■ 水は本当に安全なの? ■
昨日の
「水道水は飲めるのか?・・・心配するより先ず計算」にご意見を頂きました。
「本当に人力さんは毎日安心してお水を飲んでおられるんですか?
人力さんは、それまでもあまり使わなかったエアコンを全く使わ
なくなりました。一人くらい、当たり前の「ECO」を実践しても
良いのでは無いかと思ったからです。
と仰ってると同じく私は水道水を飲むのを辞めました「ECO」と
同じでやらないよりやった方がいいし、飲まない方がいいと思い
ます。
なにより自分の体は自分で守らないといけないと感じたからです
。
政府は飲んでもいいっていっても実際、ガンになってもきっと誰
も責任をとってくれないでしょうし、
周りからは、あの人水道水ずっと飲んでたからねって言われるん
でしょうね。」
私は「基準値の範囲内なら自己責任で大丈夫ではないか?」と返答しようと思いましたが、一応WHOの基準値を調べてみました。
上の表がWHOの水道水の放射性物質の基準値です。
ヨウ素131(I-131) 10(Bq/ℓ)
セシウム137(Cs-137) 10(Bq/ℓ)
あれれ?? 日本の基準値の幼児100(Bq/ℓ)、大人300(Bq/ℓ)の1/10と1/30の基準値です。
TVに出演している大学教授は、「日本の基準値はWHOの基準で、世界的に見ても低い基準値だから大丈夫」と言っていましたが、これはどういう事でしょうか?
■ 3/17に厚生労働省は水道水の安全基準を変更していた ■
いろいろ調べていて、次のブログを見つけました。
引用させていただきます。
<「ヨーロッパ~日本往復日記」より引用>
http://d.hatena.ne.jp/halloo/
(「菜食文化研究会」さんのブログより
http://carrotjuice.sblo.jp/article/43968256.html)
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世界の水道水放射線基準値
世界の水道水の放射線基準値は下記のとおりです。
●世界の基準値
WHO基準 1ベクレル(Bq/L)
ドイツガス水道協会 0.5ベクレル(Bq/L)
アメリカの法令基準 0.111ベクレル(Bq/L)
●3/17までの日本の基準値
ヨウ素 I-131 10ベクレル(Bq/L)
セシウムCs-137 10ベクレル(Bq/L )
出典は下記です。203-204ページ、表9-3参照
http://whqlibdoc.who.int/publications/2004/9241546387_jpn.pdf
日本には放射能に関する飲料水基準は無く
世界保健機関(WHO)基準相当を守っていました。
飲料水中の放射性核種のガイダンスレベル(WHO) です。
しかもセシウム-134とセシウム-137の合計値が370Bq/kg。
基準値を超える物は輸入させないというものでした。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/0111/h1108-2.html
愛知県衛生研究所 2006/04/28
http://www.pref.aichi.jp/eiseiken/4f/chernobyl.html
食品中の放射能濃度の暫定限度は、日本の国民一人一日当たりの
輸入食品の摂取量を考慮した上で、放射線防護の国際専門機関である
国際放射線防護委員会(ICRP)の1990年勧告
「公衆の被ばく線量限度は1年間に1ミリシーベルト」
も十分に下回る量として設定されています。
●3/17以降・現在の日本の暫定基準値
・ヨウ素(I-131)131 300ベクレル(Bq/L)
飲料水 300 Bq/kg
牛乳・乳製品 300 Bq/kg
野菜類 (根菜、芋類を除く。 ) 2,000 Bq/kg
・セシウム(Cs-137)137 200ベクレル(Bq/L)
飲料水 200 Bq/kg
牛乳・乳製品 200 Bq/kg
野菜類 500 Bq/kg
穀類 500 Bq/kg
肉・卵・魚・その他 500 Bq/kg
※100 Bq/kg を超えるものは、乳児用調製粉乳及び
直接飲用に供する乳に使用しないよう指導すること。
厚生労働省医薬食品局食品安全部長通知
平成23年3月17日付「食安発0317第3号」によって
放射能汚染された食品の取り扱いについて下記のとおり
飲食物摂取制限に関する指標が明示されました。
緊急時における食品の放射能測定マニュアルの送付について
