■ リビア空爆 ?! ■
とうとうリビア空爆が始まりました。
<時事ドットコムから引用>
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2011032000021
仏軍機、初のリビア攻撃=安保理決議受け軍車両破壊
【パリ時事】仏軍参謀部は19日、国連安保理の対リビア武力行使容認決議を受けた仏軍機の最初の攻撃が、グリニッジ標準時同日午後4時45分(日本時間20日午前1時45分)に行われたことを明らかにした。攻撃でリビア政府軍の車両1両を破壊したという。
軍スポークスマンによると、軍事作戦は、反政府勢力の拠点となっているリビア東部ベンガジ周辺の100キロ~150キロ四方のエリアで約20機の軍用機が参加して実施された。また、空母シャルル・ドゴールが20日にフランスからリビアに向かうという。
これに先立ち、欧州やアラブ連盟など関係国・機関の首脳級が参加する緊急国際会議が19日、パリで開催された。この後、記者会見したサルコジ仏大統領は、リビア上空を仏軍機が飛行し、ベンガジに対するカダフィ政権側の攻撃を阻止していると言明。リビア政府軍の装甲車を標的とした攻撃準備も整ったとしていた。(2011/03/20-02:57)
<引用終わり>
いつもは反米的なパフォーマンスでアメリカを批判するサルコジですが、今回はいつに無く積極的です。大陸ヨーロッパにとって地中海の対岸の火事は無視できないということでしょうか?それとも、アメリカ無き後の中東での地盤固めでしょうか?
■ 「信長」対 「黒船」 ■
リビア情勢を一言で言えば「信長 VS 黒船」。
部族社会のリビアは,
社会体制的には戦国時代の日本に似ています。群雄割拠する乱世を武力統一したのがカダフィーです。まさに「天下布武」、現代の織田信長です。
時代の節目には暴力的指導者が不可欠です。カダフィーも武力で国内を平定し、多くの国民の犠牲の上に リビアの統一国家としての原型を作っていきました。
「リビア内乱・・・カダフィの汎アラブ主義」http://green.ap.teacup.com/applet/pekepon/20110305/archive
当然、他部族はカダフィーを打倒しようとします。カダフィーも裏でイスラエルと密約を結んで外憂を排しているようです。
そんな微妙な力関係を、欧米に後押しされた反政府勢力が崩しに掛かりました。しかし、カダフィーの政府軍は戦力で勝り、反政府勢力の反乱は鎮圧されつつありました。
ところが、そこに黒船が襲来します。
今まで反政府勢力を影であやつっていた欧米列強は、反政府勢力が不利と見るや、自ら空爆を開始したのです。
これは立派な内政干渉です。欧米のやり方は、幕末も現在も全く変わっていなかったのです。
■ 石油覇権と原子力覇権の綱引き ■
今回のリビア空爆は、国際社会の同意を得られているとは思えません。
国連安保理で中国とロシアが、拒否権を発動しない理由も不明です。
一つ考られるのは、福島の原発事故で原子力利権勢力が窮地に立たされているという事です。
大陸ヨーロッパ勢を中心にするロスチャイルド勢力は、アル・ゴアをはじめとするアメリカの民主党の勢力と共謀して、「地球温暖化」という壮大なデマを作り上げ、石油に圧力を掛けてきました。
一方、石油利権であるロックフェラーは、中東に緊張による均衡を作り上げ、その隙間に巧みに利権を張り巡らせてきました。中東の民主化革命はこのロックフェラーの作り上げた中東システムを中から壊す動きです。
エジプトをはじめとすの民主化革命で、アメリカの傀儡政権はことごとくイスラム色の強い政権に変わろうとしています。
独裁者カダフィーは反米を装いながらも、裏ではイスラエルと通じていた節もあります。カダフィーはアメリカの敵を演じることで、リビア国民の権利を守ってきたとも言えます。
原子力勢力はTwitterやFacebook,Wikileaksという新しいツールを使って、自然発生的に中東のイスラム民主化を促進してきました。中東のイスラム化はいずれはサウジアラビアに波及します。OPECという欧米の傀儡組織によってコントロールされていた原油価格の決定権を、真のアラブ人の手に渡す効果があります。
ロスチャイルドの戦略は、アラブ人の手による緩やかな原油価格上昇だったのではないでしょうか。そして、原子力や自然エネルギーや電気自動車を徐々にビジネスモデルに乗せていき、先進国の新たな成長産業に育てる予定でした。
ところが福島原発事故で計画が大きく狂いました。原子力反対の大波が今後世界に打ち寄せる事は避けられません。そんな中で原子力を維持、推進していく為には「石油危機」が不可欠です。
リビア空爆が国連安保理ですんなり可決し、さらにはフランスがこんなにも早く空爆に踏み切る事から、ロスチャイルド勢力(原子力利権)の焦りが透けて見えます。
私個人としては、現存する最後の「武将」のカダフィーに頑張って欲しいところです。