つれづれなるままに  1247    五木寛之の講演から

2011-03-05 22:32:40 | 雑記

札幌市民ホール1500席、応募総数1900人、私達は前もって申し込み出来ましたが、一般の方は抽選だったそうです。

講師、作家五木寛之氏 「いまを生きる力」昨日16時の飛行機で東京を、しかし昨日の大雪、やっと札幌に到着・・やっぱり北国ですね・・と。

今回は自殺予防講演会、会場は最上階、白板に書く文字も見えず、お顔もボンヤリト・・お歳は78歳位でしょうか。

飛び出す言葉は歯切れが良く・・いろいろな作家や著作が出てきました。思い出した言葉のみで・・。

「日本人は余り泣かなくなった」そんな状況を観察した、柳田國男さんが次のように書かれています。涕泣史談(テイキュウシダン)」の中で、主に、人間が泣くということの歴史について書かれた文章です。昔は、悲しいなどといっては、直情的に泣いてしまうことが、現代よりも多かったそうです。しかし、昨今においては、この泣くという手段が過剰に濫用され、悲しいからといって直ぐに泣くのではなく、何故、悲しいのかを言葉で説明しなさい、といった遣り取りが増えたといいます。
その結果大人は勿論、子供でさえも少なくなったと書かれています。確かに、自分も子供の頃は、特に人前で泣くことには抵抗がありました。泣いたら恥ずかしいなどといった意識が自然に働いて、泣くことを自制してしまいます。しかし、昔の方は、このような意識が、(大人も含め)一般的に希薄だったようです。(柳田國男の文より)

また本居宣長の著作の中に、涙をながして、悲しい時は泣け・・・嘆くときは嘆け、涙を流すときは大声で泣け・・と

身近な人や妻、友など相手に喜びを語るときは、同じように悲しみもかたれ・・。

雪が降る前に、温かい金沢を訪れたそうです。
金沢兼六公園、雪つりがもう施されていたそうで、この雪つりは観光の為ばかりではなく金沢の雪の湿った重さに耐えれるように、硬い木はこの雪の重さに折れてしまいます。しかし竹や柳、柔らかな木々は雪の重さにつぶされてもなえて折れず春を待ちます。

これも体の悲哀・・・硬い木ほど折れやすい・・頑固人ほど・・うつになりやすい・・・そして自殺にと・・・追い込まれるそうです。

人間は生きていく限り、楽しい事ばかりではなく、苦も悲しみはあります・・本当に悲しみに出会ったとき・・はっきりと意識し・・大声で・・人に叫べとも・・心に閉じもめておかない。

             さー、ため息を1日20回大きく深呼吸しながらついてください。・・・よき呼吸法だそうです。

まだまだ名言がありましたが、聞き漏らしたのも多く・・いかに書物を熟読しているか・・すばらしい講演でした。