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001558e-img/2r9852000001559v.pdf
参考サイトは下記です。
都内環境放射線測定結果
http://113.35.73.180/monitoring/index.html
全国の放射能濃度グラフ
http://atmc.jp/
全国の水道水の放射能濃度グラフ
http://atmc.jp/water/
全国の雨の放射能濃度グラフ
http://atmc.jp/ame/
<引用終わり>
日本には従来、水道水放射性物質の安全基準は無く、WHOの10(Bq/ℓ)を使用していましたが、原発事故の直後の3/17に厚生労働省が通達「緊急時における食品の放射能測定マニュアル」によって、食品と水道水の暫定基準値が大幅に引き上げられました。
TVのニュースも新聞も、この暫定基準値があたかも従来の基準値であるかの如く報道し、安全を強調しています。(尤も、マスコミは従来の基準値など調べていないと思います)
■ 暫定基準値は安全か ■
暫定基準値が安全かどうかは、専門家でも意見の分かれるところでしょう。
私の昨日の計算が正しいとすれば、暫定基準値でも内部被爆によって健康障害が発生するまでには大量の水の摂取が必要となります。
しかし、水だけで無く、普通の食品からも、大気からも、長期に渡って放射性物質を摂取し続ければ、身体への影響は無視できないものとなります。
ヨウ素131は半減期8日ですから、一時期この数字が高くなっても、3ヶ月、1年後に通常の値になるのであれば、蓄積量は多くはありありません。
しかし、継続的にヨウ素131が高い値を示すのであれば、5年後、10年後に子供達の甲状腺癌の増加という結果となって現れるでしょう。
セシウム137に関しては半減期が長いので、身体に長期的に蓄積していく事になります。
■ 水は飲めるのか ■
「水は飲んでも大丈夫か」と聞かれたら、
① 妊産婦や乳幼児は飲まない方が良い
② 子供も出来るだけペットボトルの水が良い
③ 大人は勇気のある人は飲んでも良い
という事になりそうです。
「水を買う」のが日常的な欧米に、日本はとうとう追いついてしまいました。
■ 社会的混乱を防ぐ為の基準 ■
厚生労働省も無根拠に暫定基準値を設定した訳ではありません。
昨日の計算を信じるならば、「暫定的(1年や2年)」には顕著な健康被害は発生しない基準値である事は確かです。
誰もがペットボトルの水を買える訳ではありません。
誰もが安全や野菜や牛乳を買えるわけではありません。
水道水の基準値を10(Bq/ℓ)にしてしまえば、関東の全ての人は水道水を飲めなくなります。それでは社会は成り立たないので、少なくとも健康に顕著な被害が無いと思える基準値に暫定的に基準値を緩和せざるを得なかったのでしょう。
厚生労働省が正直にアナウンスし、マスコミが正しく伝えていたら・・・絶対パニックでしょう。関東から多くの人が脱出します。
特に日頃「ECO」「ECO」と言う人から脱出する事は想像に難しくありません。
「ECO」とは、3日間風呂に入らなくても平気な人の生活です。
「ECO」とは、少々カビが生えた食品でも、平気で食べる人の生活です。
「ECO]とは、インフルエンザにしっかり罹って、しっかり免疫を付ける人の生活です。
今回の原発事故の根幹にあるのは、地球温暖化という「二酸化炭素は有害」というデタラメな「ECO幻想」です。
「二酸化炭素は有害」がいつのまにか「原発はクリーンエネルギー」に変わってしまったのです。
「原発はクリーンエネルギー」と言っていた人達こそ、水道水をガブガブ飲むべきです。
■ 私は水道水を飲む!! ■
「あなたは水道水を飲みますか」と聞かれたので、お答えしますが、私は水道水を飲みます。
現状50(Bq/ℓ)というのは、健康被害を及ぼす数値ではありませんし、私は日頃から車にも乗らず、エアコンも使わずに生活していたので、免疫には自信があります。
だいたい、大雑把尾に生きていれば、ストレスも少なく癌にも罹らないものです。それでも癌になったら、仕方ないとあきらめます。
■ 子供には飲ませたく無いし、安定ヨウ素材が必要 ■
しかし、子供には水道水はあまり飲ませたくありません。
出来ればポーランドの様に、国が率先して安定ヨウ素剤の予防投与をすべきだと思います。
原発を作って、その恩恵にあずかってきたのは、我々大人なのですから。
・・・尤も、毎日電気をつけっ放しで寝ている我が家の愚息は、煮沸して濃厚にした水道水を飲ませたいくらい・・・。