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次の危機は「JPモルガンショック」と呼ばれるか?・・・金在庫が66%も減少

2013-07-25 03:08:00 | 時事/金融危機
 



■ JPモルガンの現物金在庫が66%も減少 ■

今年に入ってからJPモルガンの金の現物在庫が激減しています。66%の金現物が引き出されています。上のグラフのエンジ色は、他人から預かっている金で、勝手に先物市場などで売買出来ない金です。それが減少しています。

これは不思議な事では無く、JPモルガンは現物金の量を遥かに超える量の金EFT(ペーパー金)を販売していると言われ、それによって金価格を不当に安く抑えていると推測されています。

今年に入ってからの金相場の下落は、ドル防衛の為の金EFTの売り浴びせだとも言われています。

一方でアジア諸国では金現物の需要は高まっており、金価格の下落を買い時と捉えて、現物金を買います動きが活発化しています。

JPモルガンが発行する金EFTは現物金の預かり証書を証券化した様な商品ですから、いつでも金EFTを金現物にする事が出来ます。

金現物は保管や流動性の問題がありますから、金融資産として売り買いを目的とするならば金現物よりは、金EFTの方が便利です。

しかし、いざとなれば現物化して手元に置いておきたいというのが人情。
ましてや金EFTが現物金の裏づけ以上に発行されているとなれば尚更です。

多分、アジアを始めとして、金現物を志向する動きが、JPモルガンの金在庫を減らしているのでしょう。

■ COMEXも金在庫を減らしている ■



NY商品取引所(COMEX)の金在庫も最近激減しています。

COMEXは先物市場ですから、そこから金在庫が減るという事は、先物市場の規模が縮小する事を意味しています。

昨今の金相場の下落を主導しているのは、金先物市場の売り崩しでしたが、先物市場の金在庫が縮小すれば、相場の値動きがピーキーになるかも知れません。取引量が減少する中で、少し大量の売りや買いが入れば、相場に与える影響は大きくなります。

これは、金相場の売り崩しには有利に働きそうですが、あまり商品量が減れば、COMEXの金相場における地位が低下する事にもなります。

そういった事態が拡大する中で、「現物」の存在感が拡大してゆきます。現にアジア諸国では現物金の価格にプレミアムが付いてきており、「紙の金」と「現物金」の二重価格が発生しつつあります。

この動きが拡大して行くと、「紙の金」の信用が失われ、JPモルガンやCOMEXによる金価格の操作が難しくなるかも知れません。

■ ドルと相反する金価格 ■

紙切れであるドルの価値に疑問が生じると、金価格が上昇します。これは世界各国に未だに金信仰が残っているからです。

ですからアメリカとしては金価格の上昇は、ドルの減価を意味するのであまり好ましくありません。ドル防衛という観点からは、金価格は抑制されるべきです。

その金価格抑制に一役買っていたのが金EFTでありCOMEXです。

特に金EFTは現物金よりも大量に発行される事で(本当は在り得ない事ですが)、金相場を低く誘導する事に役立って来たと言われています。

■ JPモルガンの地価貴金属倉庫で火災が発生 ■

[[youtube:Q0ZKH9wgl-U#at=16]]

JPモルガンの地下貴金属倉庫で火災が発生したとのニュースが伝わっています。
「火の無い所で何故」という疑問が生じますが、金を巡る最近の情勢を鑑みるに、煙が生じる充分な理由があるのかも知れません。

何れにしても色々と妄想の膨らむ事件ではあります。

■ JPモルガンショック? ■

JPモルガンはアメリカの大財閥であるモルガン家の銀行でしたが、現在はロックフェラーの銀行です。

アメリカの金融革命を先導する存在として、CDSの開発に携わったり、金EFTで中心的な役割を担って来ました。

そのJPモルガンに関して、昨今はあまり良い噂がありません。収益こそ悪くありませんが、「ロンドンの鯨」で巨大損失を出したり、最近ではエネルギー市場の不正操作で、米連邦エネルギー規制委員会(FERC)から4億1000万ドルの支払いを命じられたりしています。

ロックフェラーVSロスチャイルドという対立軸で語るのは危険ではありますが、それでもJPモルガンの抱える問題は、少なくありません。

金融危機が表面化した場合、再びCDSに注目が集まります。CDSを大量に発行しているJPモルガンの損失は小さく無いはずです。

さらに、金現物の取り付けでも発生すれば、金EFTの過剰発行が表面化するかも知れません。

次の金融危機はJPモルガンショックと後世には呼ばれるようになるかも知れません・・。


全くの妄想ですが・・・。