上の図は正常な状態の原子炉の冷却概念図です。
私なりに適当に描いてみまいた。
23日の原子炉のデータが載っていましたので紹介します。
http://twitdoc.com/upload/kfuruta777/1103230800no2.pdf
1号機 圧力容器 原子炉圧力A 0.322MPa
原子炉圧力B 0.297MPa
原子炉水位A -1750mm
原子炉水位B -1750mm
原子炉圧力容器温度 給水ノズル温度 392℃
圧力容器下部温度 399℃
原子炉格納容器圧力 0.185MPa
冷却海水注水量 18立方メートル/h
① 圧力容器の外側の温度が399℃
② 圧力容器の内側の気圧が 約3気圧
③ 400℃の水蒸気圧が300気圧
④ 注水量 18立方メートル/h
⑤ 圧力容器内の水深は-1750mmで、燃料棒の下部は水に浸っている事になっている。
この3点は矛盾します。
もし。400℃の圧力容器に海水を注水すれば一瞬にして蒸発し、塩が析出します。
さらには海水を毎時18t以上も注水して、その水が全て蒸発したら、一時間に630Kgもの塩が析出します。(塩分濃度3.5%)
ところが、圧力容器内の気圧は3気圧で、水蒸気の存在は伺えません。
もしドライベンチで3気圧を保とうとしたら、白い水蒸気が濛々と立ち込める事は容易に想像できます。
■ 圧力容器への注水は失敗した ■
① ポンプ車によって圧力容器内にホウ酸入りの海水を注水
② ポンプ車の水圧は30気圧程度で、通常の圧力容器気圧の70気圧では注水不可能。
③ ウェットベンチやドライベンチによって炉内圧力を下げ注水
④ それでも燃料棒が露出し、ジルコニウムが水で酸化されて水素が発生。
⑤ 燃料棒の溶融も始まる
⑥ 海水の塩が析出してバルブが閉塞したり、操作に不良をきたす?
⑦ 炉内圧力が高まり、消防のポンプ車では注水が難しくなる。
⑧ ドライベンチの繰り返しによる放射性物質の汚染が高まる
多分こんな経緯で現場は緊迫していったのでしょう。
■ 格納容器の注水により、圧力容器を外から冷やす ■
当初から格納容器への海水の注水も平行して検討されていました。
多分、これは実行されていると思います。
① 格納容器にホウ酸入りの海水が注水される。
② 格納容器に海水がたまり、圧力容器を外側から冷却する
③ 圧力容器内の水は全て蒸発し、燃料とジルコニウムと塩とホウ酸のスラグが積層
④ 格納容器の水温と圧力が上がったので海水を大量に流し冷却を強める
⑤ 格納容器を冷却した排水はそもまま捨てられるが、放射能汚染は少ない
⑥ 圧力容器内は減速材の水が存在しないので、再臨界が防げている
■ 妄想癖があるもので・・・。 ■
「何だコイツ!!ニュースと全然違う事を言っている嘘つきだな」とお思いでしょうが、その通り。私には妄想癖があって、ついついニュースを疑ってしまいます。
しかし、現状、この状態でしか原子炉のデータを説明できないのです。
毎時18tの海水がどこかに消えて、630Kgの塩が圧力容器内に析出するという、原子力塩田よりも、科学的説明だと思うのですが、如何でしょうか?