていると、次の実感を抱くのである。すなわち、「これは自分の頭のどこかでやっている思考の努力のコピイである。ただそれを、頭の中だけでなく、かなりな部分を外に取りだしてやっているだけである」と。」p.159
・「私の体験によれば、このように「追い詰められる」ことこそ、人間の創造性を育てる有力な一条件である。」p.169
・「私の体験内のおおまかな感じでは、反対といわれている声の八、九割までの原因は、じつは提案の性格がわからないところからきている。」p.181
・「この発想法は、分析の方法に特色があるのではなく、総合の方法である。はなればなれのものを結合して、新しい意味を創りだしてゆく方法論である。」p.195
・「KJ法の原点には、「人間が全人的に生きるとはどういうことか」を問うているものがある。」p.203 という文章からあとがきは書き出され、その後「KJ法は日本、いや世界中に広めねばならん!」と話はちょっと怪しげな方向へ。ついには「私は「KJ法学園」というものを設立する決心をした。」p.219 と闘志を燃やしていらっしゃる。その後うまくいったのだろうか・・・
参考リンク:川喜田研究所 http://www.path.ne.jp/~kjmethod/
・これならソフトウェア化できそうだ、と思い、ちょっと調べてみると出てくる出てくる。考えることは皆一緒。
参考リンク:アイデア発想支援 IdeaCard http://www.vector.co.jp/soft/win95/writing/se093192.html
いまならネットワークを介して数万人規模でのKJ法も可能か。
~~~~~~~~~~
・この本もまた古本なもので、前の持ち主が引いた線が残っている。はじめのうちは割とマメに線を引いているけれど、ページが進むにつれて減っていき、70ページほどで挫折している。自分の場合は線は引かず、付箋紙で印をつけているのだが、面白いことに前の持ち主とは一ヶ所も一致しなかった。同じ本でも読む人が変わると、こんなにも注目する点が違うものか。前所有者は重要語句やその説明を中心に線を引いている。どうやらKJ法について丸暗記しようという指針に従っているらしい。そりゃ挫折もするわい。自分の場合は上の書き抜きを見ると、著者の生の体験や、その体験を通してにじみ出てくる言葉(肉声)に興味があるらしい。
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【本】棒ふりの休日

2005年12月09日 22時34分31秒 | 読書記録2005
棒ふりの休日, 岩城宏之, 文春文庫271-2, 1982年
・「かねがね、「初潮」という言葉に、不満である。(中略)
僕の不満は、この辞書に、次の項目がないからなのだ。
しょ○○○[初○](名)[生]最初の射精(シャセイ)があること。初○。
ケシカランではないか。
」p.11

精通(せいつう)で調べろ!!」とこの文章の発表当時、投書が殺到したであろうことは想像に難くない。それとも、この言葉はわりと新しい言葉なのだろうか。確かに広辞苑(第四版)には載っていない。まあ、昭和一桁生まれで保健の授業なんてなかったろうから仕方がないか。ていうか、本文第1ページ目にしてこれか・・・
・エッセイ集「棒ふり」シリーズの第2作目。タイトルのとおり、まさに「休日」で音楽の話題はほとんどなし。ガッカリ。「音楽家」から「音楽」を抜くとどうなるか、のよい見本。「フィルハーモニーの風景(岩波新書)」なんかは面白かったのだけど・・・
・「洋服屋さんで寸法をとる時、洋の東西を問わず、初めての店では、必ず、左か右を尋ねられる。あるいは、腰のサイズを計りながら、何気なくさわっているのか、寸法を記入するアシスタントに、右、とか、左、とか言っている。(中略)これは、女性の方々には、あまり知られていないようである。」p.24
マジデスカ・・・?私も知りません。
・「静内は、あくまで「町」で、「市」ではない。人口は二万の「町」に、音響効果も完璧で、何から何まで立派なコンサートホールがある。ここでシンフォニーをやると、千ナンボの客席が満員になるのだ。人口の二十分の一近くの人が、聴きに来てくれるわけになる。」p.50
マジデスカ・・・?そんなホールあるの??
・ビールについて→「サッポロビールは北海道、特に札幌で飲むのが最高で、その中でも、会社直営のサッポロビール園で飲む味は、まさにビールの王様だ。アサヒは大阪の吹田とか、キリンは横浜というふうに工場の近くがよろしい。」p.95 「まちがいなく世界一は、チェコのピルゼンだ。ピルスナー・ウルクウェルという名で輸出しているから、日本でも、西ヨーロッパでもアメリカでも飲めるけれど、ピルゼンの街はずれのビール工場の中の、社員食堂で飲むナマの味は一生忘れられない。」p.100
マジデスカ・・・?ピルゼン・・・飲んでみたい・・・
・「それで世界中のオーケストラはウィンナワルツのもつウィーン独特のリズムを、ウィーン・フィルハーモニーの何倍も大袈裟な演奏の仕方をして、実はウィンナワルツからどんどん遠いものになってしまう。本場のウィーンフィルは実にあっさりとこのリズムをやってのけていて、だがこのあっさりというのが真似できないのだ。」p.123
・「自分の意志で違う音を出しておきながら、はて、あの指揮者はオレのミスをわかっているのだろうかと、逆に指揮者の耳をテストするけしからんヤカラもいるのである。このヤカラは始末の悪いことに優秀な人が多く、こういった優秀な音楽家にこういう一種の勝負を挑まれることが多い。」p,145
・本書より→「ギッチョ」、「日本中にあふれているバカママゴン」、「バカチョン」、「キチガイ」・・・今なら文章の質を含めて、出版にまずOKは出ないであろう。当時のおおらかさが窺い知れる。
・ちなみに著者は有名指揮者です。一応念のため補足。
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