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美にゃん…♪

2019-05-05 11:12:21 | Weblog
いつもの書店でいつものように文庫の棚を巡るとき、ずっと気になってはいた。
そしてそれはいつの間にか6巻に増えている。
シリーズ物になっているってことは人気があるんだよな…、面白いんだろうな…。
よし、とりあえず1巻を。

               

『鯖猫長屋ふしぎ草紙』 田牧大和箸 PHP文芸文庫

鯖猫長屋で一番偉いのは、サバという名の鯖縞模様の雄の三毛猫。
サバの飼い主の絵師青井亭拾楽、この人ワケアリなのよ。
で、お世辞にも美男、好い男とは言い難い
だが、サバは美猫(ビニャン)だ
このサバが、大欠伸に伸びや唸り声、鳴き声、鼻に皺を寄せる、果ては爪を立てたり噛みついたりして拾楽さんに指図する。
もっとも、拾楽さんのほうが、サバはこう言いたいんだろうなぁとかこんなふうに思ってるんだろうなぁと解釈して動くわけだけど。
長屋で起こる事件の解決には必ずサバが一役買っているの。
1話完結の謎解き話が7編、でもその1話1話が伏線になっていてね…。
また各話の話頭に登場人物の問わず語り=モノローグがあって、それがまた期待感をそそる
で、好い男がひとり、脇役として登場する。
北町奉行所定周り同心掛井十四郎、成田屋の旦那とあだ名されるイケメン。
市川団十郎を連想させるから、というのがそうあだ名される所以。
拾楽さんが悪党を取り押さえると鮮やかな手つきで縄を掛け、颯爽と引いていく。
まさに千両役者のように様子が好い……んだけどこの旦那、実はちょいと困ったお人でねぇ…。
捕り物が苦手なのよね
悪党の黒幕と対峙している拾楽さんが
加勢してくださいよ
と声をかけると
加勢してやってもいいが、足手まといにしかならねぇぜ
って大威張りで答える困ったお人なの。
ま、一件落着。
きっとこのあと拾楽さんと掛井の旦那はうまが合って、ふたりともサバにいいようにあしらわれながら事件を解決していくんだろうな
楽しみなシリーズに出会いました
コメント
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