有明の月。

　かえり見すれば有明の月。

　17日の月・・・もう明け染めているのにどっしりとした存在感のある西の月。

『風の又三郎』１０４。

　さあするとあっちでもこっちでも大さわぎがはじまりました。中にも又三郎のすぐ横に四年生の机の佐太郎がいきなり手をのばして三年生のかよの鉛筆をひらりととってしまったのです。かよは佐太郎の妹でした。

☆題（テーマ）は、宙（宇宙）の幽（死者の世界）。
　太陽の負う死の念（思い）を消す鬼（亡霊）。
　月の主は、太陽が燃えて照らすのを掩す。
（そのとき）必（決まって）月は昧（薄暗い、はっきりしない）

『城』５９８。

Kのベットの下にはいろんな品物がいっぱいつめこんであって、そこに必要なものがあると、女中たちは、その下からおかまいなしにそれを引っぱりだす。女中たちは、フリーダに同輩としての挨拶をした。

　いろんな/verschiedenen→verschieden/今は亡き。
　いっぱいつめこんで/vollgestopften→voll standing/完全な、全く。
　ベット/Bett→Bate/願う。
　女中/Magde→Mage/血族。

☆完全な願いを今は亡き人は必要とする。
　血族たちは同じような事情の者としてフリーダ（平和、自由）に意見を求めた。